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自分の知らない世界を見せてくれる写真はかけがえのない手段―五十嵐太二
五十嵐太二(いがらしたいじ) 五十嵐太二(いがらしたいじ)
ケニア・ナイロビ大学大学院中退。日本写真芸術専門学校卒業。現在、同校講師。写真家樋口健二氏に師事。撮影テーマは「アフリカの美」。
THE WAY TO WONDERLAND
さまざまな青を見事に表現しながら
「E-1」は微妙な空気感も切り取ってくれる。


また、5月、同じく写真学校でボルネオに行ったときも、熱帯雨林のジャングルで土砂降りの雨の中、木々を見上げながら、何の心配もなく、雨の写真を撮ることができました。雨が待ち遠しく思われるようになったのも、オリンパスのおかげです。このように、「E-1」の防塵・防滴性能は撮影の可能性を大きく広げてくれています。

「オリンパスブルー」と呼ばれる独特の深みのある青も、とくにアフリカの空との相性が良くて好きです。ご紹介する写真「Kilimanjaro」は、「E-1」でキリマンジャロのキボ峰を撮影したものですが、日の出前、空の深い群青色が良く表現されています。

もう一枚の写真「Blue city」でも、独特の青を見事に表現してくれました。色と同時に、そこに漂う微妙な空気感も切り取ってくれるのが「E-1」の特筆すべき大きな魅力だと思います。この信頼性・表現力を次の「E-1後継機」にもぜひ引き継いで欲しいと思っています。

写真というのはシャッターを押すのは確かに自分ひとりですが、それ以外の場所ではじつに多くの人たちの支えや協力があって成立しているものです。ですので、写真学校の講師としての立場からも、学生たちには、感謝や謙虚な気持ちを忘れてはいけないと、よく言っています。じつはこれは恩師である写真家の樋口健二先生から言われたことで、私自身肝に銘じていることなんです。

私にとって写真とは、知らない世界を見せてくれるもの、その結果、自分の世界を広げてくれるものです。写真がなければキリマンジャロやマサイの人々ともあのような形で出会うこともなかったはず。自然や人との出会いは、今とは別の限られたものになっていたでしょう。写真は、自分を未知の世界に導いてくれるかけがえのない手段なのです。

「アフリカの美」をテーマに、キリマンジャロを中心に撮り続けていますが、私の原点でもあるこの山は体力も必要で、まだ撮り足らない部分が多く残っています。
写真学校の海外フィールドワーク講師として今後もしばらくはアジアとの関わりが続くと思いますが、時間が許す限りキリマンジャロも撮り続けてゆきたいと思っています。

【編集後記】
中学生のとき、双眼鏡で海に沈む夕陽を眺めていたら、最後の一瞬、太陽が緑色に輝く"グリーンフラッシュ"を見たという五十嵐先生。滅多に見られる現象ではなく、この体験がその後の自分の美学的な基準となり自信となったといいます。これに加えて持ち前の旺盛な好奇心や探究心、さらに野性味あふれるその行動力に、プロカメラマンとしての資質を見た思いがしました。(2007年9月)

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Kilimanjaro
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Africa
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Blue city
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