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1998年 4月 8日
低侵襲でガンを治療
ハイパーサーミア装置
「エンドレディオサーム200A」
「エンドレディオサーム200A」 「内腔アプリケータ」
ハイパーサーミア装置
「エンドレディオサーム200A」
「内腔アプリケータ」
近年、内視鏡の領域も診断から治療へ向い、早期発見・早期治療が行われる様になりました。当社は内視鏡下外科市場の拡大に合わせ、内視鏡はもとより、治療機や周辺機器の開発を積極的に進めています。
この度、その治療機の一つとして、食道・直腸・子宮などの管腔臓器に内腔アプリケータを挿入し、体表面に装着した体外アプリケータとの間に高周波電流を流すことで患部を局所的に加温し、低侵襲で癌の治療を行うハイパーサーミア装置「エンドレディオサーム200A」を商品化致しました。
ハイパーサーミアは、癌細胞が正常組織に比べ熱に弱い性質を利用したもので、患部を43℃程度に加温することにより、正常組織をほとんど損なうことなく癌細胞を選択的に死滅させる治療法です。放射線療法(注1)や化学療法(注2)と併用するとさらに相乗効果が得られることが臨床的にも確認されております。 既に、ラインナップされているチャンネル付き内腔アプリケータを用いれば、放射線の高線量率小線源治療(注3)との併用も容易になり、従来の癌治療よりも、大きな効果が上げられた例が報告されています。
 今回発売致します「エンドレディオサーム200A」は、モニタ画面上に操作手順を表示し、殆どの操作は「進む」「戻る」のスイッチで行える等操作性に優れ、装置のメンテナンス性も向上し、医療現場のスタッフの手間を大幅に削減することができます。
主な特長
  1. 放射線の高線量率小線源治療の併用が容易
    従来の加温療法と放射線療法の併用に加えて、専用のチャンネル付きアプリケータを用いれば、高線量率小線源治療との併用が容易になります。

  2. 装置の操作性の向上
    1) 14インチのディスプレイを採用し、画面の指示に合わせた操作が可能。 
    2) フロッピーディスクに治療データの保存が可能。 
    3) 冷却水のタンクを器械の前面に配置し冷却水の交換、流れの確認が容易。 
    4) コンテンポラリーな外観。

  3. 安全性の向上
    エラーモード表示機能により、万一のトラブル時も的確な対処が行えます。

  4. 食道・直腸の消化器用、婦人科用、表在用アプリケータのラインナップの充実
    食道・直腸、婦人科領域の部位に応じて、寸法や形状の異なるものを20種類ラインナップしています。その内3種類はチャンネル付き内腔アプリケータです。

  5. 低侵襲治療への貢献
    • 内腔アプリケータは外径が細く、シリコンゴム製なため管腔臓器への挿入が容易で、効率的な加温が行えます。
    • 正常組織の過熱防止のため、アプリケータの冷却を行なう循環冷却装置を標準装備し、安全性を確保できます。

  6. 可搬性の向上
    装置の小型化と大型キャスターの採用により、移動が容易です。
(注1)放射線療法: 照射範囲内に含まれる局所領域にある癌細胞に、X線、電子線や放射線同位元素(RI)から出るγ線を照射し破壊すること。
(注2)化学療法: 抗癌剤等を用いて癌細胞を死滅させること。
(注3)放射線の高線量率小線源治療: 放射線治療で、腔内の癌病巣部に挿入して放射線を照射して治療すること。
ハイパーサーミア装置「エンドレディオサーム200A」の主な仕様
装置本体
概要
電源 AC100V(50~60Hz)
消費電力 1300VA
使用条件 温度 10~30℃
湿度 30~85%
本体寸法 830(D)×670(W)×1470(H)
(ハンドル含む)
重量 約170kg
ME機器分類 クラス(特)、BF型機器
高周波電源系
発振周波数 13.56MHz
発振出力 0~250W 可変
測温制御系
温度センサ T型(Cu-Co)熱電対
温度測定チャンネル 4チャンネル
加温制御方法 ON/OFF制御
制御温度設定 37~44℃(0.5℃間隔で設定可能)
加温時間(制御時間) 0~80分
温度表示 ディスプレイ上に数値および温度グラフ表示
加温データの記録 加温終了後にフロッピーディスクに保存、プリンタ出力
インターロック機構 以下のいづれかの状態で高周波出力停止
 測定温度異常高温
 冷却水圧力異常
 冷却水温度異常
 温度センサ異常
 高周波電源異常
冷却系
冷却水温度設定 36~45°C (1°C間隔で設定可能)
冷却水温度制御 PI制御
冷却水流量 内腔側 0~150ml/分
体外側 0~100ml/分
冷却水タンク容量 内腔側 500ml
体外側 1000ml
冷却水 専用冷却水
内腔アプリケータの主な仕様
タイプ I (単位:mm)


名称 全長 挿入部寸法 チャンネル径 温度センサ 消毒方法
挿入
部長
シャフト
外径
バルーン部
長さ 外径


ES-15C 860 650 電極 8
手元 7
100 15 2.4
(Cのみ)
バルーン上
2点
EOG滅菌

2~3.2%
グルタラール
製剤浸漬

エタノール
含浸ガーゼ
拭き
ES-15
ES-20C 20
ES-20
KS-10C 電極 4.5
手元 10
10 2.3
(Cのみ)
KS-10
R-25 電極 16
手元 15
25






E-10A 860 650 電極 5.5
手元 7.5
60 10
E-10B 35
E-15A 60 15
E-20A 20
E-28A 28
V-30A 860 650 電極 8.5
手元 7.5
60 30
V-30B 40
C: チャンネル付きアプリケータ
タイプ II (単位:mm)


名称 全長 挿入部寸法 温度センサ 消毒方法
挿入
部長
シャフト
外径
バルーン部
長さ 外径


C-25A 1400 170 14 30 25 バルーン上
1点
EOG滅菌
2~3.2%
グルタラール製剤浸漬
エタノール含浸
ガーゼ拭き
C-28B 2500 160 16 50 28
C-30A 1400 40 30
タイプ III (単位:mm)


名称 全長 バルーン部寸法 温度センサ 消毒方法
長軸 短軸


S-E60 850 60 35 バルーン上
2点
EOG滅菌
2~3.2%
グルタラール製剤浸漬
エタノール含浸
ガーゼ拭き
S-E70 70 40
S-E100 100 55
オリンパス光学工業株式会社は、2003年10月1日をもってオリンパス株式会社と社名変更いたしました。
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