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1999年12月 1日
工業生産システムのダウンサイジング-マイクロファクトリ
微小光学系組立機と微小部品遠隔操作システムの開発
微小光学系組立機 微小部品遠隔操作システム
微小光学系組立機 微小部品遠隔操作システム
オリンパス光学工業株式会社(社長:岸本 正壽)は「微小光学系組立機」と「微小部品遠隔操作システム」などから構成される「マイクロファクトリ」を開発しました。前者の研究開発は新エネルギー産業技術総合開発機構(NEDO)の助成により、後者は産業科学技術研究開発制度の下でNEDOから(財)マイクロマシンセンターを通じての委託により、それぞれ実施しています。
オリンパス光学では1991年からマイクロマシンの要素技術開発を推進してきました。時代の流れは高度成長期のマスプロダクションから多品種少量生産、また省エネルギーへと変化し、工業生産システムのダウンサイジングのニーズが高まってきました。微小かつ高精度部品の生産を追求してきた当社は、(財)マイクロマシンセンターの「マイクロファクトリ」構想に賛同し、小型生産システムの開発に着手しました。今回開発した装置群は従来の加工、組立技術を可能な限りダウンサイズした試作機です。将来の「マイクロファクトリ」に向けてさらに技術開発を進めていきます。
  1. 微小光学系組立機
    金属加工、レンズ加工、自動組立など、今まで当社が進めてきた生産技術をマイクロマシンの視覚機能の生産に応用しています。微小光学系組立機は、従来の自動組立機では困難であった外径φ1mmのレンズと撮像素子、レンズ枠の接合を可能としています。設置面積は、500mm×350mmと卓上サイズを実現。省スペースであるため、生産量に応じた柔軟な生産ラインを構築することができます。

    <特長>
    1. 独自のレンズ・ハンドリング技術と画像処理により、バラ置きされた微小レンズを、傷つけることなく正確にハンドリングすることが可能。微小撮像素子・レンズ枠への位置決め挿入や接着作業の自動化を実現。
    2. システム全体が小さいため、クリーンベンチ内での設置が可能であり、設置環境の温度変化を受けにくく、高い位置決め精度が得られる。
    3. 従来の同作業を行なう自動機に対して、大幅なコストダウンを実現。
    4. 工程間の搬送距離が短いため高い生産性が得られる。

  2. 微小部品遠隔操作システム
    顕微鏡下での微小部品の組立などの難しい作業を補助するシステムとして開発が進められてきました。主にはんだ付け等の微細組立てや検査工程など人の能力を必要とする作業を対象としています。長焦点深度顕微鏡と、パラレルリンク型マイクロマニピュレータ、パラレルリンク型ステージの構成により、微小な部品を拡大観察しながら自在にハンドリングすることができます。当社では、こうした微細組立作業の補助システムを「人介在型マイクロファクトリ」と称して、研究開発を進めています。

    <特長>
    1. 長焦点深度顕微鏡は、二重焦点光学系を用いたビデオマイクロスコープで、微小部品の拡大観察に際して焦点深度の増大を狙ったもので、ボケのない拡大観察を実現。リアルタイム感のあるカラー画像観察を可能にした。
    2. パラレルリンク型マイクロマニピュレータは、小型超音波リニアモータと弾性ヒンジの曲げ変形を利用することで、高い分解能と大きな動作範囲を実現。人の腕に代る微細な作業を可能にした。
    3. パラレルリンク型ステージは、6本のリンクとこれを駆動する独自のリニア超音波モータにより、XYZ方向の並進3自由度、XYZ軸回りの回転3自由度の計6自由度の運動を実現。組立て・検査対象物の姿勢を自由に操れるため、多方向からの微細作業を可能にした。
当社は「小さな工場」を構成する微小レンズの加工やレンズ枠の加工を行なう微小レンズ研削機・小型複合加工機のダウンサイジングを行なうとともに、マイクロパーツフィーダやマイクロ溶接デバイス等の微細組立て作業に不可欠な技術開発を進め、省エネ・省資源・省スペースの「マイクロファクトリ」トータルシステムの実現を今後も目指していきます。
「マイクロファクトリ」とは(財)マイクロマシンセンターで提唱するデスクトップサイズの工場を意味します。
仕様
微小光学系組立機
  • 対象レンズ径:Φ1mm~
  • 設置スペース:500mm×350mm
  • 省配線システム:DISCOT採用

微小部品遠隔操作システム
  • 視覚機能:長焦点深度顕微鏡採用
  • パラレルリンク型マイクロマニピュレータ
    Z方向最大ストローク ±5mm
    X・Y軸周りの回転角 ±30°
    最小駆動ステップ 10nm
  • パラレルリンク型ステージ:運動能力 6自由度
    大きさ ベース部直径180mm、高さ100mm、上部直径52mm
オリンパス光学工業株式会社は、2003年10月1日をもってオリンパス株式会社と社名変更いたしました。
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