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2009年2月23日

肺がんのリンパ節転移を確定診断
「超音波気管支鏡ガイド下針生検」を実現
「超音波気管支ファイバービデオスコープ
OLYMPUS BF TYPE UC260FW」を国内で発売

「超音波気管支ファイバービデオスコープ OLYMPUS BF TYPE UC260FW」先端から出たディスポーザブル吸引生検針 「超音波気管支ファイバービデオスコープ OLYMPUS BF TYPE UC260FW」

「超音波気管支ファイバービデオスコープOLYMPUS BF TYPE UC260FW」
先端から出た
ディスポーザブル 吸引生検針

「超音波気管支ファイバービデオスコープ
OLYMPUS BF TYPE UC260FW」
(左:スコープ本体、右側上下:接続ケーブル)

オリンパスメディカルシステムズ株式会社(社長:森嶌 治人)は、肺がんのリンパ節転移の確定診断を行うための「超音波気管支鏡ガイド下針生検」を実現する「超音波気管支ファイバービデオスコープ OLYMPUS BF TYPE UC260FW」(以下、「BF TYPE UC260FW」)を3月2日に国内で発売します。なお同商品は、同時発売の「内視鏡用超音波観測装置 EU-ME1」(以下、「EU-ME1」)やアロカ株式会社の超音波診断装置との接続が可能※1で、高画質化と高機能化を図っています。

発売の概要

販売名 発売時期
超音波気管支ファイバービデオスコープ
「OLYMPUS BF TYPE UC260FW」

2009年3月2日

※1 当社製の「EU-ME1」や小型超音波観測装置「EU-C2000」(従来機種)に接続可能。また、アロカ株式会社製の超音波診断装置「ProSound α5」および「ProSound α10」には、2009年4月から接続可能になる予定(法規制対応後)。なお、各超音波観測装置との接続には別売の「超音波接続ケーブル」が必要。

主な特長の概要

  1. 「超音波気管支鏡ガイド下針生検」を実現
  2. 当社製の「EU-ME1」をはじめ複数の超音波観測装置との接続が可能
  3. 高画質な超音波画像を実現

導入の背景

がんは日本人の死因の第1位です。そのなかでも、肺がんは1998年に胃がんを抜いてがん死亡原因の第1位で近年増加傾向にあります。肺がんのリンパ節転移の確定診断は、その治療方針の決定に重要な役割を果たします。確定診断の方法として、TBNA(Trans Bronchial Needle Aspiration:経気管支針生検)や縦隔鏡検査による組織採取がありますが、手技の難しさや患者さんへの侵襲などの課題が指摘されており、また、正診率の向上も望まれていました。このような背景から、より低侵襲で確実な生検法として当社が2004年11月に商品化した超音波気管支ファイバービデオスコープ「BF TYPE UC260F-OL8」を使用し、リンパ節と周囲の血管をリアルタイムに観察しながら、目的とするリンパ節に専用の吸引生検針を穿刺して検体を採取する「超音波気管支鏡ガイド下針生検」が登場しました。そして、2008年4月の診療報酬改訂では「コンベックス走査式超音波気管支鏡下針生検」として保険点数が新設されました。当社は、手技を更に普及させるために、システム拡張性、高画質化、洗浄消毒作業の簡便化などユーザーニーズを反映させた「BF TYPE UC260FW」を商品化しました。

主な特長の詳細

  1. 「超音波気管支鏡ガイド下針生検」を実現
    電子コンベックス走査方式※2により穿刺方向全域の画像を表示する「BF TYPE UC260FW」と専用のディスポーザブル吸引生検針との組み合わせにより、超音波画像下でリンパ節の位置を確認しながら検体採取が可能。また、「BF TYPE UC260FW」は従来機種より0.2mm広い内径2.2mmの鉗子挿通用管路を確保することにより、吸引生検針の挿入性や吸引性能の向上を図っています。
    ※2 電子コンベックス走査方式:内視鏡先端に複数個の短冊状振動子を凸面状(扇形)に配列し、ドプラ機能※3による観察が可能な方式。スコープ挿入方向と同一方向に超音波が走査するため、スコープ先端の鉗子挿通用管路から出た吸引生検針が画像で観察できる。
    *参考資料「超音波内視鏡テクニックマニュアル」発行元:南江堂
    ※3 ドプラ機能:ドプラ現象(観測者が音源に近づくと、音の周波数は高く聞こえ、逆に遠ざかると、周波数が低く聞こえるという現象)を利用して超音波断層像中の動き(主に血流)を検出し、その血流の有無や血流の方向を色分けして表示する方法。
  2. 当社製の「EU-ME1」をはじめ複数の超音波観測装置との接続が可能
    着脱式の接続ケーブルを変えることで、従来機種の当社製小型超音波観測装置「EU-C2000」以外にも複数の装置との接続が可能です。消化管用など当社製の各種超音波内視鏡と互換性を有する「EU-ME1」のほか、アロカ株式会社製の超音波診断装置「ProSound α5」および「ProSound α10」には、2009年4月から接続可能になる予定です。さらに、スコープ本体と接続ケーブルの分離により、内視鏡洗浄消毒装置への設置が簡便になりました。
  3. 高画質な超音波画像を実現
    「EU-ME1」やアロカ株式会社製の超音波診断装置との組み合わせにより、表示範囲が従来機種より10度広い60度の高画質な超音波Bモード※4画像に加え、血管とリンパ節の識別をサポートする高感度なドプラ機能にも、血流の有無のほか血流の方向を色分けして表示するカラーフローモードを採用しています。さらに、超音波周波数は5/6/7.5/10/12MHzから選択が可能です。
    ※4 Bモード:反射して戻ってくる超音波信号の強弱を明るさに変換して表示する方法。

BF TYPE UC260FW」の主な仕様

内視鏡機能 光学系 視野角 80°
視野方向 前方斜視35°
観察深度 2~50mm
挿入部 先端部外径 6.9mm
軟性部外径 6.3mm
鉗子 チャンネル内径 2.2mm
湾曲角 UP・120° DOWN・90°
有効長 600mm
全長 890mm
超音波機能※5 走査モード Bモード パワーフロー/カラーフロー
走査方式 電子コンベックス走査方式
走査範囲 60°
超音波周波数 5/6/7.5/10/12MHz
超音波画像抽出法 バルーン法/直接接触法
※5 「EU-ME1」との組み合わせ時。
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