多様性と機会均等

基本的な考え方

グローバルに事業を推進するオリンパスグループにとって、多様な人材の活用は、事業にも大きな影響を与えるものです。人事戦略のあらゆる面において、多様性の観点を基本において施策を進めることですべての従業員満足を向上させることができるものと考えています。
以前より取り組みを進めてきた女性に対してだけでなく、障がい者、介護や治療との両立者、性的少数者(LGBT等)など、さまざまな事情を抱える従業員が能力を発揮し活躍できる環境を整えていきます。

オリンパスグループの持続的成長に向けた人材活用の考え方

オリンパスグループの持続的成長に向けた人材活用の考え方/持続的成長/生産性の向上/個人の成長/働き方改革・ダイバーシティすべての従業員が能力を発揮できる状態の実現/法令順守・長時間労働撲滅・有給取得推進/社会の期待・働きやすい環境整備

制度・仕組み

ワークライフ・インテグレーション

オリンパスグループは、多様な人材がそれぞれのライフイベントにかかわらず、積極的にキャリアを継続できるよう、2011年からオリンパスおよび国内グループ会社を対象にワークライフ・インテグレーション活動を推進しています。これは、仕事と生活の両立を実現するワークライフ・バランスの施策を発展させ、仕事と生活の相乗効果をもたらすことを目標としており、(1)ダイバーシティの推進(多様性と機会均等)、(2)次世代育成支援(多様性と機会均等)、(3)労働生産性向上、(4)健康増進(労働安全衛生)、の4つのテーマでさまざまな施策、制度を導入しています。
また、2016年3月期から、職制向けのワークライフ・インテグレーション研修を継続的に開催しており、多様な人材を生かすマネジメントについての理解浸透に取り組んでいます。2018年3月期にはワークライフ・インテグレーションの制度紹介や活用事例について冊子にとりまとめ、両立のノウハウを提供するとともに利用促進に取り組んでいます。

ワークライフ・インテグレーション(WLI)/育児/仕事/介護/ボランティア/市民活動/家事

働き方改革

オリンパスおよび国内グループ会社では、経営・事業基盤の強化や体質改善に向けた業務改革推進のために、業務改革プロジェクトを2016年7月に開始しました。2020年は新型コロナウイルス感染症対策をきっかけに働き方を見直すプロジェクトを人事部門内に立ち上げ、オリンパスの新しい働き方の基本方針を策定。その方針に基づき、IT部門・セキュリティ部門など関係部門と連携しながら、在宅勤務制度や通勤手当の在り方、オフィスのあるべき姿、IT技術の活用などについて検討を実施。自律的な働き方を基本として、従業員一人一人が高い専門性を発揮して成果を挙げるハイパフォーマンスな組織文化、働く喜びと成長機会にあふれた会社の実現に向けて、働き方・環境整備の取り組みを進めています。

働き方改革の期待効果

働き方改革の期待効果/組織の生産性/会社・生産性の向上・優秀な人材の確保・社会的要請への対応/貢献/支援/従業員・健康増進・仕事と生活双方の充実・会社,職場への信頼感/キャリア形成の実現/モチベーション

2020年6月より、在宅勤務制度をより多くの従業員が活用できるよう、適用対象の資格要件を排除し、制度利用の事由を育児・介護に限ることなくオリンパス全正社員へと拡大しました。
少しずつ対象を拡大し、課題を抽出しながら制度導入をしてきたため、新型コロナウイルス感染症対策として2020年3月より一斉在宅勤務となった際にも、大きな混乱もなく運用することができました。一方で、コミュニケーションツールは当初の予定を前倒して2020年4月にMicrosoft 365を導入しています。さらに、出社と在宅勤務を組み合わせたハイブリッドな働き方を推進するため、2021年4月には従来の在宅勤務制度の対象者・上限日数・就労場所を見直してテレワーク勤務制度に改定しました。また年次有給休暇の時間単位取得やサテライトオフィス導入など、時間や場所にとらわれない、より柔軟な働き方を実現できる環境を整えています。
また、主体性を重視する職場風土の醸成や効率の向上および心身のリフレッシュ促進を目的として、コアタイムに就業していれば出社時間と退社時間を自由に決められるフレックスタイム勤務制を導入しています。2020年6月よりコアタイムを従来より短い11:15~13:30に改訂しています。

通常勤務が望ましいと思われる業務に携わる方は対象外となる場合があります。

人事評価制度

オリンパスおよび国内グループ会社では、従業員が主体的に業務や能力開発のテーマを考え、目標に向かって成長していけるよう、各社に応じた目標管理・評価制度を活用しています。従業員は、定期的に上司と面談し、定量的・定性的な目標の達成度を確認するとともに、翌期の目標を立てていきます。
こうした面談を繰り返しながら能力向上を図ることで、一時的な業績向上だけでなく、従業員個人と会社が中長期的な成長を目指し続けることができます。
さらに一部の上位管理職については、グローバル共通の尺度で目標設定・評価をしていくことで、グループ一体経営の強化・促進をしています。

福利厚生制度

オリンパスグループは、各国地域に合わせた福利厚生制度の充実を図っています。
オリンパスおよび国内グループ会社では、医療・育児介護・自己啓発などに関わる従業員の費用負担を軽減する福利厚生メニューを用意しています。特に、訪問介護・訪問入浴・ベビーシッター・託児所・語学学習については、重点施策と位置づけ、より手厚い支援を行うなど補助が必要な従業員や自己啓発意欲のある従業員を支援しています。

主な福利厚生制度

制度 内容 対象
年金 法規制に基づいた制度加入 オリンパスグループ
育児休暇 法定日数を上回る休暇 オリンパスグループ

推進体制・取り組み

オリンパスおよび国内グループ会社で、多様な人材の活躍を支える制度、施策を適切に立案・運用していくために、人事部門が中心となって従業員や労働組合との対話の場を設けています。2018年3月期より推進体制を強化するためにダイバーシティ専任組織を設立しました。2021年4月より、多様性が尊重される組織風土や文化の醸成をより推進していくため、組織開発部門の中でその役割を担い、取り組んでいます。

性的少数者の理解と支援の促進に関しては、専用相談窓口の設置、理解促進セミナー、LGBTウイークの開催(Eラーニングや映像上映会を通じた従業員の理解促進)、有志によるLGBT ALLYの立ち上げといった多様な活動を推進しました。これらの活動の結果、日本におけるLGBTQに関する取り組みの評価指標「PRIDE指標2020」において「ブロンズ」認定を取得しました。

女性の活躍推進

採用および昇格・昇給において、性別による差別はなく、高い専門能力とモラルを兼ね備えた人材を積極的に活用しています。オリンパスでは、2021年4月末現在、75名の女性管理職が活躍しており、管理職候補の女性従業員も252名に上るなど、年々女性の比率が高まっています。
ライフイベントとキャリア形成を両立するための福利制度を設定するだけでなく、仕事と育児・介護の両立の理解促進のための冊子の作成・配布を行い、各部門におけるワークショップも実施するなど、制度の利用も積極的に促しています。
2020年3月期には女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画を新たに策定しました。2016年策定の行動計画に沿って施策を行った結果、女性活躍の比率の改善が認められたため、2019年策定の行動計画では、「目標」の基本内容は維持し、さらなる活躍を期待してキャリアアップを促す施策の強化を行いました。多様な人材のマネジメントについて学ぶ管理職向けワークライフ・インテグレーション(WLI)研修、女性管理職の登用を促進するための管理職候補者の育成研修、女性社員の育成を目的としたメンター制度や、復職後の早期業務立ち上げなどを目的とした育児休業復帰後研修は継続して行います。2021年3月期は育児休業中の従業員に対してネットワークを作る場をオンラインで提供しました。
2020年4月からは仕事と治療が両立できる制度の運用を開始し、がんや難病、不妊治療等の治療時に特別休暇を利用することで、WLI実現を図っています。
また、2021年3月には国際女性デーに合わせた社内イベントを開催しました。社長メッセージを皮切りに、CAOと人事執行役員のタウンホールミーティング開催、社外有識者講演や社内ロールモデル講演を複数行い、多様な人材が活躍できる風土の醸成に向けて取り組んでいます。
ライフイベントをあらかじめ想定し、早めに経験や機会を与えるというフィードフォワードの考え方により、女性のキャリア形成を支援しています。

フィードフォワードの考え方

図版:フィードフォワードの考え方

次世代法に基づく行動計画

オリンパスでは、次世代育成支援対策推進法(次世代法)に基づいて、一般事業主行動計画を策定しており、2021年4月に更新しました。事業場内に保育施設を設置するなど次世代育成支援の雇用環境整備に取り組んでいます。2018年9月には日本の製造拠点として初めて白河事業場内に、2020年6月には従業員数が最も多い八王子事業場内に保育所を開所し、育児と仕事を両立するワークライフ・インテグレーションを推進しています。
また、海外グループ会社においても、例えば米州では「Olympus America Child Care Center」という託児施設を運営することで、働く両親の仕事と育児の両立を促進しています。
国内グループ会社の会津オリンパス、白河オリンパスでは、福島県のワーク・ライフ・バランス推進のための取り組みの一つである「イクボス宣言」に登録しています。

イクボスとは:職場でともに働く部下のワ-ク・ライフ・バランスを考え、その人のキャリアと人生を応援しながら、組織の業績も結果を出しつつ、自らも仕事と私生活を楽しむことができる上司のこと。

仕事と育児の両立支援

オリンパスでは、産前産後休業・育児休業、看護休暇(日数、時間単位取得)、所定外労働の免除について法定通りの取得が可能なほか、労働時間短縮に関しては、法定よりも長く子が3歳以降でも取得が可能です。また出産した女性社員および健康保険の被扶養者である配偶者が出産した男性社員には健康保険から出産育児一時金が支給されます。
このほか、以下の形で仕事と育児の両立支援に取り組んでいます。

くるみん

2019年認定 くるみん 子育てサポートしています

次世代育成支援対策推進法(次世代法)に基づき、行動計画を策定した企業のうち、行動計画に定めた目標を達成し、一定の基準を満たした企業は、申請を行うことによって「子育てサポート企業」として、厚生労働大臣の認定(くるみん認定)を受けることができます。
オリンパスおよび国内グループ会社はこれまで、次世代法に基づく行動計画を策定し、取り組んできました。そしてオリンパス株式会社では2016年と2019年に、オリンパス テルモ バイオマテリアル株式会社は2018年、オリンパスメディカルサイエンス販売株式会社では2020年に「くるみん認定企業」として厚生労働大臣から認定されています。

えるぼし

えるぼし 女性が活躍しています!

女性活躍推進法に基づき、行動計画を策定した企業のうち、行動計画に定めた目標を達成し、一定の基準を満たした企業は、女性の活躍推進に関する取り組みの実施状況等が優良な企業として、厚生労働大臣の認定(えるぼし)を受けることができます。
オリンパスでは、2019年に「えるぼし3段階目」として厚生労働大臣から認定されました。

女性活躍推進法に基づく行動計画

オリンパスおよび国内グループ会社は、2015年8月に成立した「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(女性活躍推進法)」に基づいて、一般事業主行動計画を策定しています。
女性社員の育成を目的としたメンター制度の展開や、女性リーダーの育成に向けた研修の実施を以前より継続してきたことで、女性管理職が計画に対して順調に増加しています。白河・八王子事業場内への託児所の開設、在宅勤務制度および育児に伴う時間短縮勤務制度の対象者拡充、さらに2020年4月より不妊治療など継続した治療が必要な疾患と仕事を両立するための制度を策定しました。育児休職中も会社の情報に触れてキャリアを意識できる女性情報交換データベースの全社導入など、仕事と生活の両立を実現する環境整備も着実に進捗しています。
さらに、採用活動における広報強化や女性向け企業説明会の実施など、訴求の機会を拡充することで、女性採用比率も年々増加しています。