カレンダー撮影記:タンザニア 第11話

第11話:双眼鏡は無くても、僕の目はクロサイを見つけ出し、ドライバーから尊敬された。

ンゴロンゴロには、絶滅の危機に瀕しているクロサイが生息する。なかなか出会うことはできないが、ぜひとも撮影したい。ところが僕は、今回の撮影取材で大失敗をやらかした。なんと、双眼鏡を持ってくるのを忘れたのだ。双眼鏡は、野生動物の撮影に欠かせない。しかし、僕の目は、ドライバーよりも早くクロサイを捉えることができた。ただ、ドライバーのプライドを傷つけないよう、「あれー?あそこにいるの、何かなぁ?」なんてつぶやいて、彼に花を持たせようとした。それなのにドライバーは、「アフリカスイギュウが2頭重なってるんじゃないか?」などと言っている。そんなことが何回かあってからは、「ミスター岩合は、いままで会った日本人のなかで、いちばん目がいい」と言い、それからは道が二手に分かれていると、どちらに行くか、僕に尋ねるようになった。


クロサイ