「Wisdom of the Wild / 時の鼓動。生命の躍動。」(パンタナール) 第10話

第10話:ジャガーが現れると、オオカワウソは大騒ぎ。空では悠々と、色鮮やかな鳥が舞っている。


ジャガー 野生動物図鑑


オオカワウソ 野生動物図鑑

乾季で川の水位はすっかり下がり、こんもりと台地のように浮かび上がった砂州に、一頭のジャガーがいた。その姿はなかなか凛々しくカッコイイ。
ジャガーが現れると、オオカワウソはじつに騒がしい。7~8頭の家族がモグラ叩きのように次々と水面から顔を出しては、キュルキュルキュルーと大音量の警戒音を発する。群れ全員で大合唱をして、仲間たちに危険を知らせるのだ。子どもたちはおそらくジャガーの姿を見てはいない。親が騒ぐから、一緒になって騒いでいるといった感じだ。こんなに騒がれても、ジャガーは一瞥もせず平然としている。

オオカワウソ

ジャガーやオオカワウソ、カピバラの撮影に忙しい僕だったが、パンタナールの野鳥の豊富さにも本当に感動した。目も覚めるようなブルーのスミレコンゴウインコをはじめ、色とりどりの派手なインコたちや、大きなオレンジ色のくちばしを持つオニオオハシなどが悠然と大空を飛び交っている。
水辺では、真っ白の大きな翼に、真っ黒な頭、赤い首元のコントラストが印象的なズグロハゲコウが求愛のダンスを踊っている。川にはスズガモなど水鳥の大群がひしめき、アメリカヘビウがその名のとおりヘビのようにニョロリと細長い顔を水面から突き出し、くちばしには魚をくわえている。


ズグロハゲコウ 野生動物図鑑


スズガモ


アメリカヘビウ 野生動物図鑑

夜が明けたばかりの水辺にピンクのベニヘラサギが群れているのは、じつに美しい光景だった。ベニコンゴウインコの鮮やかな赤よりも、僕はこのピンクのほうが印象に残った。ベニヘラサギは、ヘラのような口ばしを水の中で左右に動かし、小魚や甲殻類を食べていた。日が暮れると、水辺の木々はアマサギなど水鳥たちの寝床となる。


ベニヘラサギ 野生動物図鑑


アマサギ 野生動物図鑑