カレンダー撮影記:屋久島 第3話

第3話:屋久島で出会った、"生"と"死"。

ヤクザルはニホンザルの亜種で、ニホンザルに比べて小柄だ。朝、木の上でイヌビワの葉などを食べ、昼頃になると降りて、グルーミングをしたりしている。雨が降ると、森の中で雨宿りするように、体を寄せあっている。雨が止んだあと西部林道を通りかかると、森から出てきたヤクザルたちが、熱がこもっている地面にお腹をくっつけているのに出会った。


ヤクザル 野生動物図鑑

僕は第1回めの撮影取材を6月に行ったのだが、それはちょうどその頃、ヤクザルに子供が生まれるからだ。目のクリクリした赤ちゃんザルが、母親に抱かれている。しかし、生まれて間もない生命に出会えたと同時に、"死"も頻繁に目撃した。ある日は、死んだ子ザルをずっと抱えている母ザルを見かけた。ハエがたかるのを追い払ったりしている。またある日は、サルの親子の白骨死体のそばを通りかかった。なぜ、親子とも死んだのか。交通事故にあったのだろうか。屋久島は雨の影響でか、白骨化するまでが早いようだ。きわめて当然なことだが、"生"があれば、"死"がある。


ヤクザル 野生動物図鑑