製品開発科学分野(産業)

工業用顕微鏡開発を極め、社会貢献と業界トップクラスの技術者を目指す
専攻:電気工学 / 2007年入社

入社の動機

私は経験者採用で入社し、前職ではコピー機やスキャナーなど複合機製品を開発していました。しかし、以前から消費者向けのものではなく、社会の下支えとなるような製品開発に携わりたいという思いがあり、転職先を調べていたところ、オリンパスに出会いました。

興味を抱いたきっかけは、医療機器を扱っており、社会貢献に関われる企業だと思ったことです。さらに担当者に入社後のビジョンを説明したところ、「チャレンジしてみてください」と前向きな回答があり、開発者として気持ちが動きました。また、中国やアメリカ、インド、ヨーロッパ諸国など世界各国に事業展開している点にも惹かれました。考え方が異なる人たちと接点を持つことで発想に広がりが生まれ、自分が成長できると思ったのです。

仕事の内容

科学事業部に所属し、産業機器などに使われる工業用顕微鏡(LEXTシリーズ/DSXシリーズ)の開発を担当しています。ソフトウェアの開発をメインに行っているほか、現在は、ある新製品の開発リーダーと組織をまとめるチームリーダーも兼任しています。

工業用顕微鏡はモノを観察するだけでなく、その高さや表面の凹凸度合いを定量化できます。例えば、身近なものでは、携帯電話やスマートフォンのカバーなどの表面を拡大して観察することで粗さを測定し、質感や光沢具合の変化を管理することができます。用途は電子機器にとどまらず、シールつきの付箋のような文具なども対象で、シール部分の剥がしやすさを調整するのに役立っています。

現在、工業用顕微鏡はパソコン制御になっており、顕微鏡を動かしたり、液晶ディスプレイに画像を表示させたりといった動作のすべてはパソコン上で行います。そのようなプログラムを制作するソフトウェア開発では、私は画面の設計から制御プログラムの構築、製品仕様の決定にいたるまで幅広い作業に携わっています。

この業務では、何といっても高い技術力を維持することが大切です。進歩の著しいソフトウェアだけに、学会や製品展示会をはじめ、他社との技術交流などにも積極的に参加し、常に最新技術を身につけるよう心がけています。モノづくりをするうえではコミュニケーションも欠かすことができません。さまざまな人の技術を集め、チームとして活動することで、ようやく優れた製品ができあがるのです。

やりがい

納めた工業用顕微鏡を使った大学などの研究に結果がともなうと、充実感があります。さらに、それが工業全体のグローバルスタンダードとして認められると、品質向上を図れたという点で社会に寄与できたように感じます。工業用顕微鏡の活用法は、包丁の刃先の角度を数値化して切れ味を吟味したり、歯のインプラントの表面の滑らかさを追究したりと多彩です。ユーザーから新たな活用法を知らされたり、その秘めた可能性について開発者同士でディスカッションしたりする際は、楽しくもあり、開発者心が高ぶります。

社内では開発者であると同時に、チームリーダーの役割も担っています。着任1年目の新米リーダーのため、日々若手メンバーの育成法を模索していますが、時にはメンバーが連携して働く部署の人たちから、「積極的に行動できるようになったね」「周囲への気配りがある」などと言われることがあります。そうした際には部下が成長しているのを感じ、最近では自分よりメンバーの成果を評価されるほうがうれしくなってきました(笑)。

現在、製品リーダーとして一製品を担当していますが、将来は工業用顕微鏡全体を統括するような立場を目指し、今以上に多くの製品に価値を持たせ、社会に広く浸透できるよう働きかけていきたいと思っています。一開発者としても、オリンパスという枠にとらわれず、業界の中での立場を確立していきたいですね。

苦心していること

ソフトウェア開発を海外の企業に委託する際、言語や文化の壁に戸惑うことが少なくありません。日本人の価値観や常識は通らず、グローバルに仕事を行ううえでの難しさを体感します。トラブルを回避するため、現地のスタッフとは互いに行き来して実際に言葉を交わし、各国の背景や仕事に対する考え方を知るようにしています。さらに、テレビ会議などの場を増やし、コミュニケーションを密にすることで、最近では開発の製品品質だけでなく業務品質も改善されるようになってきました。

また、開発過程において後半の作業になるソフトウェア開発は、ハードウェアで現われた問題も含めてカバーしなければならない傾向にあり、納期への負担が大きくなってしまうのが悩みです。反面、製品価値に直結するため、ユーザーにダイレクトに影響を与えることができるという面白みもあります。

職場の紹介

社員同士は上下関係の意識があまりなく、フランクで風通しのいい職場です。上司も新入社員も互いに気兼ねなく発言できるので、その面ではすごく働きやすいと思います。メンバーがやりたいと申し出たことも基本的には否定せず、周囲も応援する環境にあります。むしろ、提案は大歓迎です。自発的に物事を考えることは大切なことなので、次々と新たなことに挑戦し、成長を重ねていってほしいですね。

各メンバーとも多忙ですが、やりがいや責任感を持ち、楽しみながら仕事に取り組んでいます。特に製品開発の期間は集中し、夜遅くまで残業することもありますが、一段落するとチームで打ち上げをして気分にメリハリをつけています。

学生の皆さまへ

就職活動では、周囲の情報に惑わされず、自分の信念に基づいた道を選ぶことが大切だと思います。ぜひ担当者に直接話を聞き、目指すことが実現できそうか、雰囲気が合っているかを感じてみてください。

年齢や役職が上がるにつれ現場と距離ができてしまう企業が多い中、オリンパスは技術面に大変力を注いでおり、技術業務に特化して働くこともできます。本人の意思とやる気次第で、技術面を突きつめ、業界のトップレベルを目指す道もあり、技術系志望の人には向いていると思います。

また、私の個人的な希望ですが、少々個性的な人と働きたいと思っています(笑)。それは、モノづくりをするうえで全員が同じ方向を見ていると、新しい発想や技術が生まれにくくなるからです。私を含めた各メンバーも、今持っている考えが定番化しないよう、日頃から違う視点を持ち、世の中の動きを常に意識しています。より柔軟なアイデアを得るためにも、異なる視点や経験を持つ新メンバーが加わることを期待しています。