知的財産

独創性に富んだ製品づくりのために、企業の知財となる研究技術を権利化
専攻:電子通信 / 2011年入社

入社の動機

学生時代は電子通信を専攻し、無線通信を研究していました。在学中、研究のために通っていた独立行政法人では、オリンパスと共同研究を行っていて、カプセル内視鏡の実験に参加する機会がありました。そこで、面白い製品を開発している企業だなと思ったことが、オリンパスに興味を持ったきっかけです。

また、その実験で初めて、無線通信の技術がカプセル内視鏡に応用されていることを知り、無線通信と他分野の融合に興味を抱くようになりました。従来、携帯電話がペースメーカーに与える影響を調べるなど無線通信の中でも医療機器に携わっていたのですが、両者が融合することで、より多くの可能性が広がると思ったのです。そこで、就職先の視野を広げるようになったのですが、そのきっかけとなったオリンパスの印象が強く、第一志望として考えました。

仕事の内容

私が所属する知的財産部では、研究開発センターの開発者が考案したアイデアを特許にするための権利化活動を行っています。具体的には、開発者から提出された案件に対し、特許の観点や法律的側面からアドバイスを行う仕事です。例えば、新たに考案した内容を磨き直すためのコメントを作成したり、他社の出願済み特許が見つかった場合に差し戻したりします。

研究開発センターが扱う製品は、その技術の使用が見込めるのは10年後、15年後です。まだ応用法も価値も未知の状態であるため、その技術をいかにして製品に取り入れるか、開発部門に相談しながら特許を出願しています。同センターが手がける製品の中でも、私は内視鏡を主とした医療機器に携わっています。一部の技術テーマでは、顕微鏡や工業用内視鏡、また最近話題になっているヘッドマウントディスプレイ(頭部装着型ディスプレイ装置)なども対象としています。

私の業務パートナーは主に開発者ですが、当然ながら、技術に関しては開発者が一番熟知しています。一方、私はあくまでも法律をはじめ、技術以外の観点からアドバイスをする立場です。特許を権利化する際は、この両者の意見を尊重し合う必要があります。それを怠ると、権利範囲が狭まってしまい、納得のいく権利を取得できない可能性が生じてしまうのです。そのため、開発者とのコミュニケーションはとても重要です。

やりがい

出願から権利化にいたるまでの過程で、他社の特許を調査したり、分析したりして、私なりに付加価値をつけるのですが、そうした工夫を開発のメンバーがよろこんでくれます。そんな時にかけてもらえる「ありがとう」「助かったよ」といった感謝の言葉には、よろこびを感じますね。入社当初、不慣れな点が多いために不安も大きかったので、ようやく自分を認めてもらえたような気持ちになり、やりがいにもつながります。

また、特許庁が公開した権利を見た他社の方から「オリンパスのあの特許よかったよ」「面白い特許があって」などと声をかけられたという話を開発者から聞いた時は、誇らしく思います。私が担当しているテーマの開発者に対し、特許を見た他社の研究員から共同研究を持ちかけられることもあります。自分が権利にしたものが注目され、さらにそこから新技術の開発に結びつくことは、社会貢献への可能性も広がるため興味深く、モチベーションもアップします。

特許の出願は、日本以外にもアメリカ、中国、ヨーロッパなどの国々へ向けて行っていきます。そのため、将来は英語をしっかりスキルアップして、グローバルな視点で仕事ができるようになりたいと思っています。

苦心していること

入社当日、任命された配属先が知的財産部だったのですが、当時の私には、何をしているのか想像すらつかない部署だったため、とても不安でした。働き始めてみると、特許法などの法律を扱う部署なうえに、対象となる技術も機械や光学など、大学での専攻分野とはまったく異なるものばかりでした。

文字通り、ゼロからのスタートとなったのですが、直属の先輩が個人的にさまざまな参考図書を渡してくれたり、小まめにアドバイスをくれたりして、熱心にサポートしてくださいました。さらにタイミングよく、新入社員や異動者向けに行う教育サポート制度が立ち上がったことも助けとなり、徐々に仕事に慣れていくことができました。独学でも、まず特許法、とくに知的財産に関する勉強を開始。また、実務に対しては目標設定をしながら取り組んでいき、その中でも少しずつ知識を増やしていきました。

担当するテーマや技術が変われば、また一から勉強する必要があり、それを繰り返すことに大変さはありますが、裏返せば、技術系の知識を幅広く得られる機会でもあり、楽しいと感じています。そして、特許法にはしばしば法改正もあるため、継続的に勉強しなければならず、時には外部研修にも参加させてもらっています。

職場の紹介

就職活動で会社訪問をした際、「緊張しなくて大丈夫だよ」と声をかけてくれた人事の方の優しさが強く心に残りました。そして入社後も、温厚で紳士的な人が多い社風だと感じています。また、相手の立場を踏まえ、思いやりを持って発言する人が多いことも印象深く、"人"の魅力に溢れた職場だと実感しています。

オフタイムには、社内のサッカー部の練習に参加し、汗を流すのが楽しみの1つです。練習は週に1度、毎月1~2回のペースで試合も行っています。メンバーは幅広い年齢層で、研究開発センターだけでなく、各事業所から集まるため、仕事上では会う機会がない人たちともつながりを持てるようになるのも楽しいですね。

学生の皆さまへ

私は思いがけず、学生時代の専門とはまったく異分野の職種に就くことになりました。配属先を聞かされた時こそ動揺しましたが、結果的に現職も向いていることに気づき、今では仕事に面白さを見出しています。就職活動では、いくら事前に調べても把握しきれない仕事や、仕事との相性といったものがあります。自分の意志とそぐわない未来になった時も、ぜひ一度は前向きに取り組んでみてください。そこにしかない楽しさが、必ず発見できると思います。もし挑戦してもどうしてもうまくいかなかった場合も、その経験自体は必ずどこかで生きてくるはずです。