生産技術開発接着技術開発

製品開発部隊が描いた夢を、実体化する技術を生み出す
専攻:化学 / 2011年入社

入社の動機

学生時代に医療機器に関する研究をしていて、医療機器関連の仕事に就きたいという思いがありました。また、就職活動を始めた頃に、祖父が重とくな病気を発症して、予防医療にも関心を持ちました。祖父は「検査や治療で苦しい思いをしたくない」と言って病院に行きたがらず、発見が遅れてしまったのです。祖父のように思う方は、世の中にたくさんいるでしょう。患者さんの負担を軽減できる医療機器があれば、もっと早く受診する方が増えて、病気の早期発見・治療につながるかもしれない。そんな思いを持っていた中で、オリンパスが手がける内視鏡のことを知り、内視鏡はまさしく、予防と低侵襲治療を実現できるものだと感じ、強い興味を引かれました。

そして、タイミングよく募集があった、オリンパスでの2週間のインターンシップに参加。そこで、医療機器の開発・製造は、安全性が最も重視される責任の大きな仕事であり、社会貢献度が高いことを実感しました。さらに、職場や働く人たちの雰囲気がとても良く、この会社なら自分のやりたいことができる、こんな人たちと一緒に働きたいと思えたことが、何よりの入社の決め手になりました。

仕事の内容

社内製品全般における材料技術の開発を行うグループで、接着技術に特化した開発を担当しています。扱う製品はカメラ、顕微鏡、医療機器と、事業分野を横断して多岐にわたり、その製品ごとに求められることが違ってきます。

例えば、耐衝撃性を打ち出しているカメラの場合は、落とした時にクッションになるような柔らかい接着剤が必要です。一方で、部品がはがれてしまってはいけないし、野外での使用で紫外線による変色などがあってもいけない。研究用の顕微鏡では、複数のレンズを貼り合わせる際に接着剤を使用しますが、肉眼ではわからないようなズレも絶対に出ないようにしなければなりません。医療機器の場合は、体内に入っても安全で、かつ、使用後の洗浄の際の薬液や滅菌に強い接着剤が必要になってきます。そうしたさまざまな要求に応えられるような、接着技術の開発が主な業務です。

材料技術開発の仕事は大局的に捉えると、製品の開発部隊が描いた夢を、実現するための技術を生み出す仕事です。そして、接着剤がモノとモノとをつなぐように、私たちも製品開発部隊と実体化する工場との間を摩擦なくつなぐために、潤滑油のような役割を果たすこともミッションだと思っています。

そうした中では、今ある技術だけでは具現化する手段がない場合も多く、常にアンテナを張りめぐらせて、必要な技術が既に存在しているのかどうかを確認したり、何もないところから具現化するための材料を見つけてトライ&エラーを繰り返したりする粘り強さがポイントになってきます。時には、ゼロに立ち戻って考える勇気も必要です。そして、関わる人それぞれの立場を考えて、コミュニケーションを取ることが大切だと思っています。

やりがい

新たな技術が開発できた時に「そんな技術なら使ってみたい」という製品開発者の声が聞けた時や、工場での生産に入った時に「こんな接着剤を待っていました!」といった声が聞けた時には、とてもやりがいを感じます。

また、エンドユーザーの方と接する機会はあまりありませんが、以前、内視鏡検査を見学する機会がありました。内視鏡検査や治療を行う際は、医師は数時間、時には8時間も立ち通しで内視鏡を扱うことになります。そのため、私たちも軽くて良質な材料を開発し、重量の軽減に努めています。しかし、その医療現場で「もっと軽い内視鏡がほしい」と言われました。それまでは、内視鏡は軽くつくられていると思っていたのですが、医師が長時間立ち通しで検査をしているのを目の当たりにしたあとでは、もっと軽い、良質な材料を開発しなければと痛感しました。

そうした課題は常に存在します。だからこそ、製品はより良く進化していく。その課題解決に、少しでも貢献できればと思っています。そして、今後は接着剤だけでなく、材料という大きなフィールドで、広い視野を持って新たな技術を開発していける技術者を目指していきたいですね。

苦心していること

仕事を自分1人で背負ってしまって、つらく感じていた時期がありました。オリンパスには、若手にも責任ある仕事を任せる社風があります。そうした中で1つのテーマを与えられてリーダーになると、先輩や上司に指示を出して仕事を進めていくことになります。その時に、テーマリーダーとはいえ、一番若手の自分にできることはすべてやらなければいけないと思っていました。チームのメンバーは皆さん親切で、よく指導していただいていました。だからこそ、「こんなことをお願いするのは悪いかな」という気兼ねがあったのです。

でも、それでは当然うまく回らず、どんどん追いつめられていく。そこでふと「自分は誰のために仕事をしているのだろう?」と考えてみました。そうすると、今の自分は先輩や上司がどう思うかといった目の前のことにとらわれていて、その先で関わる開発部隊や工場の人たち、そして最終的に製品を使っていただくお客さまのためにという視点を見失っていることに気づきました。自分の様子を見かねた先輩からも「先輩や上司であっても、仕事をどんどん割り振って進めていくのがリーダーの役割だ」とアドバイスをいただいたことでも、視界を開くことができました。それからは、常に「お客さまのために」という視点を意識して、先輩や上司にも積極的に働きかけて、最善を尽くしています。

職場の紹介

私たちの部署の仕事は表にはあまり見えないけれど、全社の製品に深い関わりを持っていて、その重要性は広く認知されています。そのため、開発や工場、サービスの修理部隊部といった方々の"相談所"のようにもなっています。おおらかな社内でも、とりわけフランクな雰囲気だと思います。

私のモットーは「全力でプライベートを充実させて、全力で仕事をする」。オリンパスには、そうできる環境や風土がありますね。会社では和太鼓の部活や野球のサークルに参加していて、冬は同期の仲間とスノーボードをしに、雪山に通っています。寮での生活も合宿のように楽しんでいます。

学生の皆さまへ

就職活動は、精神的にも体力的にも、少なからずストレスがかかるものだと思います。私自身は、面接の前日から食事がのどを通らなくなっていました(笑)。そうした時には、1人で悩まず、友人や周りの人と話して、不安を打ち明けてみてください。きっと、みんなも同じように悩みながら頑張っていることがわかって、肩の力が抜けると思います。

また、企業研究や自己分析も大切ですが、足を動かしてできるだけ多くの企業を訪問する、人と会って話をすることをおすすめします。企業を訪ねて社内の様子が見られたり、社員から仕事の生の話を聞けたりするのは、就職活動の時期だけと言っても過言ではありません。そのチャンスを最大限に生かして、業種や職種にこだわらずに考えてみてください。そうしていくうちに、自分のやりたいこと、自分に合った会社が見つかるはずです。時には「やっぱり違うな」と感じることもあるかもしれませんが、違うということに気がつくことも大切な経験だと思います。そしてもし、縁あってオリンパスを選んでいただけたなら、一緒に世界No.1のモノづくりを目指していきましょう!