生産技術開発光学素子開発

交換レンズの高精度化に向け、世界トップレベルの技術開発に挑む
専攻:電気工学 / 2008年入社

入社の動機

学生時代に液晶ディスプレイの配光膜を研究していたことから、液晶ディスプレイやカメラなどを手がける光学関連メーカーに就職したいと考えていました。その中で候補の1つとなったのがオリンパスです。そして、企業研究を進めるうちに、オリンパスは映像事業や科学事業だけでなく、医療事業も行っていることを知り、さらに関心を深めました。というのも、就職活動では、社会貢献できることを最も重視していたからです。

私は民間の奨学金をはじめ、さまざまな方の支えがあって、大学生活を送ることができました。ですから、大学で学んだことを、社会のために役立てたいという思いが強くありました。オリンパスなら「映像事業による生活の豊かさの向上」「科学事業による科学技術の発展支援」「医療事業による健康な生活への寄与」と、社会の多くの分野に貢献できる。そして、そのことに誇りを持って仕事ができる。そう考えられたことが、入社の決め手になりました。

仕事の内容

「生産技術」部門の任務は、開発部門がイメージする製品を実現するための技術を生み出すこと。そのために、まず開発部門が設計した部品を作れるようにする技術開発を行う。そして、測定することすら難しいような高精度な部品を誰もが同じ品質で量産できるように改良していく。この2つが大きなミッションとなっています。開発部隊の思いを形にするうえでは欠かせない、重要な役割を担う部署です。

その中でも私が所属するグループでは、オリンパスのコア技術であるガラスモールドレンズの技術開発を行っています。医療事業の内視鏡、科学事業の顕微鏡、映像事業のカメラもすべて、画像を映し出すためにはレンズが不可欠ですが、事業や製品ごとに求められるニーズは異なります。ガラスの種類や成形方法も数多くあり、それまでになかった新たな加工法も含めて、各事業のニーズを実現するために必要な成形技術を開発し、その技術を工場へ移管するところまでを主に取り組んでいます。

私の担当はミラーレス一眼や高級コンパクトカメラ。近年、オリンパスは交換レンズに力を入れており、レンズに求められる精度が一層高まっています。例えて言うなら、レンズが直径250mの東京ドームの広さの芝生だった場合、その芝生の凹凸を、0.01mm以内にしなければならないほど。そうした厳しい要望に対して、的確・迅速に対応し、より高精度でリーズナブルな生産が可能になる成形技術の提案ができるよう努めています。ただし、ガラスモールドレンズの高精度化は、我々のような成形技術者の力だけでは実現できません。成形に用いる金型の材料や加工技術開発、レンズコーティングなど前後のプロセスの高精度化も同時並行で行うことが求められます。そのため、前後のプロセスを担当する技術者や他部門の方とも連携し、協力しながら技術開発を進めていくことも常に意識しています。

やりがい

製品設計の段階から工程設計、量産化の実現までに携わり、生み出された製品が多くの人に使っていただけることはとても励みになります。今はコンシューマ向けの交換レンズを担当しているので、街でたまたま「写真を撮っていただけますか」と渡されたカメラがオリンパス製で自分の担当したレンズだった時には、とくにうれしく思いますね。

現在は世の中で未だ誰も成し得ていない高精度領域の技術開発に取り組んでおり、達成まであと一歩のところまできています。世界でもトップレベルの技術開発に携われることを誇りに思いますし、この技術を実現できれば、さらなる社会貢献にもつながるということが、何よりのやりがいとなっています。また、今後はレンズ成形技術の専門性を高めていくだけではなく、光学設計や設備、材料や加工といった幅広い分野の知見を広げていくことも重要だと感じています。そして、将来的には、さまざまな切り口からのアプローチで技術革新を起こせるような技術開発者になりたいと思っています。

苦心していること

現在の職場ではガラスや成形のほか、メカ設計などの知識が必要となりますが、私の学生時代の専攻は電気電子システム工学でまったくの畑違い。当初は不安もあったものの、必要なスキルはどんどん学ばせてもらえる社風や職場の方針の後押しもあり、積極的に知識や技術を吸収することで自信がつき、今では新たな技術課題に対してもさまざまな提案ができるようになりました。

中国工場で新たな製品を生産するための成形技術移管を任されたこともあります。成形技術移管は国内工場では担当したことがありましたが、海外工場では初めてのこと。しかも、通常なら数人で担当するところを、1人で行くことに。上司からは「お前ならなんとかなるから大丈夫だ」というよくわからないアドバイスがあるだけで(笑)、不安を抱えながら出張しました。中国では人脈もなく、言葉の壁もあります。日常会話と技術的な用語は地道に勉強してはいたものの、やはりうまく意思疎通が図れず苦労しました。ふとしたきっかけから中国人技術者が多少は英語ができることがわかり、それからは私の拙い英語と中国語を駆使してなんとか会話ができるようになり、信頼関係を深めていくことができました。

入社してからいろいろなことを学び、経験し、苦労しながらも専門知識や技術を磨いてきたことが、今の私の強みになっていると思います。

職場の紹介

職場は学生時代の部室かと思うような活気があります。誰かが課題解決に悩んでいたら、みんながサポートするような環境です。年齢による壁もなく意見交換もできます。

私がオリンパスへの入社を決めた理由の1つに、「クリエイティブホリデー」がありました。これは、任意の時期に有給休暇を5日間連続で取得できる制度です。学生時代は研究に没頭して忙しい毎日を送っていたので、社会人になったら仕事だけでなく、プライベートの生活も充実させたいと考えていたのです。実際、入社してから毎年この制度を利用して、家族と過ごすなどリフレッシュができています。こうした福利厚生の面も整っている職場だと思います。

学生の皆さまへ

学生時代に培った専門性をそのまま仕事に生かせることは稀だと思います。ですから就職活動では、研究内容そのものよりも、どのような考えで取り組んでいるのか、どのように進めているかということを大切に考えて、伝えられるようにしてみてください。それが、どんな業務を行ううえでも共通する大事なことで、その人のアピールポイントになるはずです。自分がオリンパスの面接を受けたときも、その点を掘り下げて聞かれました。

就職活動は自分がどんな人間で、何が強みか、どんな志があるのかといったことを、見つめ直せる貴重な機会です。その会社で仕事をすることが、自分の成長にも、企業の発展にも、そして社会貢献にもつながる未来像が描けるかどうかも考えていくといいと思います。