生産技術開発新製品生産導入(映像)

生産性や製品化速度を向上し消費者ニーズの変化に適ったデジタル一眼を世の中へ
専攻:電子機械 / 1990年入社

入社の動機

新卒当初はグループ会社であるオリンパス光電子に入社しましたが、その後、同社を含めたグループ数社が経営統合してオリンパスオプトテクノロジー(現・長野オリンパス)を設立、本体を長野に置くようになりました。従来、東京勤務だった私は、統合後、東京・八王子にあるオリンパスの技術開発センターへ出向となり現在の業務に着任。さらに数年前に転籍し、現在に至ります。

在学中は電子工学を学びました。機械関連のテクノロジーに関心があり、コンシューマ(一般消費者)向け製品の技術構造を観察することに面白みを感じていたため、就職先はメーカーを目指すことにしました。そこで製造系企業を中心に会社訪問を行っていたところ、オリンパス光電子の工場見学をする機会に恵まれました。録音機やカセットテープ、産業用モーターなどを製造する現場を目にし、また生産技術や製造技術の担当者の話にも精密機器製作の魅力が詰まっていたため、入社への意欲が高まりました。

仕事の内容

映像製品技術部に所属していますが、同部は新製品カメラ全般の業務展開を行うと同時に、量産化に向けた工程設計を主としている部署になります。開発部門をはじめ、各製品で営業、企画、購買、品質の各部門、海外工場の関連部門とともにプロジェクトを組み、新製品の開発設計、機能や量産の試作、工場での生産導入まで、一連の業務を通じて安定したモノづくりができる工程設計を完成することが職務です。例えば、設計段階では開発部門の設計案に生産性を加味し、作業効率の点でも優れた製品設計になるよう提案していきます。

中でも、私の役目はカメラボディーチームのリーダーとして、各メンバーたちの進捗を把握し、業務が円滑に進むようサポートすること。例えば、各担当者が関連部門から相談をされたり判断を迫られたりした際、進捗が停滞しないようアドバイス・指導を行います。そのため、日頃からメンバーが1人で悩みを抱え込まないよう配慮をしています。また、課題によってはチームで問題を共有して結論を出していくため、議論しやすい環境づくりやチーム力の強化も心がけています。

やりがい

三現主義という言葉があるように、この仕事では「現場」で「現物」に触れながらモノづくりに関わり、いよいよ出荷を迎えるとなったモノを「現実」として確認できます。図面やモニターに映る3D画像を見ながら設計をスタートし、試作、組み立ての末、完成となった時の充実感は格別です。とくに現在はカメラを手がけているため、店頭以外に旅先や子どもの運動会などでも担当製品を見かけることがあります。そんなシーンに遭遇すると、達成感とともに仕事への誇りが湧いてきます。

また、当社の「Tough(タフ)」というコンパクトカメラは海中撮影が可能という、ひと昔前には考えられなかった技術を搭載しています。このようなテクノロジーの躍進を目の当たりにしながら第一線で働けることは大いなるよろこびです。当社のカメラはレンズ性能も高く、高品質には自信があります。以前、他社製品の愛好者から「今、何が押しですか?」と聞かれた際も、当社のAF一眼レフをすすめました。私は営業ではありませんが、開発技術者だからこそ信頼度の高い情報を伝えられると自負しています。その後、その方が推奨した製品を購入してくださった時はやはりうれしかったですね。

苦心していること

映像事業では製品化のスピードアップが求められます。数百点、数千点の部品からなるデジタル一眼カメラにとっては極めて短い期間と言えます。しかし、変化し続ける市場ニーズに遅れないためには避けられず、また、それを死守するには組織も進化していく必要があります。つまり業務ルールの変革に迫られるわけですが、その際、組織では多様な意見も飛び交い、それらを調整・集約しながら新たなルールを構築していくことは容易ではありません。なるべく多くの意見を汲み入れ、業務効率の向上を図るよう努力していますが、一筋縄ではいかない部分もあり苦労します。

当社の海外工場の主要拠点は、中国そしてベトナムになります。私は3年ほど中国へ赴任しましたが、現地の技術者の育成や組織の確立に尽力しました。文化や考え方の違いを鑑み、海外スタッフと仕事をすることは国内以上に難しい面もありますが、その国の文化や習慣にも配慮し、信頼関係を築くように努めています。

職場の紹介

何事にもチャンスを与えてくれる社風があり、仕事はある程度自分で決断を下しながら進めることができます。その分責任もありますが、技術者にとっては作業がしやすいと感じています。

現在は少人数のチームということもあって、互いのアイデアや意見を活発に交換でき、話を次のステップへ展開しやすいのが長所です。仕事量の面では作業にメリハリをつけるよう指導しています。試作時期などに短期的に忙しくなることはあるものの、一旦立ち上げが終了して区切りがつけば、まとまった休暇を取得することも可能です。

学生の皆さまへ

私はモノづくりや製品の構造に興味があり、それに従って進路を選びました。就職に際しては必ずしも専攻にこだわり過ぎないで、やりたいことをじっくり考えてみてください。もちろん専門知識があるに越したことはなく、一般的に技術の仕事には機械工学、調整機などの設備業務は電子工学などを学んだ人が多いですが、仕事は働き始めてからが肝心です。実務や現場で身につけることが多いため、新しいことに取り組む姿勢やどんなことも吸収したいというチャレンジ精神があれば十分です。当社の場合は先輩の指導も手厚いので心配は無用。むしろ分野や業務にこだわらず、「やる以上はプロを目指して一流になる」という向上心が重要です。

そして、物事に懸命に取り組んだ経験を持つことも大切です。例えばそれが、大学の研究課題でもいいでしょう。テーマを突きつめてゆく探究心、問題に直面した際の対処プロセス、そして最後までやりきろうという諦めない姿勢、それらの努力を重ね自力で困難を克服した人は、その後に新たな壁が現れても立ち向かっていけます。ぜひ、学生のうちに何かに打ち込む体験をしてみてください。