生産技術開発職の魅力製品開発から製造までのものづくりに関わり、
全製品を支える生産技術開発に挑む

生産技術開発の魅力とは?レンズの加工法開発で活躍中のチームリーダーに聞きました。

専攻:機械工学/2003年入社

キャリア

2003年
入社後、生産技術開発部門に配属
新卒採用で入社後、レンズの成形方法や装置といった生産技術開発を担う部署に配属。1年目には長野県の坂城事業所(当時)で3カ月間の新人工場実習を経験しました。2年目の2004年には主に顕微鏡向け製品の生産技術開発に従事し、新製品の立ち上げも担当。坂城事業所に約3カ月間出張し、ものづくりの現場で多くのことを学びました。
2006年
顕微鏡、映像用レンズの生産技術開発を担当
顕微鏡用レンズから映像用レンズの生産技術開発を担当するようになり、長野県の辰野や中国の深圳など国内外での出張の機会が増えました。中国では2〜3週間程度の出張を重ね、新しい生産技術の工場移管や新製品の立上げの支援なども行いました。
2016年
医療用レンズの生産技術開発を担当
顕微鏡、映像用レンズの生産技術開発を経て、2016年からは医療向け製品の次世代レンズの生産技術開発に従事しています。
2018年
チームリーダーに就任
2018年4月にチームリーダーに就任しました。チームのメンバーと仕事の意義や目標などを共有しながら、メンバーの成長やチームとしての成果につながる環境作りに努めています。

「オリンパスには専攻が活かせる場がある」と直感

子どもの頃からものづくりに興味があり、大学に進学する際はものづくりに携わるチャンスが多そうな機械工学を専攻。学部の4年時と大学院で精密加工系の研究室に所属し、レーザーを利用した微細加工を研究するうち、精密機器メーカーでものづくりに携わりたいと思うようになりました。また、私は医師として働く父を尊敬しており、父と同じ医療業界で仕事がしたいという想いも持っていました。

そんな時、オリンパスの社員の方が研究室に見学に来られた機会があり、オリンパスには研究室で学んでいることが活かせる場があるのだと感じました。そこで思い出したのが、高校生のときに受けた内視鏡による膝の手術です。傷跡がほとんど目立たず驚いたことを覚えていて、その内視鏡を開発・製造している会社がオリンパスだったということも、入社の後押しになりました。

全事業部の製品に欠かせない技術を開発

入社以来、生産技術開発部門で「光学素子」と呼ばれるレンズの加工法開発に従事しています。レンズの加工法には、昔ながらの研磨加工と、何らかのエネルギーを与えて変形させる成形加工とがありますが、私は後者の成形加工の技術開発を担当してきました。

オリンパスには医療・科学・映像事業があり、そのいずれの製品にもレンズは欠かせないものです。そのため、私たちの部署では、全社の製品を支えるレンズ生産技術を開発することがミッションとなっています。私は入社当初は顕微鏡やカメラのレンズを担当していましたが、現在は医療機器向けの次世代レンズの生産技術開発に携わっています。また、2018年度からはチームリーダーを務めていて、メンバーの育成や支援にも取り組んでいます。

仕事をする上で大切にしているのは「共感」です。生産技術開発の仕事は、開発部門や知財部門、生産の現場である工場など多くの部署と関わります。その際には、それぞれの立場を理解して、お互いが納得できるコミュニケーションを心がけています。チームのメンバーとも、仕事の意義や目標を共有することを大事にしています。最終的な結果を出すまでにはある程度の期間を要するので、そこが共有できていないと、コミュニケーションに誤解が生じたり、成果に繋がらなかったりすることもあります。ですから、自分の価値観を押し付けることなく、相手の意見も尊重し理解すること。そして、最終的な目標までにマイルストーンとなる目標を設定して、クリアする喜びを共有し、モチベーションや向上心を引き出すように努めています。

メーカーにとって重要な「生産技術力」を支える誇り

生産技術力はメーカーの要と言っても過言ではありません。製品の機能を決定したり、差別化を実現したりする上で重要な役割を果たします。その中でも、オリンパスの全製品に不可欠なレンズ加工の生産技術開発に携わっていることを、とても誇りに思っています。

レンズ加工を外注するメーカーもありますが、オリンパスでは自社で光学設計から技術開発、工場での生産までを手がけています。本当の意味でのものづくりに携われる喜びもありますね。また、医療事業の内視鏡、科学事業の顕微鏡、映像事業のカメラなど、さまざまな分野の技術開発に関わるチャンスがあることも、技術者としてはやりがいや面白みを感じられる部分だと思いますね。

新製品立ち上げには品質の担保と期限厳守が求められる

入社2年目で新製品の立ち上げを担当した時は、かなり苦労したのを覚えています。開発した技術を工場に移管して導入するという業務だったのですが、生産開始日が間近に迫っても目標とする品質を達成できず、チームの先輩に応援に駆けつけてもらったり、工場の方にフォローしていただいたりしながら、なんとか間に合わせることができました。

生産工程や部品にたった1つでも不具合があれば、すべての生産工程や製品の品質に影響を及ぼします。そんな事態が起こらないよう、細心の注意と責任を持って仕事をしなければならないことを痛感しました。

また、生産現場での実務を経験し、人脈を作っておくことの大切さも、この時に学びました。私の場合は、新製品の立ち上げを担当した時の工場で実習を受けたことがあり、その時に一緒に仕事をした技術者の方たちが、親身になって協力してくださいました。実習の際にはそこまで考えが至りませんでしたが、現場の方たちとの良好な関係を築いておくことは、業務を円滑に進める上でも大事なことだと思っています。

製造の現場を知り、生産技術開発に活かす

私が所属する光学ユニットグループには、若手からベテランまでがバランスよく配属されていて、闊達なディスカッションができる環境です。事務的な仕事を行う居室と、技術的な業務を行う実験室がありますが、実験室にいることのほうが多いですね。

現在、私の所属する部門では、入社1年目に3カ月程度の工場実習があり、生産立ち上げや導入の際などには国内外の工場への出張や転勤もあります。その期間は生産の現場でものづくりを学ぶ貴重な機会であり、技術者として必要な知識やスキルを磨く場でもあります。現場を知ることは、生産技術開発を行う上での強みになる、必須の経験だと思っています。

世界一のものづくりを目指すなら、生産技術開発にも目を向けて

自分の中で何か一つ、「やり切った」と思えるものがあると、就職活動でも、社会人になってからも、困難にぶつかった時に支えになると思います。私の場合は、学生時代に研究に打ち込んだ経験が自分の軸となっていて、仕事で落ち込むことがあっても、自信を失くすことなく前向きな気持ちになれています。

技術系の学生さんは、製品開発職を志望する方も多いと思います。私も当初は、内視鏡の製品開発を希望していました。ただ、最終面接の際に製造部門の役員から「君は生産技術開発に向いていると思うよ」と言われたことが印象に残りました。入社後はその言葉の通り、生産技術開発部門に配属となりましたが、実際に仕事をしてみると、適性を見抜かれていたなと実感しました。

製品開発職は端的に言えば、さまざまなものを組み合わせて製品に仕立てる仕事。一方、私たち生産技術開発職は、そこに必要となるものをゼロから創っていく仕事です。より良い製品を開発するために必要なものや技術を検討し、その実現に向けて、生産の現場とともにものづくりを進めていく。製品開発にも工場にも携わりながら仕事ができるのは、生産技術開発部門ならではの醍醐味だと思います。

学生時代の恩師には、いつも「世界初の研究を目指そう」と言われていて、地道な努力を重ねていました。今思えば「君は生産技術開発が向いているよ」と言った役員は、私のそんなところを買ってくださっていたのかもしれません。「世界一のものづくりを目指したい!」というチャレンジ精神のある学生さんには、ぜひ、生産技術開発職にも視野を広げてもらえたらうれしいですね。