光学設計における高い専門性を生かし、
生命活動の解明に貢献する
多次元観察技術

細胞の相互作用を観察可能にする多次元観察技術


3次元の細胞観察イメージ

生命科学の分野では、生きた細胞を用いてタンパク質や神経などの役割・機能を解明し、創薬や新しい領域への応用を目指す研究が盛んに行われています。細胞レベルで観察することで、遺伝情報、タンパク質の働き、神経などの役割や、実際の活動を明らかにすることが出来ます。このように得られた知見の積み重ねが、生命現象の解明への重要なプロセスの一つです。

これまで培養した細胞の観察は2次元で行われていました。一方、実際の生きた動物や人体では、各種の細胞が立体的に構成され、組織や臓器を形成しています。そのため、立体的な空間において、細胞と細胞がどのように影響し合っているかを把握することが重要になります。3次元観察は、ヒト・動物の生態環境に近い3次元培養サンプルの観察を可能とします。この3次元観察画像データを解析することで、細胞の相互作用を可視化します。3次元定量解析により、立体空間内の細胞をもれなく認識して解析を行うことができるので、母集団を正確に把握して、定量的な解析が可能になります。

また、タイムラプス・イメージングと呼ばれる一定間隔の時間でイメージングを行う観察手法と組み合わせることで、培養中の細胞ないし細胞群の経過観察も行うことができ、細胞の挙動や細胞間の相互作用などをより詳細に把握することにも役立っています。


従来の2次元/2.5次元解析に比べ、3次元定量解析では、立体空間の細胞を洩れなく認識。母集団を正確に把握して、定量的な解析が可能。

深部の明瞭な観察を可能にするオリンパスの光学技術

大きさ十数マイクロメートル程度の細胞を観察するには、ほんのわずかな光の劣化が顕微鏡像の画質に大きな影響を与えます。特にヒトや動物をモデルとした立体的な標本を観察する3次元イメージングでは、標本の深さや性質が透過する光に影響を与えるため、深部を観察する際にこの現象が顕著に現れます。オリンパスはこれまでの長い歴史で積み上げてきた光学技術を活かし、光の劣化の主な原因である標本表面と標本を浸している浸液の屈折率の差を光学的に補正することで、この深部観察においても明瞭な画像を映し出す技術を開発しました。


光の劣化の主な原因である屈折率の差をを光学的に補正することで、深部観察においても明瞭な画像を映し出す。

光学系の収差補正量を深さに応じて、精密にコントロールすることで、画像を取得出来ます。この断面撮影した画像を再構築し、3次元画像を提供します。つまり、連続してこの表層から深部まで画像を取得し、さらに時間経過画像を取得しつづけることで、生体組織の活動を再現することが可能になります。


時間経過画像を取得しつづけることで、生体組織の活動を再現することが可能

製薬市場における開発リスクの低減と創薬プロセスの効率化に貢献

3次元観察技術は、今後もさまざまな分野での応用・活用が期待できます。創薬実験のモデルには3次元細胞培養が注目されています。3次元の人工細胞組織と3次元観察技術を用いれば生体に近い状態で新薬の効果や毒性の解析が可能です。治験に至る前の段階で精度の高い結果を得ることが期待されています。オリンパスは3次元細胞解析の技術を活かし、製薬市場における開発リスクの低減と創薬プロセスの効率化に貢献します。

生命活動や病気の原因究明、創薬など、オリンパスは日々未知への挑戦を続け、研究している人々を支える技術開発をこれからも続けます。そして、社会を⽀えるプロフェッショナルのニーズの⼀歩先を読み取り、⾰新的な製品と期待を超えるサービスで最適なソリューションを提供し、世界の⼈々の安全・安⼼・健康に貢献します。

この技術が採用されている主な製品

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