カレンダー撮影記:屋久島 第4話

第4話:ヤクザルを見つけるには、音が頼りだ。

ヤクザルを見ていて、いいなぁと思うのは、全く餌づけされていないことだ。屋久島には、ヤクザルのことを研究している京都大学霊長類研究所の研究員の方々もいらっしゃるので、人に見られるのには慣れているはずだ。しかし、人がいるのに、人がいないのと同じ、自然な振る舞いをしている。そこが、食べ物をもらうのに慣れている観光地のサルとは明らかに違うところだ。


ヤクザル 野生動物図鑑


ヤクザル 野生動物図鑑

森の中は昼間でも、うっそうと暗い。ヤクザルはたくさんいるはずなのに、そうやすやすとは出会えない。僕は、耳をそばだてる。暗い森の中では、ヤクザルを見つけるには、まず音が頼りだ。パラパラと何かが落ちる音がしたら、きっとそこにヤクザルがいる。サルが食べた木の実のカスが落ちているのだ。音のする方向を見上げ、木の葉が動いたら、間違いない。姿は見えなくても、その動きを追いかける。屋久島は急峻な場所が多く、追いかけるのも苦労した。


ヤクザル 野生動物図鑑