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1997年 9月29日
更新日:2008年12月16日
操作性と見えに新コンセプト
倒立型培養顕微鏡「CK40/CK30」
「CK40/CK30」
倒立型培養顕微鏡「CK40/CK30」
「CK40/CK30」は、当社顕微鏡の上位機種に採用しているエルゴノミクスの継承や当社の高度な技術力を適用し、操作性と見えを追求しております。
1984年に従来機種のCK2シリーズが開発されてから、既に2万台を超える実績があり、組織培養を行う病院・検査センター等で幅広く使用されてきました。この度、この性能をさらにアップさせた新シリーズにモデルチェンジ致します。
「CK40」は、角度可変のユニークなティルティング機能を採用した立見双眼鏡筒を標準装備し、三眼鏡筒もラインナップしております。また、写真装置やテレビ装置へのシステムアップが可能で、蛍光観察用のユニットやヒートプレート等が取り付けられます。「CK30」についても、固定式双眼鏡筒を装備し、コストパフォーマンスに優れシンプルな操作で使い易さを追求しました。
いずれの機種も、光学調整が不要で、操作部を前面に設けたフロントオペレーション方式の採用により、電源をスイッチオンするだけで、面倒な操作を省きスピーディーな観察を実現しました。また、「CK40」では立見双眼鏡筒を用意しており、従来にない立ったままでの観察に対応し、座った状態でもアイポイント(注6)が高く楽な姿勢で観察できます。さらに、細胞の活性度チェックのために、対物レンズに高度な位相膜(注1)やコーティングの技術を採用し、見えを追求した位相差観察法(注3)、位相差観察に偏斜照明をプラスし、当社独自に開発したレリーフPC観察法(注4)を行うためのシステムやGFP(注5)の発現チェックに有効な蛍光観察システムもラインナップしております。
主な特長
  1. エルゴノミックデザインの追求
    立ったままでも座ったままでも観察できるように30°~60°のティルティング機能を採用した立見双眼鏡筒やアイポイントの高さを32mmまで変更できるアイポイントアジャスタを用意し、さらに操作部を前面に設けたフロントオペレーション方式を採用することで無理のない姿勢で観察できるようにエルゴノミーを追求しております。

  2. 面倒な操作を省きスピーディーな観察が可能
    光学調整をせずに電源をスイッチオンするだけですぐに観察が行えます。従来位相差観察時に必要であった対物レンズの切り替え時のリングスリット(注2)の心出し調整や切り替えが不要になり、他の検鏡者が使用する際でも、同一条件でそのまま観察できます。

  3. さらに向上した位相差観察法と見えのよさを実現
    当社の高度な技術力を適用し、対物レンズの位相膜やコーティングに工夫を加えることで、コントラストが高く色付きのないニュートラルな最高レベルの位相差観察を行えます。また、30Wハロゲンランプを採用することで、高倍観察時でも明るく鮮明な観察像が得られます。

  4. 細胞の活性度チェックに最適なレリーフPC観察を当社で独自開発
    位相差観察に偏斜照明をプラスした当社独自のレリーフPC観察法を開発しました。この新しい観察法は、細胞の広がりと同時に細胞の盛り上がりが一目で判別でき、培養細胞の活性度チェックがすばやく行えます。

  5. 顕微鏡基本セットに後付け可能な蛍光観察システム
    クラゲから抽出されたタンパク質を基に作られた新しい蛍光試薬であるGFPは、生きた細胞の遺伝子に組み込むことができるため注目を集めています。このGFPによるタンパク質の発現チェック等に有効な蛍光観察に対応しています。
    (注1) 位相膜: 位相差観察のシステムの一部で、対物レンズ内に組み込まれたドーナツ状の位相変換するための膜。
    (注2) リングスリット: 位相差観察のシステムの一部で、照明側に組み込まれたドーナツ状に光線を遮断するスリット。
    (注3) 位相差観察法: 照明側のリングスリットと観察側の位相膜(対物レンズ内)から構成されるシステムで、コントラストの低い生きた細胞などを位相のズレを応用し、コントラストをつけて観察できるようにする方法。
    (注4) レリーフPC観察法: 偏斜照明して得られた立体感を遮へい膜を設けることにより強調し、充分な立体感をもった位相差像を得ることができる観察法です。
    (注5) GFP: 「Green Fluorescent Protein」の略で、アメリカ沿岸に生息するクラゲの発光タンパク質を基に作られた蛍光試薬のことを言います。このGFPを、ターゲットとする生きた細胞に組み込み、それが細胞内のどこで発現したかを蛍光顕微鏡下で観察する手法に用いられます。
    (注6) アイポイント: 机上面から接眼レンズの結像位置までの間隔。
主な仕様
項目 CK40 CK30
焦準機構 レボルバー上下動式(ステージ固定)
粗微動共軸ハンドル(重さ調整機能付)、ローラガイド方式
ストローク(ステージ1mm上面のピント位置より)
上方向7mm、下方向2mm
粗動ハンドル1回転の移動量:39.6mm
微動ハンドル1回転の移動量:0.2mm
照明系 光源 6V、30Wハロゲンランプ、ランプソケット(U-LS30-3)、
フロスト、熱線吸収フィルタ内蔵、照明部着脱可
鏡筒 双眼 鏡筒傾斜角45°
眼幅調整範囲48~75mm
片側(左)ヘリコイドにより
視度の補正が可能
同左
ただし、片側(右)ヘリコイドを採用
三眼 鏡筒傾斜角45°
眼幅調整範囲53~72mm
片側(左)ヘリコイドにより鏡筒長、
視度差の補正が可能
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立見双眼 鏡筒傾斜角30~60°
眼幅調整範囲50~76mm
接眼レンズNCWHK10×のみ使用可。
片側(左)ヘリコイドにより
視度の補正が可能。
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コンデンサ 超長焦点コンデンサ(N.A.0.3、W.D.72mm)着脱可能 
位相差 3ヶ穴式位相差スライダ
スライダ ・プリセンタ式: 4×用、10×20×40×用、空穴
・センタリング式: 4×用、10×20×用、空穴(40×オプション)
・レリーフPC用センタリング式: 4×用、10×20×用、空穴(40×オプション)
接眼レンズ NCWHK10×M(視野数:18)
対物レンズ 明視野用、位相差用、レリーフPC用の各対物レンズを用意
落射蛍光 着脱式投光管、スライド切替式(3ポジション:B励起、透過
投光管 光観察可能。キューブ2個同時取付可)、紫外線カットフルタ内蔵。
オリンパス光学工業株式会社は、2003年10月1日をもってオリンパス株式会社と社名変更いたしました。
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