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1998年 9月21日
熟練を必要としない画期的な
マイクロダイセクションシステム
「LM100」
「LM100」
「LM100」
癌は今や遺伝子の疾患であることが言われており、癌に関与する遺伝子が数多く発見されております。また、癌の診断は組織病理学的な形態観察によるだけでなく、遺伝子解析も含んだ総合的な判断が行なわれるようになってきております。ところが、癌組織には正常な細胞が相当数混在している事が通例であり、遺伝子解析を行なう際の弊害になっておりました。
このたび発売する「LM100」は、米国Arcturus Engineering社が製造している装置です。この装置では、病理組織切片に特殊なフィルムをあてがい、半導体レーザを照射する事により、微小な領域をフィルム面に転写して採取する事のできる画期的なマイクロダイセクション装置です。倒立型顕微鏡 IX50で観察した癌細胞をその状態のまま簡単な操作で採取できるため、正常細胞を混在させる事なく次の遺伝子解析のステップに進めます。照射するレーザの径は30μmおよび60μmの2種類で、1個の細胞から組織レベルまで対応できます。採取した細胞/組織は転写フィルムに張り付いたままマイクロチューブに収められるため、コンタミネーションの恐れが極めて少なく、安心して採取できます。
また、フィルムに転写された細胞/組織、およびその前後の組織切片の状態は、CCDカメラによりモニターされ、パソコン上で画像ファイルとして記録されます。パソコンに搭載されたソフトウエアは簡易的なデータベース機能を持っており、画像ファイルは日付、組織名、実験者などのキーワードにより検索が可能です。
主な特長
  1. 誰にでも容易なマイクロダイセクション
    顕微鏡観察下で捉えた目的の細胞/組織にレーザを照射するだけの簡単な操作。

  2. コンタミネーションのない採取用キャップ
    遺伝子解析に悪影響を及ぼす酵素を予め除外した採取用キャップ。採取後はそのままマイクロチューブのふたになりコンタミネーションの機会は最小限。

  3. データベース機能を持つ画像ファイルシステム
    採取前、採取後、採取されたサンプルの3画面をファイリング。日付、組織名、実験者名をキーワードにして検索が可能。

  4. 高い安全性
    レーザには安全性の高い半導体IRレーザを採用。実験者の手が触れない位置にあるときのみレーザが照射される安全設計。
主な仕様
レーザキャプチャー
マイクロダイ
セクションシステム
LM100
顕微鏡 オリンパス倒立型システム顕微鏡 IX50
対物レンズ 4X、10X、20X
レーザ 出力=0~100mW可変
照射径 30μmおよび60μm
転写フィルム付き
採取用キャップ
TF-100
材質 光学用プラスチック
分析容器 0.5mlマイクロチューブ(蓋を兼用)
採取範囲径 5mm
画像取得システム
ARC-100
パソコン 350MHz Pentirum P2プロセッサ、 64MB RAM、4.3GBハードディスク 12~24倍速CD-ROMドライブ、 Etherlink 10/100TXネットワークカ ード、 8MB ビデオカード
OS   WINDOWS95
モニタ 17インチ トリニトロンモニタ
ソフトウエア Arcturus Engineering社製 Image Archiving Software v.1.01
オリンパス光学工業株式会社は、2003年10月1日をもってオリンパス株式会社と社名変更いたしました。
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