本文の始まりです


2000年 3月 1日
~半導体検査の微細化に応え、より高解像な顕微鏡画像を実現~
世界で初めて縞パターンディスクを採用
MX80ビデオコンフォーカルシステム「MX80-VCF」
「MX80-VCF」
MX80ビデオコンフォーカルシステム「MX80-VCF」
オリンパス光学工業株式会社(社長:岸本 正壽)は、半導体顕微鏡の画像をより明るく高解像に、しかもコストパフォーマンスに優れたMX80ビデオコンフォーカル(注1)システム「MX80-VCF」を新発売致します。
近年、半導体市場におけるデバイスの高集積化が進んでいます。この微細パターンの検査に対応するため、高解像、高コントラスト、高深度分解能(セクショニング効果)を実現するコンフォーカル顕微鏡が求められておりました。
「MX80-VCF」は、当社の半導体検査用自動顕微鏡「MX80」に、世界で初めて縞パターンディスク(注2)を搭載した画像処理型のディスクスキャンコンフォーカル顕微鏡です。回転ディスク上の縞パターン部の画像から開口部の明視野画像を差し引く独自の画像処理により、縞パターン部の開口率50% (ニッポウディスク(注3)方式は数%)を達成し、平面分解能0.18μm、深度分解能0.5μm以下を実現した高解像な画像をPCモニタ上で得ることができます。
ディスクの開口率を向上させたことにより、光源に従来の水銀ランプを使用しなくても、100Wハロゲンランプで充分明るい画像を得ることができます。それによって、ランプ寿命が200時間から1000時間と長くなり、ランプ交換時の煩雑な作業から開放され、ランニングコストも抑えることができます。
また、観察法切換えなどの顕微鏡操作や、通常観察の画像表示も付属のPC側から可能となりました。さらに、ご要望の多いコンフォーカル微分干渉観察(注4)やオートフォーカス仕様にも対応できます
製品名 発売日
MX80ビデオコンフォーカルシステム「MX80-VCF」 2000年3月15日
(注1) コンフォーカル(共焦点):
結像面上に配置されたピンホールにより照明光を点光源にし、標本で反射した光を点検出器で検出するしくみ。結像面に配置されたピンホールの作用により、ピントのあった面だけを観察することができます(セクショニング効果)。ディスクスキャン型では、照明と観察両方の光に対して同一のピンホールディスクを使う方式が一般的です。
(注2) 縞パターンディスク:
ディスク面が縞パターン部と開口部で構成され、それぞれ共焦点成分を含む画像と、明視野画像を交互に取り込めるように配置されています。ディスクを高速回転させながら、取り込んだ画像を演算させることでコンフォーカル効果を得ることができます。
(注3) ニッポウディスク:
  ディスク上に無数の微小ピンホールを螺旋状に配置させることで、標本面に無数の点光源で照明させます。このディスクを高速回転させることで標本面を均一に走査できます。
(注4)微分干渉観察:
  標本像の高さや屈折率の差によって生じる照明光の位相差を、明暗または色のコントラストにして立体的に観察する方法。
主な特長
  1. 縞パターンディスクを採用したコンフォーカル装置を世界で初めて製品化
    縞パターンディスクの採用により、縞パターン部の開口率が50%と明るく、しかも平面分解能0.18μm、深度分解能0.5μm以下を実現する高解像な画像をPCモニタ上で得ることができます。また、画像処理の調整により深度分解能・コントラストを変えることができます。

  2. ファイバーライトガイド方式の100Wハロゲンランプを採用
    ランプ寿命が1000時間と長く、取り扱いが楽でコストパフォーマンスに優れています。また、ファイバーライトガイド方式の採用により、熱の発生をおさえられます。

  3. システム化により、高度な観察環境を提供
    世界最高レベルの光学性能を誇る半導体検査用自動顕微鏡「MX80」をPCからリモートコントロールすることで、最適な観察条件と各種観察方法の切換え(コンフォーカルを含む)を実現。また、容易にPCへの画像保存やデータベース化が図れます。

  4. 豊富なオプション設定
    リアルタイムの高精度オートフォーカスタイプを用意。また、コンフォーカル微分干渉観察にも対応可能です。
主な仕様
方式 ディスクスキャン型ビデオコンフォーカル
顕微鏡部 MX80、MX80AF(オートフォーカスタイプ)
コンフォーカル、コンフォーカル微分干渉像の双眼部観察は不可
コンフォーカル観察推奨対物レンズ 50~250倍
対応観察法:明視野/暗視野/微分干渉/蛍光+コンフォーカル/コンフォーカル微分干渉
照明 コンフォーカル用12V100Wハロゲン照明(ファイバー照明)
通常観察は12V100Wハロゲン照明標準
コンフォーカル画像 フレームレート10枚/秒以上
カラー640×480ピクセル(実効解像640×240)
投影倍率:1倍(対物レンズ100倍、1/3インチフォーマットTVカメラで実質視野の対角60μm)
TVカメラ フィールド蓄積型、1/3インチフォーマット、38万画素相当(Cマウント)
専用PC PentiumIII 450MHz、RAM128MB、グラフィックメモリ4MB以上
WindowsNT4.0、画像処理ボード内蔵
専用ソフトウェア 画像取り込み機能、画像演算機能、画像表示機能、顕微鏡操作機能
オリンパス光学工業株式会社は、2003年10月1日をもってオリンパス株式会社と社名変更いたしました。
  • 本リリースに掲載されている内容は、報道関係者向けに発表した情報です。
  • 掲載内容は、発表日現在の情報であり、ご覧になっている時点で、予告なく情報が変更(生産・販売の終了、仕様、価格の変更等)されている場合があります。
  • 掲載されている社名、製品名、技術名は各社の商標または登録商標です。


本文の終わりです