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2000年 9月 7日
オリンパス販売、医療情報システム事業を拡大
ドクターネットと提携し、放射線科を対象とした
遠隔読影機能付きPACS「skyimage」の販売と
遠隔読影サービス「satopy」の契約代行業務を開始
オリンパス販売株式会社(社長:高橋功)は、医療情報システム事業を拡大、放射線科分野へ参入し、中・小規模病院を対象に遠隔読影機能付きPACS(※1) 「skyimage」の販売と、遠隔読影サービス「satopy」(※2) の契約代行業務を本年10月から開始します。
同商品発売にあたって当社は、放射線科専門医で組織する株式会社ドクターネット(本社:栃木県宇都宮市、代表取締役社長:佐藤俊彦)と業務提携を締結しました。
ドクターネットは日本初の独立型の遠隔画像診断センター。放射線医不在の医療機関と契約し、画像診断の読影サービスを展開しています。
この提携により、当社は「skyimage」の販売と「satopy」の契約代行業務を、ドクターネットは画像診断ソフト開発と遠隔読影サービス「satopy」の運営を担当します。
両社の提携により発売されるPACS「skyimage」の特長は以下の通りです。
  1. 遠隔読影機能を標準装備
    ドクターネットの遠隔画像診断サービスを受ける際の画像通信機能が付いているため、いつでも同社のサービスが活用できます。(有料、別途契約が必要)

  2. ASP機能を標準搭載
    Web技術を活用したASP機能により、LAN、ISDNで接続したWindows端末で、DICOM画像および診断レポートを表示可能です。クライアントマシンは設定や表示ソフトをインストールする必要がなく、表示ソフトも画像と同時にダウンロードされます。

  3. DICOM3.0に準拠
    医療画像の世界標準であるDICOM3.0に準拠した画像ファイルが保存・表示可能です。

  4. 高いセキュリティ
    遠隔画像診断用セキュア通信機能を標準搭載することで、患者情報の漏洩を防ぎます。専用ソフトでしか解凍できない独自の圧縮技術もセキュリティの1つとなります。

  5. 再現性に優れた高精細画像
    独自の圧縮・通信・解凍技術によって最大12bit、1/10圧縮を実現。ダウンロード後自動解凍される高精細画像は忠実に再現されます。

  6. アンギオ映像等の動画像にも対応
    MPEG、M-JPEG化されたアンギオなどの動画像を保存・表示が可能。

  7. 優れたシステム設計
    ハードに依存しないシステム設計により、最新のコンピュータ性能を最大限に活用可能。

  8. 低価格を実現
    独自のシステム設計により、従来のPACS導入費用を覆す低価格を実現しました。
さらに、ドクターネットが展開する遠隔読影サービス「satopy」と契約することで放射線科専門医による的確で迅速な読影サービスを受けられます。病院側からFAX等で読影依頼を受けると、ドクターネット側から病院の「skyimage」(サーバ)にアクセスし、読影依頼のあった画像ファイルをダウンロードします。専門医は翌日午前中までに読影を行い、問題箇所にチェックをつけたKEY画像付きの読影レポートを返信します。
「skyimage」「satopy」の導入効果として、病院側は以下の期待ができます。
  1. 医師の移動、出張の削減効果
  2. 関連施設間や地域連携施設間での医療レベルの均等化
  3. 放射線科専門医のセカンドオピニオンを確保できることによる診断の質の向上とコストダウン
  4. フィルムレス化により処理時間の短縮とフィルム材料費の削減、保存スペースの省スペース化
  5. 過去画像、類似症例の参照が容易なことによる治療計画の最適化
  6. CT、MRIの検査患者紹介に積極的に利用することによるモダリティの稼動率の向上
  7. ASP機能の活用による地域連携体制の確立と、医療機関の機能の向上
さらに患者にとっても以下のメリットがあります。
  1. 迅速な結果報告が受けられる。また緊急、救急時にも効率的な医療が提供される
  2. 診断の精度が向上するため最適な治療が受けられる
  3. 重複検査、投薬の予防
  4. データベースに基づくセカンドオピニオンが得られる
当社は、CTやMRIなどの画像診断装置を導入済みで、放射線科専門医が不在の200床以下の中規模・小規模病院を中心に「skyimage」と「satopy」の提案を図る考えです。
なお、事業3年度に「skyimage」200台、「satopy」200サイトの稼動を見込みます。
オリンパス販売は今後も医療・ライフサイエンス領域における医療情報システム事業において、医療のIT化とネットワーク医療を推進していく考えです。
※1: ピクチャーアーカイブ&コミュニケーションシステム。主に放射線科内で発生したCTやMRIなどの画像をデジタルデータ化し、診断レポートと共に一元的に蓄積・管理するシステム
※2: senior agent of teleradiology with organized physiciansの略称
skyimage構成
●skyimage-gu
サーバ機とクライアント機を分離。病院情報システムとの連携が可能で、専属の読影がいる医療機関に最適です。
サーバ機スペック クライアント機スペック
CPU Pentium III 700MHz以上×2 Pentium III 700MHz以上×2
メモリ 512MB 256MB
HD RAID5/36G×3 HD/10.2G IDE
NIC 10/100Base-TX 10/100Base-TX
モニタ 15型LCD 15型LCD、
19型ダイヤモンドトロンNF
OS WindowsNT4.0
または2000Server
WindowsNT4.0
または2000Workstation
その他 UPS、CD-ROM Drive UPS、CD-ROM Drive
●skyimage-su
サーバ機とクライアント機を一体化。省スペース化を図ったコンパクトタイプです。
サーバ・クライアント一体機スペック
CPU Pentium III 700MHz以上×2
メモリ 512MB
HD RAID5/36G×3
NIC 10/100Base-TX
モニタ 15型LCD、19型ダイヤモンドトロンNF
OS WindowsNT4.0または2000Server
その他 UPS、CD-ROM Drive
satopyでの読影サービスの手順
放射線科専門医の不在、またはセカンドオピニオンを必要とする医療機関とドクターネットが契約することで、ドクターネットによる読影サービス「satopy」が受けられます(※)
  1. 画像の準備
    CTやMRI等のモダリティからskyimageサーバへ診察対象となる画像データを送ります。データは独自方式によって自動的に最大1/10にまで圧縮されます。独自の圧縮方式のため他のシステムでは解凍できず、セキュリティが確保されます。

  2. 読影依頼とデータ転送
    ドクターネットへの読影依頼はFAXで行います。依頼書に従ってドクターネットのサーバ管理者が依頼元skyimageに対象画像を取りに行きます。データ転送作業は全てドクターネット側からリモート操作するため、依頼者側からの作業はありません。

  3. レポートの作成と転送
    ドクターネットでは、転送された画像を読影し、KEY画像付き読影レポートを作成して依頼者のskyimageサーバへ返送します。返送作業もドクターネット側からのリモート操作のため、依頼者側の作業はありません。

  4. レポートの閲覧、印刷
    レポートが返送されるとskyimage検査リストのレポート欄に印がついて知らせます。画面上でレポートを開いて閲覧が可能です。レポートはプリントアウトも可能です(別途プリンターが必要です)。
当社は同サービスの契約代行業務を行います。 同サービスの運営および内容はドクターネットの責任において行われます。
オリンパスプロマーケティング株式会社(旧 オリンパス販売株式会社)は、2003年4月1日をもってオリンパス光学工業株式会社と合併いたしました。
オリンパス光学工業株式会社は、2003年10月1日をもってオリンパス株式会社と社名変更いたしました。
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