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2002年10月17日
世界初、ハイビジョン内視鏡システムを実現
~粘膜ヘモグロビン濃度指標に応じて色を強調する機能でより的確な診断をサポート~
新時代の内視鏡ビデオスコープシステム
「EVIS LUCERA(イーヴィス ルセラ)
内視鏡ビデオスコープシステム「EVIS LUCERA(イーヴィス ルセラ)」 先端部外径5mmの極細スコープ EVIS LUCERA上部消化管汎用ビデオスコープ「GIF TYPE XP260 SlimSIGHT(TM)」
先端部外径5mmの極細スコープ EVIS LUCERA上部消化管汎用ビデオスコープ「GIF TYPE XP260 SlimSIGHT(TM)」
内視鏡ビデオスコープシステム
「EVIS LUCERA
(イーヴィス ルセラ)」
先端部外径5mmの極細スコープ
EVIS LUCERA上部消化管汎用
ビデオスコープ
「GIF TYPE XP260 SlimSIGHTTM
オリンパス光学工業株式会社(社長:菊川 剛)は、消化器疾患を低侵襲に早期診断・治療する手段として欠かすことができない内視鏡システムの診断精度をさらに向上させるために、世界初のハイビジョン内視鏡システムを開発し、画質の大幅な向上を実現、わずかな粘膜の色彩変化を強調する適応型IHb色彩強調※1、粘膜の模様や輪郭を強調する構造強調※2機能を搭載した内視鏡ビデオスコープシステム「EVIS LUCERA」を発売します。11月15日※3から国内の病院・診療所をターゲットに販売を開始し、順次、海外地域※4(イギリス、中国、韓国、台湾、シンガポール等)への販売を予定しています。
※1  適応型IHb色彩強調:
IHbはIndex of Hemoglobinの略で、粘膜ヘモグロビン濃度指標を意味します。本機能は粘膜のヘモグロビン指数の平均値を算出し、その値より高い部分をより赤く、低い部分をより白く強調して表示する機能です。病変部は細胞の活動が活発化し血流量が増大する事で赤みを帯びると学術的に考えられており、本機能はその診断をサポートするものとして期待されています。
※2  構造強調:
粘膜の微細な模様や輪郭を電気的に強調して際立たせる機能です。
※3  一部機種を除く(EVIS LUCERA上部消化管汎用ビデオスコープ「GIF TYPE XP260SlimSIGHTTM」:2003年1月中旬発売予定、EVIS LUCERA 大腸ビデオスコープ「CF TYPE H260AZL/I」:2002年11月末発売予定)
※4  各国医療法規制に応じて申請予定

尚、内視鏡ビデオスコープシステム「EVIS LUCERA」は、10月24日から27日までパシフィコ横浜で開催される第64回日本消化器内視鏡学会総会(会長:千葉大学大学院医学研究院腫瘍内科学 税所 宏光教授)で出展いたします。
発売の概要
製品名 発売時期
内視鏡ビデオスコープシステム「EVIS LUCERA」 2002年11月15日
EVIS LUCERA 上部消化管汎用ビデオスコープ
EVIS LUCERA 大腸ビデオスコープ
※内訳:  ビデオシステムセンター、高輝度光源装置、モニターのセット
(その他周辺機器は含まず)
主な特長の概要
  • 世界初、ハイビジョン内視鏡システムを実現
  • 小さな病変のより的確な診断をサポート
  • より細く、より高画質を実現したスコープラインアップ
  • 患者・術者のストレス・負担軽減と検査効率向上を図った機能を搭載
  • 医療機関のネットワーク化に対応し、運営効率向上やトータルな情報管理をサポート
市場導入の背景
内視鏡は今や消化管の検査・治療において、患者にとって負担が少なく早期に病変を発見し治療が行える診断・治療機器として広く普及し、人々の健康に貢献しています。

近年国内では、食生活の欧米化などにより、特に大腸ガン罹患率は年々増加し、それに伴い大腸内視鏡検査数も増加傾向にあります。しかしながら、多くの地方自治体が行っている大腸集団検診で採用されている便潜血反応検査で精密検査が必要となる患者のうち、実際の受診率は63%に留まり、その中で大腸内視鏡検査を精密検査として選択する率は30%程度と予測しており、検査受診率が低い状況にあります。

また、医療費削減による検査効率の改善や医療過誤問題などに対応したリスクマネジメントなど、医療従事者を取り巻く環境にも大きな変化が見られます。更に、医療機関の運営効率改善のために、医事会計システムや電子カルテ等病院全体の情報ネットワーク化に対応した検査装置が求められています。

弊社は内視鏡リーディングカンパニーの使命として人々の健康に貢献するために、このような時代のニーズに対応し、患者にとってより低侵襲で、医療従事者にとってより使い易く、より高い診断精度の実現を目指した内視鏡ビデオスコープシステム「EVIS LUCERA」を開発し、約5年振りにフルモデルチェンジしました。
主な特長の詳細
  1. 世界初、ハイビジョン内視鏡システムを実現

    従来のテレビ画像よりも微細な血管や粘膜の表層構造をよりリアルに表現することで、より的確な診断をサポートします。

  2. 小さな病変のより的確な診断をサポート

    内視鏡検査では、小さな病変を見逃さないために、粘膜の形状やわずかな色の違いを診断します。そこで、粘膜ヘモグロビン濃度指標に応じて、わずかな粘膜の色彩変化を強調する適応型IHb色彩強調、粘膜の模様や輪郭を強調する構造強調機能を採用しました。両方の機能を組み合わせることで、より高い診断精度の実現をサポートします。

  3. より細く、より高画質を実現したスコープラインアップ

    患者の負担軽減のために、先端部外径わずか5.0mmで送気・送水ノズルを搭載し、普及機種並の使い易さを実現したEVIS LUCERA上部消化管汎用ビデオスコープ「GIF TYPE XP260 SlimSIGHTTM」を開発しました。
    ラインアップするスコープ(上部消化管用3機種、大腸用4機種)は、従来機種に比べ、同等の画質でより細い外径、或いは、同等の外径で画質の向上を実現しました。
    大腸ビデオスコープは、従来システムでご好評いただいた、スコープ挿入部の硬さを手元操作で自在に変化させ、検査者の挿入操作の簡便化と、それによる患者への負担軽減を狙った、硬度可変機構を全スコープに採用しました。

  4. 患者・術者のストレス・負担軽減と検査効率向上を図った機能を搭載

    検査画像の記録撮影では、動きの速い被写体でもシャッターボタンを押すタイミングを逃さないために、メモリに蓄積された観察中の画像の中からブレの無い最適な画像を抽出します。それにより、撮り直し回数の低減、延いては検査時間短縮への貢献が期待できます。
    高解像LCDモニター使用時には、最大で過去4回の撮影画像を表示する事ができるため、検査画像の撮りこぼしや重複の防止につながる可能性があります。
    従来の内視鏡ビデオスコープシステム「EVIS 240」と比較して、システム本体の横幅を約14cmスリム化し、省スペース化により設置場所の自由度が増します。また、システム搭載用トロリー前面には移動に便利な大きなハンドルを設けました。

  5. 医療機関のネットワーク化に対応し、運営効率向上やトータルな情報管理をサポート

    スコープには使用回数など各種情報を蓄積できるメモリチップを新たに搭載します。同時発売する内視鏡検査部門向けコンピュータネットワークシステム「内視鏡業務支援システムSolemio ENDO(ソレミオ エンド)」との接続で、内視鏡デジタル画像の保存だけでなく、病院医事会計システムとの検査情報の相互通信、更には、スコープの使用来歴(将来的には洗滌消毒来歴も可能に)など検査機器情報の効率的な管理を実現します。「EVIS LUCERA」を核とした内視鏡検査室のネットワーク化を推進し、医療費削減や医療過誤などへの対応が急務とされている医療機関の運営効率向上とトータルな情報管理をサポートします。
オリンパス光学工業株式会社は、2003年10月1日をもってオリンパス株式会社と社名変更いたしました。
  • 本リリースに掲載されている内容は、報道関係者向けに発表した情報です。
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