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2003年 7月 9日
工業用ビデオスコープシステム
「IPLEX SX(アイプレックス エス・エックス)」新発売
世界最小径(*)の外径6.2mmのビデオスコープを採用
(*)ワーキングチャンネル内蔵モデルの中で
工業用ビデオスコープシステム「IPLEX SX」
工業用ビデオスコープシステム「IPLEX SX」
オリンパス光学工業株式会社(社長:菊川 剛)は、ガスタービンなどの細部検査だけでなく、検査対象内部の異物回収作業が可能な工業用ビデオスコープ(内視鏡)システム「IPLEX SX(アイプレックス エス・エックス)」を7月22日から発売します。
「IPLEX SX」は、主にガスタービンや航空機エンジンの整備、発電所やプラントの配管、ビル・マンションのパイプメンテナンスなどの内部検査・計測に活用するもので、2001年に発売した「IPLEX」のシリーズ製品です。
スコープユニットは外径6.2mmタイプと4.4mmタイプの2種類を用意しており、用途に応じてスコープ部のみを交換、使用できる点がIPLEX SXの大きな特長です。特に外径6.2mmタイプは、内部に遠隔作業用のワイヤ器具を通すための「ワーキングチャンネル」という管を装備しており、ワーキングチャンネル内蔵型としては業界最小径となります。これによって、細部にわたる検査だけでなく、検査対象内部に落ちたネジや異物などを取り除く作業も容易にしました。あわせて、カギ型フックを先端に取り付けることが可能で、これにより複雑な検査技術が必要な航空機エンジンの整備でも十分に対応できます。更に従来型IPLEXシリーズで好評を頂いている立体視観察システム3D Eye-Trekと組み合わせれば飛躍的に作業効率が高まります。
発売の概要
製品名 発売日
工業用ビデオスコープシステム「IPLEX SX」 2003年 7月22日
主な特長
1.  交換使用可能な外径6.2mm(ワーキングチャンネル内蔵型)と4.4mmタイプの2種類を用意したスコープ(新機能)
2.  外部ケースから取り外し可能な駆動ユニット(新機能)
3.  検査に関わるすべての操作を集約した多機能リモコン
4.  あらゆる方向からの計測を実現するステレオ計測
5.  より詳細な検査を実現するFMD(フェイスマウントディスプレイ)による3D観察
※(新機能)はIPLEXシリーズ初の機能
製品開発の背景
当社は1968年に工業用内視鏡事業を立ち上げ、圧倒的なシェアを誇る医療用内視鏡の開発で培った高画質、高い操作性を継承した高性能なシステムを開発してきました。2001年11月に発売した「IPLEX」は、持ち運びからセッティング、観察、記録、計測、収納という一連の作業を正確かつ簡単に行えることから、検査の効率化だけでなく、検査員の疲労を軽減できるとして、多くのユーザーから高い評価を得ています。

IPLEX SXは主に「IPLEX」ユーザーの声をもとに実際の使用条件などを徹底的に検証し、IPLEXを更に進化させ、実用的な機能追加、利便性の向上を意図した開発を行いました。
主な特長の詳細
1.  交換使用可能な外径6.2mmと4.4mmタイプの2種類を用意したスコープ(新機能)
ワーキングチャンネルを内蔵した外径6.2mmタイプと、細部検査が可能な4.4mmタイプ(ワーキングチャンネルなし)の2種類をラインアップ。駆動ユニット一台でもスコープユニットを交換して使用できる経済的なシステムです。また6.2mmタイプでは、ワーキングツールと呼ぶワイヤ状の器具を通すことで、スコープ挿入先の内部に落ちた異物を拾い上げる作業などが可能になります。
「IPLEX SX」
【ワーキングチャンネルを内蔵した外径6.2mmタイプ
(右:フック部分は取り外し可能)と、細部検査が可能な4.4mmタイプ
(左:ワーキングチャンネルなし)】
2.  外部ケースから取り外し可能な駆動ユニット(新機能)
従来の一体型の利便性を保ちつつ、携帯性を高めるために、外部ケースから本体となる駆動ユニットを取り外しできる仕様にしました。駆動ユニットのみを取り出すことで、高所への移動や狭い検査現場での操作も容易にできるようにしました。
「IPLEX SX」
【外部ケースから本体ユニットを取り外し、携帯することも可能】
3.  検査に関わるすべての操作を集約した多機能リモコン
約160gの小型軽量で片手操作が可能な電動ジョイスティックリモコンを装備しています。スコープ先端部の操作や観察画像の明るさ・ズームの調整、画面表示や音声付き画像記録などすべての操作を簡単に行うことができます。

4.  あらゆる方向からの計測を実現するステレオ計測
視差のある2つのレンズで得られた画像情報を三角測量の原理で計測するシステムです。検査現場のニーズに合わせて、線基準計測、2点間計測、全長計測、面積計測、面基準計測、表面形状表示の6つの最適な計測モードを用意しています。

5.  より正確な検査を実現する3D立体観察
観察状況に合わせて2D、3Dの切り替えが可能な小型・軽量の3D フェイスマウントディスプレイ「3D Eye-Trek」(オプション)に対応しています。「3D Eye-Trek」による奥行きのある画像で、今まで観察の難しかった損傷部の表面状態や凹凸が一目瞭然で把握できます。さらにワーキングツールとの組み合わせでは検査対象物までの距離感を把握した作業が可能になり、検査効率が格段に高まります。
主な仕様
< IPLEX SX 主要装備・機能 >
スコープバリエーション
スコープユニット IV7635X1 IV7440X1
外径 6.2mm 4.4mm
挿入部長 3.5m 4.0m
ワーキングチャンネル あり なし
ベーシック機能
交換式先端光学アダプタ 直視、側視、ステレオ
4方向電動湾曲
(微調整モード付)
湾曲角度(上下左右)
IV7635X1:150°,IV7440X1:130°
TTF蛇管 挿入部先端側に行くに従って徐々に柔らかくなる蛇管構造( IV7635X1)
LCDモニタ 5.6型TFTフルカラー、本体から着脱可
50Wメタルハライド光源
ランプ寿命: 300時間(規定性能持続時間)、
800時間(平均寿命)
一体型耐衝撃ケース 外形寸法:
508mm(幅)×290mm(奥行き)×528mm(高さ)
質量:22.8kg( IV7635X1の場合)
AC駆動 電圧/100V~120V、220V~240V
最大消費電力/250VA
DC駆動 電圧/10.5V~32V
最大消費電力/288W
CCU(Camera Control Unit)・記録機能
フリーズ、シームレスデジタルズーム、パン、長時間露光、2画面比較
ビデオ信号
入出力
入力 Sビデオ端子:1
出力 コンポジットビデオ出力端子(BNC):1(75Ω)、
Sビデオ端子:1(75Ω)
静止画記録・再生 非圧縮TIFF、JPEG(標準画質・高画質のどちらかを選択)
音声記録・再生 記録時間/最大60秒  ファイル形式/WAV
動画記録・再生 記録時間/記録カード容量による
ファイル形式/QuickTime M-JPEG
画像タイトル入力 アルファベット、数字、カタカナ、記号で最大15文字まで入力可能
USB端子 USB version1.0
PCへの直接画像記録 静止画と音声付静止画  動画は不可
PCへの記録データダウンロード、PCによる遠隔操作
計測機能
ステレオ計測
(オプション)
二点間計測、線基準計測、面基準計測、全長計測、面積計測、表面形状表示
スケーラ計測 検査画面内の既にわかっている長さを基準に被検体の長さを計測
その他の機能
3D観察
(オプション)
ステレオ光学アダプタと3D Eye-Trekが必要
ワーキングツール
(オプション)
スネア、アリゲーターなど。
オリンパス光学工業株式会社は、2003年10月1日をもってオリンパス株式会社と社名変更いたしました。
  • 本リリースに掲載されている内容は、報道関係者向けに発表した情報です。
  • 掲載内容は、発表日現在の情報であり、ご覧になっている時点で、予告なく情報が変更(生産・販売の終了、仕様、価格の変更等)されている場合があります。
  • 掲載されている社名、製品名、技術名は各社の商標または登録商標です。


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