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2003年 9月11日
オリンパス、病院検査部門の生化学検査※1向け新サービスを開始
国内初で、検査数に応じた課金方式を導入
~ コストマネジメント強化による病院経営の効率化を支援 ~
オリンパス光学工業株式会社(社長:菊川 剛)は、2003年10月1日から病院検査部門の生化学検査向けに、1検査項目(1テスト※2)ごとに課金をする「PRT※3:Pay per Reportable Test(検査実績課金方式)」を導入します。「PRT」とは健康診断や成人病検診などの血液検査で使われる自動分析装置や試薬、消耗品やメンテナンス、その他アフターサービスまでをすべて当社でパッケージ化し医療機関に提供し、検査実績数に応じた課金をするサービスです。初期投資がかからないだけでなく、1テスト当たりのコストが明確になることで病院検査部門におけるコストマネジメントに役立ちます。また、試薬・消耗品の在庫管理やメンテナンスなど煩雑な業務をトータルでサポートし効率化を図ることで、検査部門の自立運営を支援します。
※1  生化学検査: 主に血清や尿中に含まれるコレステロール、血糖などの化学的物質を測定・分析するための検査です。この結果を基に疾病の診断などの判定をします。
※2  1テスト: 生化学検査では1検体(1患者)に対し平均10前後のテストを行います。テスト項目はコレステロール、γ―GTPなどがあります。
PRTの定義: 各検査項目1テストあたりの単価を病院と契約し、その検査実績数に応じて月々請求をする課金システム
尚、この度導入する「PRT」は9月17日から9月19日までパシフィコ横浜で開かれる日本臨床検査自動化学会第35回大会・第50回日本臨床検査医学総会 共催展示会の当社ブースにて詳しいご説明をいたします。
PRT導入の背景
近年の医療制度改革を背景に、生化学検査に対する診療報酬は低減する傾向にあり、医療機関は、ますますの経営の効率化が求められています。2004年には国公立大学などの独立行政法人化が行われる予定であり、また現在特定機能病院ですでに実施されている包括報酬制度も将来的には全面的に展開されると予想されます。
このような背景から、病院内の各部門におけるコストマネジメントが重視され、検査部門ではFMS※4(Facility・Management・System)や臨床検査センターへの外注化などが進んでいます。一方、病院経営に強く求められる迅速な検査とフィードバックや充実したインフォームドコンセント(説明を受けた上の同意)など患者サービスの提供という観点から、検査部門の自立運営が求められています。
当社は、生化学検査における装置、試薬、消耗品からメンテナンスなどを含めたトータルサプライヤーとしての強味を生かし、1998年から様々なアフターサービスを組み合わせたソリューションビジネス「Lab Supports」を展開してきました。「PRT」はこの「Lab Supports」から生まれた新しいサービスで、1テスト当たりのコストを明確にすることで検査部門のコストマネジメントに役立つとともに、将来の経営シミュレーションも容易にすることで、検査部門の自立運営を支援していきます。
※4  FMS(Facility・Management・System):
検査を担当する技師、および検査室のスペースは病院側より提供され、それ以外の装置、試薬、消耗品、および検査運用のためのノウハウなどは受託先が負担するものです。
「PRT」の主な特長の概要
・  検査実績と連動した1テストあたりのコスト契約
コストが明確に管理でき、検査の正確な収支管理が可能
・  ハードからソフトまでのトータルパッケージ
消耗品購入や在庫管理などの煩わしさを解消
・  自動分析装置などの初期投資が不要
固定資産にならずに装置を使用できる
・  事務処理の軽減
減価償却や納税などの事務処理を軽減
・  装置から試薬まで熟知している当社独自の技術者※5がトータルサポート
検査室に最適な運用アドバイスをご提供
※5  装置や試薬に精通し、検査室の運用に関するベストな提案ができる技術サポートでTR(Technical Representative)と呼ばれる技術者です。
主な特長の詳細
1.  検査実績と連動した1テストあたりのコスト契約
  「PRT」は、当社のコンサルティングにより正確に算出する、生化学検査に必要な保守管理などのさまざまなコストを加味した1テストあたりのコスト契約を結び、月々の検査数に応じて課金するというサービスです。これにより1テストあたりで申請される診療報酬とコスト照合が容易になり、正確なコストマネジメントが可能になります。
2.  ハードからソフトまでのトータルパッケージ
  装置、試薬、消耗品、メンテナンス、その他アフターサービスなど全てを1社で供給できるトータルサプライヤならではのパッケージを提供します。
  1)  在庫管理サポート: 当社で検査室の在庫管理をする事により消耗品購入の手間や在庫管理の煩わしさを解消します。
  2)  リモートメンテナンス: 自動分析装置の通信機能(電話回線)を使い、問題発生時にお客様の了承を得た上でモデムを介し、当社でデータログなどを確認し原因を特定します。これにより、装置の保守に関するレスポンスを向上します。
  3)  データ管理サービス: 自動分析装置の通信機能(電話回線)を使い、お客様から送られた保守管理のデータを当社でまとめ定期的にお客様に報告します。
3.  自動分析装置などの初期投資が不要
  病院の固定資産にならないので、自動分析装置を導入しやすく、院内での迅速検査が可能なので患者サービスの向上につながります。また、装置だけでなく試薬や消耗品などもすべてオリンパスが管理するため手間が軽減されます。
4.  事務処理の軽減
  1)  装置の減価償却計算や納税などの必要がないため、煩雑な事務処理の軽減が図れます。
  2)  当社が病院の検査部門に必要なサービスのすべてを提供するため、対応窓口が1本化され、さまざまな事務処理の軽減が図れます。
5.  装置から試薬まで熟知している当社独自の技術サポート
  厳しい社内基準をクリアした当社独自の技術者がサポート。検査室の状況に応じた最適な運用アドバイスを提供し、検査室の自立運営を支援致します。また、窓口が1本化されているのでシンプルで迅速なフォロー体制を提供します。
関連リンク
オリンパス光学工業株式会社は、2003年10月1日をもってオリンパス株式会社と社名変更いたしました。
  • 本リリースに掲載されている内容は、報道関係者向けに発表した情報です。
  • 掲載内容は、発表日現在の情報であり、ご覧になっている時点で、予告なく情報が変更(生産・販売の終了、仕様、価格の変更等)されている場合があります。
  • 掲載されている社名、製品名、技術名は各社の商標または登録商標です。


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