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2004年 4月22日
幅広い消化器内視鏡処置に対応する新エンドカットモード※1を搭載
高周波焼灼電源装置「PSD-60」
広範囲の組織表層を均一に凝固
アルゴンプラズマ※2電源装置「ENDOPLASMA」発売
~世界トップクラスの高周波焼灼電源装置メーカーエルベ社(ドイツ)からOEM供給~
上段:高周波焼灼電源装置「PSD-60」/中段:アルゴンプラズマ電源装置「ENDOPLASMA」/下段:専用カート
上段:高周波焼灼電源装置「PSD-60」
中段:アルゴンプラズマ電源装置「ENDOPLASMA」
下段:専用カート
オリンパス株式会社(社長:菊川 剛)は、早期がんの代表的治療法である内視鏡的粘膜切除術(EMR)やポリペクトミーをはじめとした消化器内視鏡処置の切開・凝固を行うエネルギー機器として高周波焼灼電源装置「PSD-60」と、これと組み合わせた専用機として広範囲の組織表層を均一に凝固するアルゴンプラズマ電源装置「ENDOPLASMA」を4月26日から国内で発売し、全世界に向けて販売を予定※3しています。これら製品は、ERBE Elektromedizin GmbH(エルベエレクトロメディジン社、以下エルベ社/所在地:ドイツ・チュービンゲン市/CEO:Helmut Erbe)からOEM供給を受け、オリンパスブランドで販売します。
※1 新エンドカットモード:
切開と凝固の出力を交互に行うことで、周辺の組織への熱損傷を最小限に抑え切開しながら、充分な止血を行うモード。
※2 アルゴンプラズマ凝固:
アルゴンガスを組織に吹き付け、そのガスの中に凝固電流をのせることで、広範囲の浅い組織表層を均一に凝固する方法。
※3 全世界に向けて販売を予定:
各国の法規制に基づき認可が下り次第販売を開始予定。
発売の概要
製品名 発売時期
高周波焼灼電源装置「PSD-60」 2004年 4月26日
アルゴンプラズマ電源装置「ENDOPLASMA」
専用カート
主な特長の概要
・高周波焼灼電源装置「PSD-60」
1. 幅広い消化器内視鏡処置に対応した新エンドカットモードの採用
2. 自動的に必要最小限の高周波出力に制御するオートカットの採用
3. 症例に応じた多彩な凝固モードを搭載
4. 自己診断機能搭載による安全性の向上
5. オリンパス内視鏡システムとの組み合わせでパフォーマンスを追求
・アルゴンプラズマ電源装置「ENDOPLASMA」(高周波焼灼電源装置「PSD-60」専用機)
1. 広範囲で均一な凝固を可能にするアルゴンプラズマ凝固
発売の背景
近年、内視鏡医療は検査・診断から処置へと役割が大きく拡がり、医療現場において内視鏡は欠かせないものとなっています。特に消化器内視鏡処置は、早期がんを治療する内視鏡的粘膜切除術(EMR)や内視鏡粘膜下層剥離術(ESD)をはじめ、ポリペクトミーなど様々な処置方法が開発されています。同時に、より安全に繊細な切開や止血が可能なエネルギー装置が求められていました。
このたび当社は、高周波焼灼電源装置で世界トップクラスの技術を有する専業メーカーであるエルベ社からOEM供給を受け、高周波焼灼電源装置のラインアップを強化し、新たにアルゴンプラズマ電源装置を加え市場ニーズに応えます。
当社は自社開発だけでなく、協業等により優れた他社技術を積極的に取り入れることにより、「内視鏡トータルサプライヤー」として医療に貢献し、顧客の期待に応えるべく今後も取り組んで参ります。
主な特長の詳細
・高周波焼灼電源装置「PSD-60」
1. 幅広い消化器内視鏡処置に対応した新エンドカットモードの採用
切開速度と切開波の出力時間を調整するため、小病変から広範囲の病変の処置まで、より安全、確実な切開・止血が期待できます。
「新エンドカットモードの原理」
「新エンドカットモードの原理」
2. 自動的に必要最小限の高周波出力に制御するオートカットの採用
切開の開始段階をスムーズで的確に行うために、自動的に高周波出力を制御するパワーピークシステムを通常の切開モードに採用しました。
3. 症例に応じた多彩な凝固モードを搭載
低電圧で凝固を行うことで組織の炭化を防ぎ、電極が組織へ付着するのを低減するソフト凝固モードや素早く効果的に接触凝固を行うForced凝固を採用しました。
4. 自己診断機能搭載による安全性の向上
患者に貼り付ける対極板の剥がれの検出、さらに万一設定値を越えた場合の出力停止や連続出力時間を監視する出力監視システムなど、より安全性を向上させています。
5. オリンパス内視鏡システムとの組み合わせでパフォーマンスを追求
オリンパス製の内視鏡との組み合わせでは、高周波電流の漏れを検知し、異常な電流が内視鏡に漏れている場合に、警告音とともに自動的に出力を停止するSコードシステムを採用。このほか、オリンパスの内視鏡処置具、周辺機器と組み合わせることで、パフォーマンスと安全性を追求します。
・アルゴンプラズマ電源装置「ENDOPLASMA」(高周波焼灼電源装置「PSD-60」専用機)
1. 広範囲で均一な凝固を可能にするアルゴンプラズマ凝固
専用プローブから放出されるアルゴンガスを組織に吹き付け、そのガスの中に凝固電流をのせることでスプレー状に凝固します。非接触のため電極と組織の付着を防ぎ、広範囲の浅い組織表層の均一な凝固が可能です。凝固の深度は2段階に調節可能です。
アルゴンプラズマ凝固の模式図
「アルゴンプラズマ凝固の模式図」
高周波焼灼電源装置「PSD-60」/
アルゴンプラズマ電源装置「ENDOPLASMA」の主な仕様
適用範囲 適用分野 経内視鏡的処置を含む全分野
高周波出力 出力方式 モノポーラ式/バイポーラ式
基本周波数 350kHz~447 kHz
最大出力 【モノポーラ】
オートカット/エンドカット 200W
強制凝固/ソフト凝固 120W
【バイポーラ】
自動開始機能付きソフト凝固 120W
【アルゴンプラズマ凝固】
アルゴンプラズマ凝固 120W(ENDOPLASMA使用時)
大きさ 寸法 PSD-60:417mm(W)×165mm(H)×375mm(D)
ENDOPLASMA:417mm(W)×80mm(H)×378mm(D)
質量 PSD-60:9.7kg
ENDOPLASMA:4.8kg
ERBE Elektromedizin GmbHの概要
CEO Helmut Erbe
本社 Waldhörnlestrasse 17 D-72072 Tubingen, Germany
設立 1847年
従業員数(連結) 450人(2003年12月末時点)
事業概要 高周波焼灼電源装置を中心とした医療機器の製造・販売(高い技術力を保有し、大学との共同研究を活発に行うなど顧客志向の商品開発で実績があります。)
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