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2005年 4月 7日
がん研究促進のための分子イメージング分野で
オリンパス、米アンチキャンサー社と米国で共同研究を開始
オリンパス株式会社(代表取締役社長:菊川剛 以下オリンパス)はアンチキャンサー社(CEO: Dr. Robert M. Hoffman 所在地:カリフォルニア州サンディエゴ)と技術提携を結び、今年4月中旬から米国で共同研究を行います。今回の提携は、アンチキャンサーが保有している蛍光たんぱくを使った小動物のイメージング技術を、オリンパスが技術開発を進めている高感度な分子イメージング装置に応用するものです。
尚、カリフォルニア州アナハイムで2005年4月16日(土)~20日(水)まで開催される米国癌学会(American Association for Cancer Research / President. Lynn M. Matrisian, Ph.D.)の年次総会の際、当社米国現地法人のブースにて分子イメージング装置、「生体内観察装置」と「マイクロレーザ走査型顕微鏡」を技術展示いたします。
技術提携の背景
生体内の全ての現象を司る分子を可視化・観察する、いわゆる分子イメージングは、病気のメカニズムを理解する上で重要な手段となっており、がんやその他の生物医学研究にますます用いられるようになりました。また、分子イメージングは、基礎研究を臨床に応用する「トランスレーショナルリサーチ分野」において重要な役割を果たしています。
オリンパスはこの分子イメージング分野に着目し、マクロからミクロレベルで小動物の生体の蛍光観察ができる「生体内観察装置」および「マイクロレーザ走査型顕微鏡」などの分子イメージング装置の技術開発を進めています。一方、アンチキャンサーは、小動物モデルのがん転移研究をリードするトップ企業です。今回の共同研究では、オリンパスの光学技術と、アンチキャンサーの小動物モデル技術を融合し、がん研究の新しい手法のアプリケーション開発を進めます。例えば生きた小動物のがんのプロセスをマクロからミクロレベルまで幅広くイメージングする事が可能になり、がんの転移機構の解明につながるなど、様々な可能性が考えられます。今後は基礎研究のみならず、「トランスレーショナルリサーチ分野」の創薬や、医薬品評価などの数多くの分野へ利用されることを目指し、共同研究を進めていきます。
アンチキャンサー社の概要
住所:  7917 Ostrow Street. San Diego CA 92111, USA
CEO:  Dr. Robert M. Hoffman
設立:   1984年
事業内容:  アンチキャンサー社は、がんの治療薬、診断薬開発を行うバイオテクノロジー企業です。MetaMouse(R)やAngioMouse(R)などのがんの研究に重要なモデルマウス※1を開発してきました。このほかにがんの組織や、細胞を可視化させるOncoBrite(R)技術、がん患者ごとに最適の抗がん剤で治療するために使われるHDRA(R)技術を提供しています。また、毛母細胞の遺伝子治療、同時に抗がん剤の治療で起こる脱毛や神経、その他の疾患の再生医療を目的として、毛母細胞由来の多機能幹細胞を利用した研究も先駆けて行っています。
※1  モデルマウス:腫瘍を移植してその転移状態を確認できるマウスなど。
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