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2005年 4月12日
オリンパス
ドイツのベンチャー「Advalytix AG(アドバリティックス社)」を子会社化
オリンパス株式会社(代表取締役社長:菊川 剛)は、顕微鏡・血液分析装置の開発、製造、販売などを担うドイツの連結子会社「オリンパス ライフ アンド マテリアル サイエンス ヨーロッパ社」(Olympus Life and Material Science Europa GmbH / 本社:ドイツ・ハンブルグ / Executive Managing Director: Dr. Helmut Koehler)を通じて、血液や試薬など超微量の液体を、自由に操作できる「微量流体工学技術」を保有する「アドバリティックス社」(Advalytix AG / 本社:ドイツ・ブルンタール / CEO:Dr. Christoph Gauer)の発行済み株式100%を2,000万ユーロで4月1日に取得し、子会社化しました。
「微量流体工学技術」は、「マイクロフルイディクス技術」とも呼ばれ、分析コストの低減、反応時間の短縮、精度の向上やシステム統合を実現する技術として、バイオ分野の各企業から注目を浴びています。同技術は、溶液の操作をナノリットルレベルで、効率良く移動・混合・停止させることを可能にするものです。アドバリティックス社の「微量流体工学技術」は「SAW」※1を用いており、非常にシンプルなハードの構造で、簡便かつ柔軟に液体を制御できることから、溶液の微量化、システムの小型化・集積化を可能にするという特長があります。この技術を血液分析装置に応用することにより、使用する血液の量が少なくて済むだけでなく、検査に必要な試薬の量の低減につながります。
また、アドバリティックス社はこのほかに「SAW」を用いた遺伝子増幅法や、細胞の遺伝子解析の技術開発などにも力を入れています。バイオ分野に注力しているオリンパスが、同社のこうした技術を獲得することで、広い分野でのシナジーが期待できます。まずは血液分析装置への応用を目指した開発を開始し、2年をめどに商品化を目指します。将来的には遺伝子解析技術などの次世代医療に向けた開発を目指していきます。
※1 SAW:(Surface Acoustic Wave)  表面弾性波とも呼ばれる。固体の表面を伝播し、表面に束縛されている音波、縦波、横波を利用して、励振をおこさせるものである。本技術は、表面付近にエネルギーを集中させる事ができる為、固体表面に接する対象物へ、容易に励振の出力を与えることができる。
Olympus Life and Material Science Europa GmbH 会社概要
住所:  Wendenstrasse 14-18, 20097 Hamburg, Germany
Executive Managing Director:  Dr. Helmut Koehler
設立:   2005年4月
社員数:  約400名(2005年4月)
事業内容:  ヨーロッパ諸国における生物用・工業用顕微鏡、血液分析機の販売、サービス、試薬の開発、製造、販売
Advalytix AG 会社概要
住所:  Eugen-Sanger-Ring 4 Gewerbegebiet Brunnthal Nord 85649 BRUNNTHAL, Germany
(ミュンヘン近郊)
CEO:  Dr. Christoph Gauer
設立:   2000年11月
資本金:  50,000ユーロ(2004年12月末)
社員数:  約25名(2004年12月末)
事業内容:  「SAW」技術をベースとした商品の開発・製造・販売。
URL:  http://www.advalytix.de/
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