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2005年 7月27日
オリンパス、米サイティック社と画期的な細胞検査を実現した
「ThinPrepシステム」の日本での独占販売契約を締結
~子宮頚がん検診への適応をはじめ日本での普及を目指す~
オリンパス株式会社(代表取締役社長:菊川 剛)はCytyc Corporation(CEO: Patrick J. Sullivan 以下サイティック社 / 所在地:マサチューセッツ州マールボロー)の液状検体による画期的な細胞の検査システム「ThinPrepシステム」の日本における独占販売代理店契約を締結しました。2005年10月から発売を開始し、3年後には30億円の売上を目指します。「ThinPrepシステム」は、子宮頚がんの正確な検出ができるのみでなく、検査方法が大幅に効率化されるため、検査時間が短縮できるなどの特長があります。病院・検査センターなどへのオリンパスの販売力を活用し、子宮頚がん検診への適用をはじめ、日本全国での普及を目指します。
契約締結の背景
がん診断に有効な細胞診検査(患者さんから取り出した細胞を染色し、顕微鏡下で観察して適切な診断を下すこと)は、年々増加しておりますが、採取した細胞を均一に検査標本にする難しさ、検査工数に多くの時間を要するなどの課題を抱えておりました。
サイティック社の「ThinPrepシステム」は、細胞診検査の多くの部分を占める婦人科領域をターゲットに、「Liquid Based Cytology」(液状検体での細胞診検査)でのFDA認可に基づく独自の検査方法を実現させ、検査品質、作業効率を著しく向上させることに成功し、すでに1996年から米国で販売されています。
現在、日本では細胞診検査の70%近くが婦人科領域であり、年間約1000万件の子宮頚がんの検査が行われています。(厚生労働省統計資料・関連学会資料からの推定)当社は、本契約によって優れた検査システムを子宮頚がん検査市場を中心に積極的に提供していきたいと考えています。
サイティック社の持つ細胞診のノウハウに、オリンパスの持つ顕微鏡技術を融合させ、細胞診の検査市場においてより大きな貢献をしていくことが今回の両社契約締結の背景にあります。
「ThinPrepシステム」について
「ThinPrepシステム」は、子宮頚がんなどの細胞診の効率を高める画期的なシステムです。従来の検査方法では、採取したサンプルの一部だけをスライドガラス上に塗抹して検査標本とするため、見るべき細胞を逃してしまう可能性や、スライドガラス上で細胞と細胞が重なり合い、顕微鏡での検査時間がかかるなどの課題がありました。
「ThinPrepシステム」は、細胞の採取容器や試薬などを含む「ThinPrep Pap Test パッケージ」、検査標本を作製する「ThinPrep2000プロセッサ」、検査標本スクリーニング用の「ThinPrep画像システム」などで構成されています。同システムでは、採取した細胞をすべて回収し特殊な液体に溶かし均一化させ、特殊なフィルタを介して検査標本を作製するため、容易かつ迅速な検査が可能です。
「ThinPrep Pap Test」は1996年に米国のFDA(食品医薬品局)の認可を受けました。すでに米国の婦人科細胞診の70%に本システムが使われており、欧州、アジア各地での採用へと広がっております。また、2003年には顕微鏡をベースにした「ThinPrep画像システム」が細胞検査士の負担を大幅に軽減する検査標本スクリーニング法としてFDAの認可を受けています。
サイティック社の会社概要
CEO:  Patrick J. Sullivan
所在地:  250 Campus Drive, Marlborough, MA01752, USA
設立:  1987年
資本金:  128万7千ドル
売上:  3億9千4百万ドル(2004年)
社員数:  1,118名 (2005年3月現在)
事業内容:  女性の健康への貢献を事業コンセプトに、子宮頚がんの細胞診検査システム、乳がん治療機器など検査、治療システムの開発・製造・販売を生業とし、婦人科細胞診で米国市場の約70%のシェアを持つナスダック上場企業。ウォールストリートジャーナルで「最も成功したバイオビジネスベンチャー企業」と評され、2000年以来年平均30%の売上成長をし、事業コンセプトに適合した企業買収にも積極的です。
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