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2006年11月27日

ハイビジョン画像の実現と様々な臨床科の共通システムとして手術室の効率運営をサポート

内視鏡統合ビデオシステム「VISERA Pro(ビセラ・プロ)システム」発売

「VISERA Proシステム」(全体像)

「VISERA Proシステム」(全体像)

「HD EndoEYE腹腔・胸腔ビデオスコープ」 「HDカメラヘッド(オートクレーブ対応)」

「HD EndoEYE腹腔・胸腔ビデオスコープ」
(左:WA50011A/右:LTF TYPE VH)

「HDカメラヘッド(オートクレーブ対応)」
(上:OTV-S7ProH-HD-12Q/
下:OTV-S7ProH-HD-12E)

オリンパスメディカルシステムズ株式会社(社長:森嶌 治人)は、近年、様々な臨床分野に普及している内視鏡外科手術の観察性能向上と手術室の効率運営を目的に、ハイビジョン画像の実現と様々な臨床科の共通のシステムとして当社製従来機器との互換性も確保した内視鏡統合ビデオシステム「VISERA Pro(ビセラ・プロ)システム」を12月5日から国内で発売し、順次アジア・中南米地域※1に販売を予定しています。

本システムは、「ビデオシステムセンター」、「高輝度光源装置」を中心に、ハイビジョン対応でオートクレーブ滅菌が可能な「腹腔・胸腔ビデオスコープ(3機種)」、「カメラヘッド(2機種)」で構成されます。なお、医療機関で既に導入されている様々な臨床科向けの当社製ビデオスコープやカメラヘッド(1CCDタイプ/3CCDタイプ)とも互換性※2があるため、効率的な設備投資が可能です。

※1 「HD EndoEYE腹腔・胸腔ビデオスコープOLYMPUS LTF TYPE VH」は、韓国、台湾、オーストラリアのみ導入予定です。
※2 「OTV-S7」シリーズカメラヘッド17機種、「OTV-SP1」シリーズカメラヘッド4機種、「VISERA腹腔・胸腔ビデオスコープ」6機種、「VISERA軟性ビデオスコープ」5機種と互換性があります。

なお、本システムは12月5日から7日まで国立京都国際会館で開催される「第19回日本内視鏡外科学会総会(学会長:大阪医科大学 一般・消化器外科学教室 谷川 充彦教授)」に出展します。

「VISERA Proシステム」の発売の概要(国内)

製品名 発売日
VISERA ProビデオシステムセンターOTV-S7Pro 2006年12月5日
VISERA Pro高輝度光源装置CLV-S40Pro
HD EndoEYE腹腔・胸腔ビデオスコープOLYMPUS LTF TYPE VH
HD EndoEYE 腹腔・胸腔ビデオスコープWA50011A
HD EndoEYE腹腔・胸腔ビデオスコープWA50013A
HDカメラヘッド(オートクレーブ対応)OTV-S7ProH-HD-12E
HDカメラヘッド(オートクレーブ対応)OTV-S7ProH-HD-12Q

主な特長の概要

<VISERA ProビデオシステムセンターOTV-S7Pro/VISERA Pro高輝度光源装置CLV-S40Pro>

  1. ハイビジョン画像を実現
  2. 様々な臨床科の共通システム
  3. 多彩な機能を基本装備

<HD EndoEYE腹腔・胸腔ビデオスコープ>

  1. 世界初のオートクレーブ滅菌が可能な、ハイビジョン対応CCDを搭載した先端フレキシブルタイプのビデオスコープ(「LTF TYPE VH」)
  2. ハイビジョン対応CCDを搭載した硬性ビデオスコープ(「WA50011A」「WA50013A」)

<HDカメラヘッド(オートクレーブ対応)>

  1. ハイビジョン対応CCDを搭載したカメラヘッド

市場導入の背景

腹腔鏡や胸腔鏡による内視鏡外科手術は、患者さんへの負担が少ない、回復が早い等のメリットから、1990年代から急激に増加してきた手術です。代表的な胆嚢摘出術においては8割以上が内視鏡外科手術で行われるほど普及し、消化器外科をはじめ、胸部外科、泌尿器科、婦人科など様々な臨床科で行われております。

一方、病院経営の視点では、国内の医療制度改革が進む中、ますます業務効率化・運営の合理化がクローズアップされてきています。当社は、手術室の効率運営というニーズに着目し、各臨床科が共有できる内視鏡外科の統合ビデオシステムとして「VISERA Pro(ビセラ・プロ)システム」を開発しました。ハイビジョン画像の実現により観察性能の大幅な向上を図るとともに、当社製従来機器との互換性も確保することで、医師・看護師等の医療スタッフや病院経営サイドのニーズにも対応しています。

主な特長の詳細

<VISERA Proビデオシステムセンター OTV-S7Pro/VISERA Pro高輝度光源装置CLV-S40Pro>

  1. ハイビジョン画像を実現
    HDTV1080i方式※3を採用し、従来の2倍の走査線で高精細なハイビジョン画像を実現し、観察性能を向上しました。
    ※3 HDTVはHigh Definition TeleVisionの略で、高精細テレビのこと。1080iは、有効垂直走査線が1080本でインターレース方式の走査フォーマットを表す。
  2. 様々な臨床科の共通システム
    様々な臨床科で行われる内視鏡外科手術の共通システムにより、手術室の効率運営に貢献します。当社製従来機器を含めると、「カメラヘッド(1CCDタイプ/3CCDタイプ)」23機種、「VISERA腹腔・胸腔ビデオスコープ」9機種、「VISERA軟性ビデオスコープ」5機種との互換性があるため、効率的な設備投資が可能です。
  3. 多彩な機能を基本装備

    1)Picture-in-Picture機能

    内視鏡画像に加え、超音波やCT、MRIなど他の画像との同時表示や親画面/子画面の切り替えが可能です。

    2)デジタル動画/静止画出力

    ハイビジョン画像をデジタル動画出力することが可能です。各種記録装置への保存やデジタル静止画出力でPCカードを介してxDピクチャーカードやスマートメディアなどへ保存することも可能です。

    3)構造強調

    微細な模様や輪郭を電気的に強調することで、組織の血管走行など微細な粘膜構造の変化をより明瞭に観察することが可能です。

    4)狭帯域光観察(NBI)

    がんの早期発見、病変の悪性度や範囲診断などを目的に、がんの栄養補給路である粘膜表層の毛細血管や粘膜微細模様などを、色調の違いとして強調表示する狭帯域光観察(NBI)を搭載。耳鼻咽喉科や泌尿器科領域の臨床研究を通じて学会や論文等で医学的有用性が発表されています。

<HD EndoEYE腹腔・胸腔ビデオスコープ>

  1. 世界初※4のオートクレーブ滅菌が可能な、ハイビジョン対応CCDを搭載した先端フレキシブルタイプのビデオスコープ(「LTF TYPE VH」)
    先端が4方向に湾曲するため、体腔内で接線方向に位置する臓器や、対象となる組織の裏側まで正面視が可能なハイビジョン対応CCD搭載の先端フレキシブルタイプのビデオスコープをラインアップ。先端フレキシブルタイプのビデオスコープとして、世界で初めてオートクレーブ滅菌※5にも対応しています。
    ※4 2006年11月27日現在。内視鏡外科手術用の内視鏡機器として。オリンパス調べ。
    ※5 高圧、高温で全ての微生物を殺滅、除去する滅菌手段のこと。
  2. ハイビジョン対応CCDを搭載した硬性ビデオスコープ(「WA50011A」「WA50013A」)
    先端の視野方向0°と30°の硬性ビデオスコープ2機種をラインアップ。ハイビジョン対応CCD搭載により高精細画像を実現するとともに、深い観察深度(20~120mm)によりピント合わせを不要にします。また、両機種ともオートクレーブ滅菌に対応しています。

<HDカメラヘッド(オートクレーブ対応)>

  1. ハイビジョン対応CCDを搭載したカメラヘッド
    当社製の硬性鏡との組み合わせによりハイビジョン画像を実現するカメラヘッド。硬性鏡のアイピース装着/未装着用の2機種をラインアップし、オートクレーブ滅菌にも対応しています。

主な仕様
1 「VISERA Proビデオシステムセンター OTV-S7Pro」の仕様

電源 電圧 100V交流
周波数 50/60Hz共用
消費電力 150VA
大きさ 外形寸法 幅381×高さ91×奥行490mm
質量 9.5kg
観察 HDTVビデオ信号出力 RGBまたはYPbPrを選択して出力可能
ビデオ信号出力 V.B.S.コンポジット(NTSC)、Y/C、RGBまたはYPbPrの同時出力が可能
画像強調方式切り替え 内視鏡画像の微細な模様、輪郭を電気的に強調し、鮮鋭度を増した画像を表示。輪郭強調と構造強調の切り替えが可能。
画像強調強さ切り替え 強調モードを4種類選択可能。
画像の記録と再生 PCカード xDピクチャーカードに静止画を記録可能。
モニタ出力切り替え 内視鏡画像と周辺機器の再生画像とを切り替えて、観察モニタ画面に表示可能。

2 「VISERA Pro高輝度光源装置CLV-S40Pro」の仕様

電源 電圧 100V交流
周波数 50/60Hz共用
消費電力 500VA
大きさ 外形寸法 幅383×高さ162×奥行536mm
質量 14.9kg
照明 照診ランプ キセノンショートアークランプ(オゾンレス)300W
照診ランプ平均寿命 連続約500時間

3 「HD EndoEYE 腹腔・胸腔ビデオスコープ」の仕様

LTF TYPE VH WA50011A WA50013A
光学系 視野角 90° 80°
視野方向 直視 30°
観察深度 15-100mm 20-120mm
挿入部 先端部外径 Ø10mm
硬性部外径 Ø10mm
有効長 370mm 325mm
湾曲部 湾曲角 Up/Down/Right/Left100°
全長 3600mm 2960mm

4 「HDカメラヘッド(オートクレーブ対応)OTV-S7ProH-HD-12E / OTV-S7ProH-HD-12Q」の仕様

製品No. OTV-S7ProH-HD-12E OTV-S7ProH-HD-12Q
ヘッド部 寸法 Ø43×113mm(マウント面より) Ø35×124mm(マウント面より)
質量 215g(ヘッド部のみ)
ケーブル部 Ø6.8mm×4m
洗浄・消毒 洗浄、浸漬消毒可能
滅菌 エチレンオキサイドガス、オートクレーブ滅菌可能
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