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2015年11月2日

自動セルカウンター「Cell Counter model R1」を発売

~細胞数を正確にカウントし、細胞培養工程の効率化をサポート~

自動セルカウンター 「CellCounter model R1」外観 本体中央の挿入口に専用スライドをセット

自動セルカウンター
「CellCounter model R1」外観

本体中央の挿入口に専用スライドをセット


オリンパス株式会社(社長:笹 宏行)は、科学事業の新製品として、再生医療・創薬分野など培養細胞を用いた研究において、正確に細胞数をカウントする自動セルカウンター「Cell Counter model R1」を、国内で2015年11月2日から発売します。

本製品は、科学事業における生物分野向けの新製品で、細胞を培養する工程で使用します。専用のスライドに試料を滴下し本体にセットすると簡単な操作で、細胞数のカウントだけでなく、細胞の大きさや生細胞と死細胞の割合などを計測することができます。

再生医療・創薬の分野では、iPS細胞をはじめとした幹細胞や各種細胞を継続的に培養し、さまざまな研究に利用しています。細胞はシャーレなどの容器に栄養となる培養液を加え培養します。細胞が増えてくると、細胞数をカウントして培養液中の細胞濃度を確認し、継代(けいだい)※1によって適した濃度を保ちながら繰り返し培養を続けていきます。本製品を使用することで、細胞培養におけるこれらの工程を効率的に行え、培養細胞を用いた実験精度の向上に貢献します。

※1 細胞培養において、新しい培地に細胞を一部移して、次代として培養すること

発売の概要

商品名 発売日
自動セルカウンター「Cell Counter model R1」 2015年11月2日

主な特長

  1. 目視に近い正確なカウントにより、効率的な細胞培養をサポート
  2. 大型タッチスクリーンとレポート機能により、解析結果の確認・保存が容易
  3. 携帯性と操作性に優れた、使いやすいデザインを採用

主な特長の詳細

1.目視に近い正確なカウントにより、効率的な細胞培養をサポート

細胞のカウント結果画面

細胞のカウント結果画面

独自のソフトウエアアルゴリズムと液体レンズ※2によるオートフォーカス機能により、重なり合った複数の細胞を、個々の細胞として認識し正確にカウントすることが可能です。大きさや形状による分類、生細胞・死細胞の割合も同時に計測します。さらに、カウント時の設定を300種類まで保存できるため、細胞の種類に応じて選択し簡単な操作でカウントすることができます。

液体レンズによるピント合わせイメージ

液体レンズによるピント合わせイメージ

※2 水(水溶液)と油の2種類の液体を電極の付いた容器に入れ、レンズとして用いる部品。電極に電圧を加えて水と油の境界面のカーブ形状を変化させ、光を自在に屈折させることでピント合わせ(オートフォーカス)を行います。モーターなどのメカ機構を持たないので耐久性にも優れています。

2.大型タッチスクリーンとレポート機能により、解析結果の確認・保存が容易

細胞数カウント時に使用した設定、撮影画像、総細胞数、生細胞・死細胞の割合、細胞の大きさなどのさまざまな計測結果を7インチの大型タッチスクリーン上で確認することができます。加えて、結果をPDF形式のレポートファイルとして保存し、USBポートからほかのメディアへ簡単に転送することができます。

3.携帯性と操作性に優れた、使いやすいデザインを採用

持ち手を備えた質量約2.1kgの小型・軽量デザインで、手軽に持ち運ぶことができ、設置場所を選びません。また、付属の電源アダプターは、背面の設置スペースに電源コードとともにすっきりと収納できます。また、タッチスクリーンを低位置に配置することで、高い操作性と安定性を実現しました。

Cell Counter model R1主な仕様

細胞計測時間※3 10秒未満 (マニュアルフォーカス時)
15秒未満 (オートフォーカス時)
細胞濃度範囲 5 x 104 - 1 x 107 cells/mL
細胞径範囲 3 - 60μm(最適範囲:8 - 30μm)
出力情報※4 総細胞/生細胞/死細胞濃度および数、細胞生存率、平均細胞径
画像解像度 5Mピクセル、カラー
レポート形式 PDF
ディスプレイ LCDタッチスクリーン、7インチ
USBポート 3ポート
外形寸法 195(W)×237(H)×272(D)mm
質量 約2.1kg
消費電力 2W以下(延長電源アダプター未使用時)
※3 1×106 cells/ml濃度未満のHeLa細胞およびHL-60細胞にてカウントした場合の時間
※4 生細胞/死細胞濃度、数、および細胞生存率はトリパンブルー染色により計測可能

(科学事業とは)
主な製品は光学顕微鏡と工業用内視鏡および非破壊検査機器です。科学事業はこれらを通して、医療・生命科学・産業分野における研究開発、生産現場における品質向上、航空機や大型プラントなどの検査による社会インフラの安心・安全確保に貢献しています。

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