小型航空機エンジン内部や風力発電機の検査に活躍 工業用ビデオスコープ「IPLEX G Lite」新発売明るさ2倍・画像処理能力向上により、効率的な検査に貢献

2018年5月23日


工業用ビデオスコープ「IPLEX G Lite」


オリンパス株式会社 (社長:笹 宏行) は、科学事業の新製品として、航空機のエンジンや配管設備など、直接目視することが難しい部分を分解せずに観察できる工業用ビデオスコープ「IPLEX G Lite」を、2018年5月23日から全世界で発売します。なお本製品は、5月23日から5月25日まで開かれる“人とくるまのテクノロジー展2018 横浜”に出展します。

工業用内視鏡は、航空機のエンジン内部や工場施設内の配管など、直接目視するのが難しく狭くて奥行きのある対象物の検査に適した非破壊検査機器です。超小型カメラが付いた先端部を自在に操作し観察できるため、主に設備の定期メンテナンスや部品の品質検査に用いられています。当社ではユーザーの多様なニーズに応えるために、工業用ビデオスコープ「IPLEX」シリーズとして展開しております。

今回発売する「IPLEX G Lite」は、小型軽量モデル「IPLEX UltraLite」の後継機種です。本機種は、小型軽量で片手操作しやすいデザインを維持したまま、従来比2倍の明るさで高画質を実現しています。またスコープ先端の湾曲操作を電動化したこととタッチパネルを採用したことで操作性も向上しています。これらによりユーザーの作業時間短縮に貢献が期待できます。そして記録・再生機能においても、予備録画など新たな機能を充実させています。これらの性能を備えながら、厳しい規格(IP65やMIL-STD※1)をクリアした「IPLEX G Lite」は、過酷な環境下においても、正確で効率的な検査をサポートします。

※1 米国国防軍用規格

発売の概要

商品名 発売日
工業用ビデオスコープ「IPLEX G Lite」 2018年5月23日

主な特長

  • スコープ先端の湾曲操作電動化とタッチパネルにより操作性を向上
  • 従来比2倍の明るさと画像処理能力向上により高画質化し、効率的な検査を実現
  • 動画撮影中の静止画撮影や30分サイクルの予備録画などで記録・再生機能を充実

発売の背景

近年、建造物や航空機などの安全管理・品質保証が一段と重要視されています。その中で工業用ビデオスコープは、航空機のエンジンや工場施設の配管に加え、クリーンエネルギーの1つである風力発電の設備検査にも用いられており、検査対象物を分解することなく検査できることが特長です。こうした検査においては、高画質・高機能なことに加え、簡単かつ直感的に使用できる操作性や、作業者の負担にならない携帯性、さらには雨・埃・機械油など厳しい環境への耐久性も求められています。
今回発売する工業用ビデオスコープ「IPLEX G Lite」はそのようなニーズを徹底追求し、中でも小型携帯性に特化しています。正確な検査業務で検査効率を向上させてユーザーの負担軽減に貢献します。

主な特長の詳細

1. スコープ先端の湾曲操作電動化とタッチパネルにより操作性を向上

スコープ先端の湾曲操作を電動化しました。観察における繊細なスコープ先端の動作も、軽いスティック操作で狙い通りに行うことが可能です。また従来よりも操作が軽くなったことにより、指にかかる負担を抑えられるため、長時間の検査であっても作業者の疲労を軽減できます。さらにモニターにはタッチパネルを採用したことで、状況に応じたスピーディーで直感的なメニュー選択が可能になるほか、本機種から追加した画像編集機能により、検査直後の作業も簡単かつ手軽に行えます。


自在に動くスコープ先端とジョイスティック


タッチパネルモニター

2. 従来比2倍の明るさと画像処理能力向上により高画質化し、効率的な検査を実現

新開発したLED光源を搭載し、従来比2倍の明るさを実現しています。また撮影スピードを1秒間あたり30フレームから60フレームに倍増することで、より滑らかな観察が可能となりました。さらに画像処理機能にノイズ除去を追加したことで、クリアな映像を提供できます。これらによって、より高画質な観察が可能となり、対象物を奥の方まで見通すことも容易になるため、ユーザーの作業時間短縮に貢献し、効率的な検査を実現します。


明るさ比較(自動車エンジン部品を観察)
左:従来機種IPLEX UltraLite  右:IPLEX G Lite


撮影スピードの比較(航空機タービンを観察)
左:従来機種IPLEX UltraLite  右:IPLEX G Lite

3. 動画撮影中の静止画撮影や30分サイクルの予備録画などで記録・再生機能を充実

動画撮影・再生中の静止画撮影に対応しました。気になる検査箇所を撮影する際の動画⇔静止画の切り替えが必要なくなり、検査をスムーズに進めることができます。また新搭載した自動予備録画機能により、万が一の記録し忘れや不意の不具合発見時にも30分前までさかのぼって検査の様子が確認可能です。さらに録画中に気になる箇所にチャプターを設定できるインデックス機能を新たに追加しました。これにより、検査レポートを作成する際などにも見たい部分をすぐに呼び出すことができます。

(科学事業とは)
主な製品は光学顕微鏡と工業用内視鏡および非破壊検査機器です。科学事業はこれらを通して、医療・生命科学・産業分野における研究開発、生産現場における品質向上、航空機や大型プラントなどの検査による社会インフラの安心・安全確保に貢献しています。

本リリースに掲載されている内容は、報道関係者向けに発表した情報です。
掲載内容は、発表日現在の情報であり、ご覧になっている時点で、予告なく情報が変更(生産・販売の終了、仕様、価格の変更等)されている場合があります。