画質向上、ユーザーニーズに応じた機能提供により幅広い超音波検査をサポート
内視鏡用超音波観測装置「EU-ME3」を発売

2022年10月7日


EVIS EUS 内視鏡用超音波観測装置 OLYMPUS EU-ME3


オリンパス株式会社(以下、オリンパス)は、内視鏡用超音波観測装置「EU-ME3」を、欧州、中東、アフリカ、アジア一部地域、オセアニアおよび日本で、2022年度中に発売する予定です。なお、本製品は、10月8日(土)~11日(火)にオーストリア(ウィーン)で開催される「The 30th United European Gastroenterology Week (UEG Week)」および10月27日(木)~30日(日)に福岡国際会議場・マリンメッセ福岡で開催される「第30回日本消化器関連学会週間(JDDW)」に出展されます。

本製品は、膵臓がん・肺がんの精密検査や胃がん・食道がんの深達度診断などを目的に、先端に超音波振動子がついた内視鏡(超音波内視鏡)と接続して超音波を送受信する装置です。超音波内視鏡の先端を胃などの消化管にあてることで、消化管の奥に存在する膵臓・胆嚢などの臓器や腫瘍などの病変を超音波画像で描出することができます。従来機種である「EU-ME2」シリーズと同様のコンパクトサイズでありながら、より高精細な画質を実現しました。観察範囲にある組織の硬さの情報を数値化する機能など、多彩な機能の中からユーザーが必要とする機能を選択的に導入できる仕様にしました。病変や血流情報などをより鮮明に画像描出することで、消化器・呼吸器領域においてより質の高い内視鏡診断・治療の実現に貢献します。

製造販売元はオリンパスメディカルシステムズ㈱です。

主な特長

  • 超音波画像の画質向上により、より確実な診断・治療をサポート
  • 組織の情報を定量的に数値化する「シアウェーブ計測」の搭載により、より信頼度の高い診断に寄与
  • ユーザーニーズに応じた機能追加、キーボードのタッチパネル・トラックパッドの採用により、ユーザビリティの向上を実現

発売の背景

超音波内視鏡は、1980年代に膵臓がんの診断を目的に実用化されました。膵臓は体内の深部に存在する臓器であり、体外エコー検査では、手前にある胃や腸が障害となって観察しにくいという問題点がありました。そこで、膵臓の近くにある胃や十二指腸に挿入した内視鏡から超音波を発することで、膵臓の微小な変化をより正確に観察することを目的に、超音波内視鏡を実用化しました。以降、膵炎と膵臓がんの鑑別診断や肺がんのリンパ節転移診断、胃がん・食道がんの深達度診断など、使用範囲が拡大しています。また、超音波画像下で病変を観察しながら、穿刺し組織や細胞を採取して行う診断※1や、様々な治療手技も行われています。
超音波内視鏡を使用した手技が普及するにつれて、より正確な診断や安全な手技が求められています。鮮明な超音波画像を描出できる装置への期待に応えるため、今回新製品を発売しました。オリンパスは、本製品をはじめとした独自技術の実現により、世界中の内視鏡医のサポートを行い、患者さんの負担軽減と内視鏡診断・治療の質的向上を目指します。

※1 EUS-FNA(超音波内視鏡下穿刺吸引生検法)、EBUS-TBNA(超音波気管支鏡下穿刺吸引生検法)など

主な特長の詳細

1.超音波画像の画質向上により、より確実な診断・治療をサポート

超音波の送受信処理の高精度化により、従来品と比較して画質の大幅な向上を実現しました。病変の有無や内部の性状などをより鮮明に描出し、信頼性の高い診断・治療方針の決定をサポートします。


左:従来機種、 右:EU-ME3

2.組織の情報を定量的に診断する「シアウェーブ計測」の搭載により、より信頼度の高い診断に寄与

超音波内視鏡で病変の炎症度や良悪性などを診断する際、病変組織の硬さに関する情報が重要な判断材料になります。従来機種はELSTモードという機能によって組織の硬度の違いを色で示していました。本製品は、ELSTモードに加え、シアウェーブ計測(Shear Wave Quantification)という機能を搭載※2。組織の硬さに関する定量的な情報を数字で提供し、診断精度の向上に貢献します。

※2 別売りのソフトウェアオプション使用時


シアウェーブ計測画像(イメージ)

3.ユーザーニーズに応じた機能追加、キーボードのタッチパネル・トラックパッドの採用により、ユーザビリティの向上を実現

超音波内視鏡検査は様々な観察機能を使い分けて診断を行います。本製品は、標準搭載されている機能の他に、必要な機能を選択して追加導入することが可能です。また、操作時に使用するキーボードにはシンプルで使いやすい大型タッチパネルやトラックパッドが採用され、清掃性やユーザビリティの向上に貢献します。


キーボードのタッチパネル化(イメージ)

オリンパスの内視鏡事業について

オリンパスの内視鏡事業は、医療分野における革新的な技術と製造技術で医療従事者のみなさまとともに歩んでまいりました。診断そして低侵襲治療において、より良い臨床結果を生み、医療経済にベネフィットをもたらし、世界の人々の健康やQOL向上に貢献してまいります。1950年に世界で初めてガストロカメラを実用化して以来、オリンパスの内視鏡事業は成長を続けており、現在では、軟性内視鏡、硬性鏡、ビデオイメージングシステムから、システムインテグレーション、修理サービスに至るまで、様々な製品・サービスで医療に貢献しています。詳しくは www.olympus.co.jp/ をご覧ください。
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