オリンパス、超音波気管支ファイバービデオスコープ「BF-UCP190F」を
欧州とアジア太平洋地域で発売外径の細径化、湾曲角度アップにより、診断の範囲と精度向上を目指す

2025年9月1日

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オリンパス株式会社（以下、オリンパス）は、最新の超音波気管支ファイバービデオスコープ「BF-UCP190F」を9月上旬より欧州およびアジア太平洋の一部地域¹にて発売します。本製品は日本でも順次発売予定です。

発売の概要

製品名	発売予定日
EVIS EUS 超音波気管支ファイバービデオスコープ OLYMPUS BF-UCP190F	2025年9月（欧州およびアジア太平洋一部地域）

主な特長

• 肺深部への到達範囲の拡大
• アクセス範囲の拡大
• 視認性と操作性の向上

発売の背景

近年、肺がんによる年間死亡者数は約180万人と言われており、世界におけるがん関連死亡の最大の原因とされています²。患者さんへの適切な治療とアウトカムの向上には、早期かつ正確な診断とステージングが不可欠^3,4ですが、肺の区域気管支及び亜区域気管支の病変とリンパ節から検体を採取する従来の技術は、採取時のリアルタイムの可視化が困難⁵で、適切な診断ができない可能性もあります。

「BF-UCP190F」は、「超音波気管支鏡ガイド下針生検（以下、EBUS-TBNA）」を行う際に使用するスコープです。EBUS-TBNA は、超音波画像上で対象の部位を確認しながら専用の穿刺針を用いて検体を採取する手技です。採取した検体を病理診断することで肺がんの転移等が確認でき、さらなる解析によって、患者さんへの適切な治療を把握することができます。

「BF-UCP190F」はスリムな外径、先端の小型化、スコープの操作性の向上を実現することで、肺の区域気管支及び亜区域気管支領域における病変の検体採取において、医師が抱える課題の対処を支援します。さらに、本製品は、これまでアクセスできなかった末梢領域のリンパ節にもEBUS-TBNA診断を拡大します⁶。

主な特長の詳細

1. 肺深部への到達範囲の拡大

「BF-UCP190F」は、先端外径が5.9mmと小さく、「BF-UC290F」と比較して肺の左右のほとんどの分節気管支でより深くまで到達し、区域気管支および亜区域気管支領域でのより確実な穿刺、および肺深部へのアクセス性に貢献します⁶。

2. アクセス範囲の拡大

湾曲角度を「BF-UC190F」より10度大きい170度に広げることで、肺内の到達が困難な部位へのアクセスが可能となり、EBUS-TBNAによる精密な診断をサポートします⁶。

3. 視認性と操作性の向上

14度の前方斜視角度と先端部の短縮化により、気管支内の視認性と操作性の向上が期待できます。

「BF-UCP190F」により、オリンパスはEBUS技術をリードし続け、既存のオリンパスEBUS製品とのシームレスなワークフローを維持しながら、肺がん診断のソリューションに貢献します。

1 香港、オーストラリア、ニュージーランド

2 Zhou J, Xu Y, Liu J, Feng L, Yu J, Chen D. Global burden of lung cancer in 2022 and projections to 2050: Incidence and mortality estimates from GLOBOCAN. Cancer Epidemiol. 2024;93:102693. doi:10.1016/j.canep.2024.102693

3 Guirado M, Fernández Martín E, Fernández Villar A, Navarro Martín A, Sánchez-Hernández A. Clinical impact of delays in the management of lung cancer patients in the last decade: systematic review. Clin Transl Oncol. 2022 Aug;24(8):1549-1568. doi: 10.1007/s12094-022-02796-w. Epub 2022 Mar 7. PMID: 35257298; PMCID: PMC8900646.

4 Postmus PE, Kerr KM, Oudkerk M, et al. Early and locally advanced non-small-cell lung cancer (NSCLC): ESMO Clinical Practice Guidelines for diagnosis, treatment and follow-up. Ann Oncol. 2017;28(suppl_4):iv1-iv21. doi:10.1093/annonc/mdx222

5 Silvestri GA, Bevill BT, Huang J, et al. An Evaluation of Diagnostic Yield From Bronchoscopy: The Impact of Clinical/Radiographic Factors, Procedure Type, and Degree of Suspicion for Cancer. Chest. 2020;157(6):1656-1664. doi:10.1016/j.chest.2019.12.024

6 Takashima Y, Shinagawa N, Shoji T, et al. Evaluating the Efficacy of Thin Convex-probe Endobronchial Ultrasound Bronchoscope in Cadaveric Models. J Bronchology Interv Pulmonol. 2025;32(3):e01015. Published 2025 May 21. doi:10.1097/LBR.0000000000001015

オリンパスについて

オリンパスは「私たちの存在意義」として掲げる、世界の人々の健康と安心、心の豊かさの実現を目指しています。世界をリードするメドテックカンパニーとして、私たちは医療従事者の方々と共に、病変の早期発⾒、診断、そして低侵襲治療に役立つ最適なソリューション・サービスの提供を通じて対象疾患における医療⽔準の向上に貢献してまいります。創業から100余年、オリンパスはこれからも世界中のお客様に最適な価値をもたらす製品を提供することで、社会への貢献を目指します。詳しくはオリンパスの公式サイト（www.olympus.co.jp）ならびにX（@Olympus_Corp_JP）をご覧ください。