環境負荷低減の取り組み

基本的な考え方

オリンパスグループは、事業活動にともなって発生する環境負荷を正確に把握し、環境負荷や環境リスクの大きさを考慮しながら、さまざまな環境の取り組みを進めています。また、気候変動を事業活動に影響を与える重大な課題と認識し、省エネやCO2削減規制の情報把握、サプライヤーさまの多様化による突発的な洪水への対応などの対策を継続的に実施しています。一方、気候変動や水リスクの問題解決につながる環境に配慮した製品や環境課題の解決に貢献する製品の開発・販売にも積極的に取り組んでいます。

取り組み

エネルギー/大気排出

組織内(スコープ1、2)の実績

2021年3月期目標 2021年3月実績 主な施策 2022年3月期目標

CO2排出量:15%削減
(対2018年3月期)

エネルギー原単位:7.73%改善
(対2013年3月期)

再生可能エネルギー導入率:
10%以上

CO2排出量:25.4%削減
(対2018年3月期)

エネルギー原単位:12.3%改善
(対2013年3月期)

再生可能エネルギー導入率:
12.7%

  • 製造改善活動の継続実施
  • 省エネ型設備の導入
  • 消灯、空調温度調整など日常的な省エネ活動の継続実施
  • エコカーの導入
  • 再生可能エネルギーの活用

CO2排出量:21%削減
(対2018年3月期)

再生可能エネルギー導入率:前年度以上

オリンパスグループは、一般社団法人日本経済団体連合会による「低炭素社会実行計画」の活動に賛同し、エネルギー原単位を2021年3月期までに対2013年3月期比で7.73%以上改善する目標を2012年に設定し、エネルギー削減活動の中でCO2排出量の削減に取り組んでいます。エネルギー使用の多い拠点では専門家の設置や省エネ推進体制を整備し取り組みを推進しています。
2021年3月期は、世界各国の拠点で継続的な製造改善活動の実施、省エネ施策の推進、社用車のエコカーへの更新、再生可能エネルギーの導入検討などを実施しました。オリンパスの八王子事業場では、 LED照明への切り替えや薬品を保管する屋内貯蔵所の設定温度見直しによる消費電力削減、オリンパスメディカルシステムズの日の出工場では、セントラル空調の高効率機器への更新を行いました。
事業所の新設・建替時にも環境に配慮した建物の建築を行っており、Olympus Europa SE & Co. KGおよびOlympus Winter & Ibe GmbHでは、German Sustainable Building Council認証(DGNB認証※1)の取得に向けた取り組みを進めています。
再生可能エネルギー導入拡大については各国の普及状況や経済性などを考慮し導入検討を進めており、総電力量当たりの再生可能エネルギー使用率は12.7%(前年度:11.7%)に向上しました。
また、オリンパスでは新たなCO2排出量削減に向けた取り組みの一環として「カーボンニュートラルLNGバイヤーズアライアンス」に参画し、八王子事業場においてカーボンニュートラルLNG※2の導入を開始しました。

※1 DGNB認証:建築物に関わる環境負荷を低減するために、その環境性能を評価して一定の基準を満たすものに認証を与える、ドイツサステナブル建築協会による建築物の環境認証

※2 カーボンニュートラルLNG:天然ガスの発掘から燃焼に至るまでの工程で発生するCO2を、環境保全プロジェクト等により創出されたCO2クレジットで相殺したもの

カーボンニュートラルLNG 新規タブで開きます

グリーン電力証書類

Olympus Surgical Technologies America (Gyrus ACMI, Inc.)(米国)
Olympus Surgical Technologies America (Gyrus ACMI, Inc.)(米国)

Olympus Europa SE & Co. KG (ドイツ)
Olympus Europa SE & Co. KG
(ドイツ)

KeyMed (Medical & Industrial Equipment) Ltd. (英国)
KeyMed (Medical & Industrial Equipment) Ltd. (英国)

カーボンニュートラルLNG(ロゴマーク)

カーボンニュートラルLNGバイヤーズアライアンス

組織外(スコープ3[カテゴリー4 輸送、配送(上流)])の実績

2021年3月期実績 主な施策
CO2排出量:30.7%削減(対2013年3月期)
  • 梱包サイズや強度の改善による積載効率の向上
  • 包装・梱包方法の改善による輸送重量の削減
  • 物流ルートの改善によるリードタイムと輸送距離の短縮

オリンパスグループは、各拠点において物流に関わるCO2排出量の削減に取り組んでいます。主な取り組みとして積載効率向上のため製品形状に応じた輸送コンテナの積載方法の最適化、輸送効率向上のため物流拠点の集約化や輸送経由地を見直し直送化するなど継続的に改善を進めております。2021年3月期は、日本から米国およびオーストラリアに向け輸送する医療製品に関して飛行機から船舶へのモーダルシフトを積極的に進めることでCO2の削減につながりました。

医療製品の海上輸送化(東京発米国向け、東京発オーストラリア向け)
医療製品の海上輸送化(東京発米国向け、東京発オーストラリア向け)

水/排出物

水使用量/排水量の実績

2021年3月期目標 2021年3月期実績 主な施策 2022年3月期目標

水使用量原単位:6%改善
(対2018年3月期)

水使用量原単位:14.1%改善
(対2018年3月期)

  • 水使用工程の改善
  • 設備点検での漏水対策などの実施
  • 水の2次利用実施

水使用量原単位:7%改善
(対2018年3月期)

オリンパスグループは、主に生産工程における部品洗浄や冷却水、社員食堂などで水を使用しています。各拠点では地域の法規制よりも厳しい基準を設けて拠点における排水の水質管理を徹底するとともに、使用量の多い拠点では個別に目標を設定して水使用量・排出量の削減を進めています。また、各拠点では地域社会と連携を図り水資源の保全にも積極的に取り組んでいます。
2021年3月期の取り組みとしては、オリンパスグループの各拠点の水リスクを把握するため水リスク評価ツール(Aqueduct等)や防災マップ、各拠点の水使用量より再評価を実施しました。日本の拠点では、オリンパステルモバイオマテリアルでRO水※1精製時の排水をトイレの洗浄水やチラー散水用として二次利用することによる有効活用、会津オリンパスで部品の流水洗浄作業の時間短縮による水使用量の削減等を実施しています。長野事業場では、地域の漁業協同組合の承諾のもと、河川に放流する事業場排水による生態系への影響を最小限に抑えるために、排水に対する常時モニタリングを行うとともに、水処理施設の定期点検を実施し厳格な排水管理を実施しています。また、⻑野県⾠野町や⾨前⼭林組合 と"森林の⾥親協定書"を締結し、地域の⽔源である森林の整備等を実施し、地域の水資源の保全に取り組んでいます。米州のOlympus Surgical Technologies America(Gyrus ACMI, Inc.)では、ワシントン州キング郡が求める工業排水管理プログラムを長年にわたり順守してきた取り組みが評価され「Commitment-to-Compliance Award」※2を2年連続で受賞しました。

※1 RO水:水を逆浸透膜(RO膜:Reverse Osmosis)でろ過し、不純物をほぼ100%除去した純水のこと

※2 Commitment-to-Compliance Award:ワシントン州キング郡が求める工業排水管理プログラムの「Gold Award」を 5年連続で受賞した企業に贈られる賞

Commitment-to-Compliance Award 新規タブで開きます

水使用量

環境データ集

排水量

環境データ集

排出物量の実績

2021年3月期目標 2021年3月期実績 主な施策 2022年3月期目標

排出物量原単位:6%改善
(対2018年3月期)

排出物量原単位:16.1%改善
(対2018年3月期)

● 歩留まり改善
● 分別の徹底によるリサイクル化の推進
● 包装材のリユース化推進
● 廃棄物の有価物化

排出物量原単位:7%改善
(対2018年3月期)

オリンパスグループは、製造工程改善による加工ロス削減、発生した廃棄物の分別徹底による廃棄物発生量の抑制および有価物化・リサイクルの推進など資源の有効利用に取り組んでいます。
2021年3月期は、働き方改革に伴う在宅勤務の増加によりデジタル化が進み、開発拠点やオフィスでは紙の使用量が大幅に減少しました。日本の拠点では、オリンパスの白河事業場で廃棄する有機溶剤や設備の有価物化を推進するなど資源の有効利用、オリンパスロジテックスでリターナブルコンテナの利用や緩衝材の再利用の拡大、荷崩れ防止用のストレッチフィルムを再利用可能な梱包バンドへ変更することにより梱包材の廃棄削減に取り組みました。米州のOlympus Surgical Technologies America Inc. では、リサイクル向上に向けた社内教育を実施し従業員の意識啓発を図るとともに、Bartlettの拠点で新たなリサイクル方法探索やリユース・リサイクル市場の開拓と拡大を目的に、「Tennessee Recycling Coalition※1」 および「Tennessee Materials Marketplace※2」に加入・参加し、さらなる廃棄物量の削減に向け検討を進めています。
有害廃棄物排出量は、世界各国の拠点で管理強化や安全な化学物質への代替化を進め2020年3月期比で削減しました。

※1 Tennessee Recycling Coalition:米国テネシー州でのリサイクルと資源管理の促進を目的とした非営利団体

※2 Tennessee Materials Marketplace:米国テネシー州での新たなリユース・リサイクル市場の開拓と拡大を目指す企業のコンソーシアム

排出物量・埋立量

環境データ集

有害廃棄物出物量

環境データ集

化学物質の安全管理

2021年3月期実績 主な施策

PRTR法第一種指定化学物質
排出・移動量:25.6%削減
(対2013年3月期)

材料開発を通じたPRTR法対象物質の他の物質への代替

  • PRTR法対象物質の取扱量削減

オリンパスグループは、化学物質の使用による人や環境への影響を最小化するために、PRTR法対象物質などの化学物質の適正管理と排出量削減に取り組んでいます。2021年3⽉期は、各製造拠点において部品等の洗浄⼯程の改善を行い、有機溶剤の使用量削減を継続して取り組みました。

PRTR法第一種指定化学物質排出・移動量

FY2013
(基準年)
FY2017 FY2018 FY2019 FY2020 FY2021
PRTR 法第一種指定化学物質排出・移動量(t) 20.7 18.0 17.7 18.8 19.3 15.4

対象範囲:日本の全製造・開発拠点

製品のライフサイクルアセスメント

オリンパスグループでは、安全で環境に配慮した製品と生産技術の開発に努めています。2004年3月期には製品の環境配慮に関する自社基準である「エコプロダクツ運用規定」を制定し、この基準を満たす製品を「オリンパスエコプロダクツ」として認定しています。
また、製品開発の段階で、調達から製造、物流、使用、廃棄におよぶ製品ライフサイクルの各段階での環境影響を評価するライフサイクルアセスメントを実施しています。製品ごとに異なる環境配慮のポイントを明らかにし、環境配慮基準の項目として定めています。
容器・包装材については、その使用量の削減に努め、資源の有効利用の促進を図っています。

環境に配慮した製品事例

オリンパスグループでは、各事業分野における製品について、環境への配慮に努めています。

医療事業

上部消化管汎用ビデオスコープ OLYMPUS GIF-XZ1200
上部消化管汎用ビデオスコープ OLYMPUS GIF-XZ1200

  • 光学拡大機能付き上部消化管ビデオスコープ「GIF-XZ1200」

<製品特長>

  1. 最大 125 倍の高倍率化と、高感度 CMOS イメージセンサー採用による高画質の実現
  2. 高速面順次の採用により、色ずれが少なく、よりなめらかな画像取得を実現
  3. 新型操作部「ErgoGrip」採用により、術者のユーザビリティ向上

<環境に配慮した点>

  • 製品質量削減
科学事業

3D測定レーザー顕微鏡「LEXT OLS5100」

  • 3D測定レーザー顕微鏡「LEXT OLS5100」

<製品特長>

  1. データの取得ミスを低減し手戻りを防止
  2. 測定結果の異常値をリアルタイムで可視化
  3. 視野の全領域を正しく捉えるLEXT専用レンズ

<環境に配慮した点>

  • エコガラスの使用、高いリサイクル可能率

環境課題の解決に貢献する製品

オリンパスの製品は、リサイクルの現場、エネルギー利用効率の向上を目指す自動車や飛行機の開発の現場などでも使用され、環境課題の解決に貢献しています。

蛍光X線分析計

蛍光X線分析計
有害物質分析や資源リサイクルに貢献

<製品特長>

  1. 対象物に含まれる成分(元素)の種類や含有量を非破壊で測定
  2. 過酷な使用環境にも対応する堅牢性・耐久性
  3. 製造現場の品質検査やリサイクル原料の選別、有害金属の調査などに使用
工業用ビデオスコープ

工業用ビデオスコープ
CO2排出の少ない社会の実現に貢献

<製品特長>

  1. 装置内部の検査・診断に使用
  2. わずかな欠陥もシャープかつクリアな画像で再現
  3. 風力発電や低燃費を競う自動車や飛行機のエンジン検査に利用