東アジア地域に多い胃がん

1. 胃がんは東アジア地域に多い

2018年に新たに胃がんに罹患した人は、世界で103万人と推計されています。世界的には、胃がんの罹患率は低下傾向にありますが、胃がんの罹患率には地域ごとに大きな差があり、特に東アジアでは胃がんになる人の割合が他の地域に比べて高いことがわかっています。胃がんの危険因子としては喫煙、食生活(塩分の過剰摂取)などさまざまなものが指摘されていますが、主要な危険因子としてヘリコバクター・ピロリという細菌の感染が重要視されています。


Bray F, et al. CA Cancer J Clin 2018; 68: 394-424.に記載の数値より作図

2. 胃がんの罹患率は、加齢とともに増加する

日本での統計では、胃がんの罹患数は加齢ともに増加することがわかっています。特に50歳以降で罹患率が上昇することから、中高年における早期発見は重要な課題となっています。


国立がん研究センターがん情報サービス「がん登録・統計」より作図
Cancer Registry and Statistics. Cancer Information Service, National Cancer Center, Japan.

3. 胃がんの早期発見のためには、胃がん検診が重要です

日本や韓国など、胃がんによる死亡者数を減少させるために積極的な取り組みを行っている国は複数あります。これらの国では、胃がんを早期に発見し、早期に治療を行うため、40歳または50歳以上を対象に、胃がん検診が実施されています。

本コラムは、がんに関する一般的な情報提供を目的として、医師監修の下作成されています。 医師その他医療従事者等が行うべきアドバイスやサービスの提供に取って代わるものではありません。健康状態に関して気になることがございましたら、かかりつけ医師、または専門医にご相談くださいますようお願いいたします。

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