火災発生時の初動対応力を強化する目的で、日勤・夜勤の両シフトの緊急対応チームを対象として、消防安全の専門家を招き、座学と消火器利用の実技訓練を実施しました。本訓練を通じて、参加者全員の初期対応の判断力と実践的な消火技能が向上したとともに、経験を通じて現場対応への自信が深まりました。今後も定期的な訓練を通じ、火災への対応能力の維持・向上を進めていきます。
労働安全衛生
基本的な考え方・方針
オリンパスグループは、当社で働く人々の健康と安全を最重要課題の1つと位置づけ、「オリンパスグローバル行動規範」「環境安全衛生ポリシー」のもと、安全で健康的に働くことのできる職場環境の整備に取り組んでいます。
具体的には、労働災害ゼロを目指し、安全衛生のマネジメントシステムの構築・維持と継続的改善、リスクアセスメントに基づくリスク低減活動、安全衛生に関わる教育・訓練、職場巡視を実施しています。
推進体制・取り組み
グローバルな安全衛生活動体制
CEOがEHS(環境・健康・安全衛生)最高責任者を務め、人事総務機能を統括するCHRO (Chief Human Resources Officer)がグループ全体のEHS業務の統括責任者として、安全衛生方針や活動目標の設定ならびに目標達成等に関わる責任を有します。CHROの指示のもと、グローバルのEHS統括部門が年度ごとの安全衛生活動指針に沿って活動を推進するとともに、各グループ会社・サイトの安全衛生活動状況のモニタリング、四半期ごとのマネジメントレビューを実施し、グループ全体の安全衛生活動の継続的な改善を図っています。
また、各グループ会社・サイトでは、各社・サイトの長を安全衛生マネジメントの責任者とし、グループ全体の年度活動指針に沿って各社・サイトの特性に応じた安全衛生活動を推進しています。日本においては各社・サイトにて労使双方が参画する「安全衛生委員会」を開催し、年度活動計画の達成状況や改善に向けての討議を行っています。
生産・修理等の機能をもつ複数のサイトについては、ISO45001をはじめとする安全衛生マネジメントシステムの外部認証を取得し、PDCAを回すことで、継続的な改善を進めていきます。

労働災害の発生状況
2026年3月期の結果として、労働災害死亡者数は従業員およびコントラクターともに0件を維持しました。一方で、休業災害度数率は0.87 となり昨年比で増加しました。全ての労働災害について、現地現物にて安全衛生推進者が確認し、設備の改善、作業手順や要領の見直し、安全行動の再教育などの再発防止策を実施しました。
より安全で健康的な職場の実現に向け、リスクアセスメントで特定した重大災害につながる可能性のある作業への対策・管理とともに、当社で働く人々の安全行動レベルを引き上げるための教育を継続します。
左右にスワイプが可能です
| 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 | 2026年3月期目標 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 労働災害死亡者数※2 | 0(0) | 0(0) | 0(0) | 0(0) | 0(0)★ | 0(0) |
| 休業災害件数 | 27 | 31 | 27 | 32 | 41★ | - |
| 休業災害(1日以上)度数率※3(LTIFR) | 0.56 | 0.66 | 0.58 | 0.68 | 0.87★ | 0.53 |
★ 第三者検証における保証対象指標
※2 数値は直接雇用者を示し、カッコ内はコントラクター(派遣労働者)を示す
※3 休業災害度数率:100万労働時間あたりの休業災害件数を示す
従業員教育
安全かつ健康的に働く職場を実現するためには、当社で働くすべての人々が安全・健康に関わる適切な行動を取れるようになることが必要不可欠であると考えています。そのため、すべての従業員を対象として、安全衛生に関する方針や基本ルール、機械・薬品・刃物・重量物といった危険源に対する事故を予防する行動、緊急時における適切な連絡や避難等の対応を基礎知識として定期的に教育しています。
また、職長や特殊な作業者を対象として、安全衛生マネジメントシステム、リスクアセスメント、職種に応じた専門教育や特別教育についても実施しています。

パートナーさまの安全管理
当社で働く人々として、構内で共に働くコントラクター(派遣社員・業務委託先など)への安全管理を従業員と同様に行っています。一例として、日本地域ではコントラクターの構内受け入れ時に安全衛生に関する教育を受講いただいているとともに、米州地域ではビジターの皆さまに入構時に安全衛生に関するリーフレットを配布する等の取り組みを行っています。
さらに、サプライヤーさまには、オリンパスグローバルサードパーティコードにおいて、安全な職場を提供するために安全衛生関連の適用法令を遵守することを求めています。また、その取り組み状況については、ESGアセスメントを通じてモニタリングし、必要に応じて改善要請を行っています。
各地域の活動
日本地域の取り組み
化学物質管理の改善
日本地域全体でより効果的かつ効率的な化学物質管理の実現を目指し、各サイトの経験やノウハウを共有する意見交換会を2024年から継続しています。2025年度は、お互いのサイトを往査し、化学物質のリスクアセスメントの運用状況を確認し、ベストプラクティスや改善点を洗い出しました。この取り組みをもとに、各拠点で個別に保有していた「リスクアセスメント規程」を日本地域共通の規程へと一本化しました。
会津・白河・青森共同による交通事故防止に関する取り組み
(会津オリンパス・白河オリンパス・青森オリンパス)
12月から2月にかけて積雪・凍結で通勤時の事故リスクが高まることから、東北の3拠点が共同で通勤事故防止に取り組みました。各拠点が月替わりで啓発ポスターを作成・掲示し、積雪地域特有の危険箇所やタイヤ点検、装備確認、通勤時間の工夫などの対策を共有しました。また、期間中に発生した事故は速やかに原因と対策を共有し、相互に改善につなげました。これにより、自動車通勤をする従業員の安全意識が高まり、通勤時の事故削減につながっています。今後も継続して取り組む計画です。
安全ミーティング(長野オリンパス)
現場の安全文化を醸成し、安全水準を継続的に高めるため、各職場で毎月テーマを設けた安全ミーティングを実施しています。定常・非定常作業のヒヤリハット事例や重量物の取り扱い、有害物質の飛散防止、感電、ながら歩き、無理な姿勢など、具体的に設定されたテーマに基づいて、リスクへの気づきと実効性のある対策を討議しています。討議で得られた改善案は現場に速やかに取り入れるとともに、全職場で共有する仕組みを整え、再発防止と組織全体の知見向上につなげています。
米州地域の取り組み
防災訓練・消火器訓練
(Olympus Surgical Technologies America 米国)

EHS Topic of the month
(Olympus Surgical Technologies America 米国)
安全意識の維持・向上を目指し、全従業員に対して環境・安全衛生に関する教育資料を毎月発信しています。例えば4月には「Go Orange Day」(作業区域の安全啓発)への参加、11月には感謝祭にまつわる安全啓発を行うなど、時節に応じた内容とし、関心を持ってもらう工夫を行っています。教育管理ツールを通じての教育受講、管理職によるチーム内の理解度確認などを通じ、全従業員の環境・安全衛生に対する意識・行動の定着が進んでいます。
欧州地域の取り組み
内部監査管理システムの導入
(KeyMed (Medical & Industrial Equipment) Ltd. 英国)
内部監査の効率的な運営と、指摘事項に対する迅速かつ確実なフォローを目的に、内部監査管理システムを導入し、デジタル化を進めました。監査中に写真・資料・所見をリアルタイムで専用プラットフォームへ登録することで、紙の印刷や後処理を廃止し、ツール上で報告が作成できるようになりました。これによって、報告スピードの向上、監査履歴の一元管理、指摘事項のフォローアップの迅速化を実現しました。
Elf on the Shelf ---Health and Safety Awareness
(Olympus Medical Products Portugal, Unipessoal LDA ポルトガル)

中国地域の取り組み
安全巡視
(Olympus Trading(Shanghai) Limited 広州)

外部専門家によるオンサイト職場巡視
(Olympus Trading (Shanghai) Limited 上海)
安全管理の仕組みのさらなる強化を目的に、現地の安全生産監督官と専門家の現地指導を受け、化学品保管場所と修理作業現場を重点的に巡視し、助言を受けました。専門家からは当社の管理の仕組みが高く評価され、地域の模範となるとの推薦を受けるとともに、応急資材ラベルの視認性向上などの改善が提案されました。指摘事項はいずれも速やかに対応を完了し、外部の知見も活かした安全管理の仕組みの改善を図っています。
アジア・オセアニア地域の取り組み
安全月間の取り組み
(Olympus Vietnam Co., Ltd. ベトナム)

新しい労働安全マネジメントシステムの導入
(Olympus Australia Pty Ltd. オーストラリア)
職場の安全確保をより強化するために、2025年6月に新しい安全管理システムを導入しました。従業員と管理職向けに複数回の説明会を行い、危険を発見した際の報告や事故が発生した際の報告、職場の安全点検表の使い方を周知しました。本システムに報告情報を集約したことで、発見した危険への対応が迅速化しました。さらに、リスク管理や来訪者・協力会社管理、設備台帳、化学品情報の管理などの機能についても利用を開始しました。
5S活動と職場巡視
(Olympus Taiwan Co., Ltd. 台湾)
職場の整理・整頓を習慣化し安全性を高めるため、従業員を数班に分けて、隔月でオフィス全域を巡回する「5S活動」を実施しています。巡回では「整理・整頓・清掃・標準化・しつけ」の観点で改善点を抽出し、専用のトラッカーで指摘事項を記録し、担当を割り当て、進捗管理しています。その結果、作業エリアや消火器、スイッチ類の表示ラベルが見やすく統一され、未使用コンセントにはダストカバーを設置し粉塵トラブルを予防するなど、具体的な改善が定着しました。定期巡回と記録の運用により職場の見える化が進み、日常的な整理整頓の意識向上と安全確保につながっています。

