人を知る

公正な立場で試験を行い、内視鏡のリプロセス性や安全性確保に尽力

  • 研究・開発

バイオメディカルエンジニア

入社の動機

就職活動の際、念頭にあったのは「人に喜んでもらえる仕事に就きたい」ということでした。そこで、製薬を第一志望に、食品や医療といった分野も視野に入れて活動していました。オリンパスについては、医療機器を主力事業に据えた、時流の見極めに長けた企業という印象がありました。調べてみると、内視鏡を用いた検査・治療は患者さんの身体へ負担が少ない低侵襲医療であり、予防医療でも社会に貢献しているとのこと。自分の考えと合致していることがわかり、また、今後さらに高齢化が進み、低侵襲医療ニーズは高まるはずとの思いもあり、興味を抱くようになりました。

知人や大学の先輩である現職のオリンパス社員に話を聞く機会を得たのですが、いずれも気さくな人柄の方であり、明るい社風や働きやすそうな職場がイメージできました。そして、就職面接に望んだ際には、面接官の方々と話す中で内視鏡の将来性について確信を持てたことが、入社の決め手となりました。内視鏡は検査に使用するほか、処置具と組み合わせれば様々な疾患の治療にも使用できます。技術の向上に伴い、治療領域の可能性が広がる医療機器であることに魅力を感じました。

仕事の内容

入社以来、評価技術開発3部に所属しています。内視鏡は洗浄・消毒・滅菌といった「リプロセス」の作業を行い、反復利用する機器です。当部署では、内視鏡がきちんとリプロセスできるか検証を行い、そのデータを記録することで、内視鏡の安全性を評価する業務を行っています。例えば、洗浄の効果確認試験では、取扱説明書の記載通りに洗浄をした後、残っている残留物が基準値以下になっているかを検証します。消毒や滅菌確認試験では、指標となる微生物の数をカウントして検証します。その報告書は、製品の開発で利用されます。また、市場で感染問題が起きた時に、「確かにリプロセスできること」の根拠として使われることもあります。このように、当部署では、新製品開発に欠かせない検証を行っているのと同時に、製品をお客様に安心してご使用いただくためのエビデンスの1つを作っているともいえます。

その中で私は、検証試験全体の責任を担うスタディディレクターを務めており、試験系の立案や試験報告書を作成することが主な業務となっています。

グローバルな視点で見ても、医療機器のリプロセス性や安全性に対する目は年々厳格になる傾向があり、当社でも体制強化を進めています。

やりがい

内視鏡は比較的大型の医療機器のため、検証作業はチームプレーで行います。経験の浅いスタッフには練習を積んでもらい、本番にのぞみます。試験中にハプニングが生じた場合、判断はスタディディレクターである私の任務。時には試験を中断して再試験を決断することもあります。特に、試験の最終段階でトラブルがあると、すべて台無しになってしまうのでかなりプレッシャーがありますが、目標に向けて多くの人の指揮を執ることにやりがいや楽しさを感じています。

また、新製品の内視鏡は従来製品に新しい構造や機能が加わることもあるため、評価手法も新たに考案する必要があります。その際、自分の提案したアイデアが採用されると達成感がありますね。

苦心していること

試験方法は、試験を依頼する製品開発部や品質保証部と協議し決定します。行政監査において、試験手法の妥当性を説明するのは私の部署。しっかり対応できるよう、規格やバックデータなど各試験手法の妥当性を示す材料を周到に用意しておく必要があります。一方、過度に手をかけすぎるとスタッフの負担になるので、バランスを取るのが難しいですね。

職場の紹介

水曜日は定時退社が原則のリフレッシュデーなので、先輩社員とよく飲みに行ってはごちそうになっています。土・日や祝日もきちんと休めるため、オンとオフのメリハリがつけやすく、休日は独身生活を謳歌しています。職場の方々と過ごすことも多く、同僚とテニスやキャンプに出かけたり、会社の山岳部の仲間と登山に行ったりするほか、部長と釣りに行ったりすることも。特に新入社員が幹事を務めてくれるスキー旅行は冬の恒例イベントで、毎年楽しみにしています。

福利厚生も充実しています。例えば、組合員の交流促進を目的としたスポーツ奨励金という制度があり、社員が4人以上でスポーツをすると、組合から補助金が支給されます。

学生の皆さまへ

就職活動はさまざまな業界を知る絶好の機会です。まずは社会勉強のつもりで、幅広い業種や職種に関心を広げてみてください。その中で興味の向く分野を探りあて、掘り下げていけばいいのではないでしょうか。なかなか縁のある企業に出会えず悩む人もいると思いますが、自分の意志が明確になれば、チャンスもめぐってきやすくなるはずです。

また、オリンパスのような医療機器メーカーには、大学で電気や機械を専攻した人が多いというイメージがあると思います。しかし、私の専攻は分子生物学でした。生物系出身者は比較的、食品や製薬、化学関連の企業に就職する傾向にありますが、実は医療機器分野にも活躍できる場が多いのです。医療機器の仕事にこそ、やりたかったことが見つかる可能性もあるので、ぜひ目を向けてみてください。

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