健康管理・健康増進

基本的な考え方・重点施策

背景

オリンパスグループは、グローバル⾏動規範の中で、「安全で衛⽣的な職場環境を最優先とし、職場での事故や職業病を防ぐための事前措置を講じ、働きやすい環境づくり、健康とウエルネスの促進を図る」と定めています。従業員が心身ともに良好な状態で最大のパフォーマンスを発揮することが、会社の持続的成長を支える重要な要素の1つであると認識し、健康推進体制を整備し、地域に応じたさまざまな取り組みを積極的に進めています。

重点施策

  1. 健やかな組織文化を醸成し、従業員が心身ともに良好な状態でパフォーマンスを発揮できる職場環境の構築。
  2. 従業員が心身ともに良好な状態でパフォーマンスを発揮できるよう一人ひとりの健康意識と健康行動の向上を促進。

健康増進の取り組み

「健康診断やケア」「健康習慣づくり」「メンタルヘルス」の3つの健康カテゴリーを共通の枠組みとし、グローバルで健康増進活動を実施しています。グローバル共通の長期的な重点テーマとして「がんへの知識向上・検診」を設定し、がんに関する情報提供、従業員教育、がん検診受診機会の提供といった活動を実施しています。

Category Contents
健康診断やケア 健康診断
がんへの知識向上・検診
感染症対策のワクチン接種
健康習慣づくり 運動促進 ― ウォーキング等
健康診断な食事の促進
良質な休息の推進
メンタルヘルス 従業員のセルフケア教育
管理職等へのラインケア教育
メンタルヘルスの相談窓口(外部カウンセリング機関等)

重点テーマ「がんへの知識向上・検診」への活動

がん検診の受診率向上を目的に、従業員のがんに対する知識、検診の重要性への認識を高めるための活動をグローバルで展開しています。各地域における取り組みを、社内SNS等を通じて共有することで、グループ全体で一体感を持ってがん対策を推進しています。

各地域の活動

がん啓発・寄付イベント「Macmillan Coffee Morning」

Olympus UK & Ireland(イギリス)
がん患者とその家族を支援するためのチャリティイベント「Macmillan Coffee Morning」を約一か月間開催しました。本イベントでは、従業員同士で軽食をはさんで情報共有をしながら、がん啓発とがん患者への支援を行いました。

内視鏡検査推進活動

Olympus (Beijing, Shanghai) Sales & Service Co.,Ltd.(北京・上海)
内視鏡検査の受診率向上を目的として、従業員の検査受診を妨げている要因を分析しました。その結果を踏まえ、検査の重要性を深く理解するためのセミナーの開催、受診の流れや推奨医療機関の情報をまとめたガイドブックを作成し全従業員への配布など、受診環境の改善に取組んでいます。

Ambassadorによる内視鏡検査の推進

内視鏡検査に対する不安の軽減を目的として、従業員が安心して検査を受けられる環境づくりに取り組んでいます。その一環として、実際に検査を受けた従業員がアンバサダーとなり、自身の体験や検査の重要性について社内SNSで情報配信を行う活動を実施しています。こうした取り組みにより、従業員の検査に対する理解を深め、受診率向上を図っています。

オリンパスグループのがん啓発活動についてはこちらにも掲載しています。

健康診断やケアに関する活動

各地域にて生活習慣病をはじめとした病気の予防、早期発見・早期治療を目的として、健康診断を実施しています。また、感染症予防対策として、インフルエンザ等のワクチン接種の機会を提供しています。

各地域の活動例

バイオメトリック健康診断

Olympus Corporation of the America(米国)
健康状態の定期的な把握を通じた健康増進や病気の予防・早期発見を目的とし、従業員とその配偶者に対し、血圧測定、ウエスト測定、BMI計算、採血検査等の検査機会を提供しています。

インフルエンザワクチン接種

インフルエンザワクチン接種

Olympus Corporation of the America(⽶国)、Olympus Surgical Technologies America(⽶国)、Olympus Europa SE & Co. KG(ドイツ)、Olympus Australia Pty Ltd(オーストラリア)、Olympus Belgium S.A./N.V(. ベルギー)、Olympus Estonia OÜ(北欧) 等
各地域にて、インフルエンザ予防接種の実施や費⽤負担を⾏い、感染症予防に努めています。

「健康習慣づくり」に関する活動

よい生活習慣の維持・改善は病気予防のための基礎となる活動です。啓発イベントやキャンペーンを各地域の状況・ニーズを踏まえて積極的に実施しています。

各地域の活動例

BeWellプログラム(ウエルネス活動)

Olympus Corporation of the America(⽶国)
BeWellプログラムは、⾝体的、精神的、環境的、経済的、社会的な分野における従業員の総合的な幸福をサポートするために、さまざまなウエルネス活動を提供する活動です。健康習慣に関しては、外部と連携し、栄養、フィットネス、メンタルヘルス等に焦点を当てた月次・オンデマンドオンラインコース等を従業員に提供しています。

栄養・断食セミナー

Olympus Iberia S.A.U.(スペイン)
ウェルビーイングプログラム「Be healthy, Be happy」」の一環として、断食やバランスの取れた食事を効果的にライフスタイルに取り入れる方法についてセミナーを開催しました。

シティウォーク Olympus (Beijing, Shanghai)Sales & Service Co.,Ltd.(北京・上海)

運動習慣の大切さの理解とチームビルディングを目的とし、中国の各拠点にて3-4kmのルートを設定し、数人ごとのチームを組んでウォーキングを実施しました。中国拠点の延べ900人以上の従業員が参加し、途中のチェックポイントで写真を撮るなど、楽しく運動を行いました。

社員食堂での健康的なメニューの提供

Olympus Vietnam Co., Ltd.(ベトナム)
従業員の健康増進に加え、ポジティブな社内環境の構築、従業員の意欲とパフォーマンス向上を図ること等を目的として、社員食堂で健康的なメニュー、サラダやジュースビュッフェ等を提供しています。また、定期的に海外の料理をメニューに取り入れることで、食の楽しみや選択肢の幅を広げ、従業員の満足度向上に努めています。

「メンタルヘルス」に関する活動

従業員のメンタルヘルスに関する取り組みは極めて重要な課題となっています。各地域では、それぞれ工夫を凝らしながら、セルフケア・ラインケアの側面から各種セミナー、イベントなどの啓発活動、外部の相談窓⼝の設置と利用促進など、幅広い取り組みを⾏っています。

各地域の活動例

メンタルヘルス・アウェアネス・トレーニングの実施

Olympus Corporation of the America(⽶国)
リーダーを対象に、メンバーのメンタルヘルス課題への適切な対処のため、一般的な兆候や症状に関する情報提供・教育、EAP(従業員支援プログラム)の相談を含む効果的な対応方法についてトレーニングを実施しました。

メンタルウェルビーイングポッドキャスト活動

Olympus Surgical Technologies Europe(ドイツ)
自身のメンタルヘルスに目を向けるためのヒントを提供することを目的に、一般的な情報提供だけでなく専門家と従業員による「メンタルウェルビーイングポッドキャスト」という情報発信・共有イベントを定期的に開催しています。

メンタルヘルスセミナー

Olympus (Beijing, Shanghai) Sales & Service Co.,Ltd.(北京・上海)
「ストレスの自己緩和と健康管理」をテーマに、セルフチェック、ストレス緩和の方法や睡眠障害への対処法等について精神科医師によるセミナーを開催し、約150人が参加しました。

EAP(従業員⽀援プログラム)推進活動

EAP(従業員支援プログラム)推進活動

Olympus Corporation of Asia Pacific Limited、Olympus Hong Kong and China Limited(⾹港)
2023年9⽉より全従業員が24時間365⽇無料の専⽤サポートを受けられるEAPを開始し、EAPの理解・利⽤促進を⽬的に、ポスター掲⽰やメール等を活⽤し、推進強化を図っています。

メンタルウェルビーイングウェビナー

EAP(従業員支援プログラム)推進活動

Olympus Medical Systems India Private Limited(インド)
従業員のフィジカル・メンタル・ファイナンシャルなど多様な側面からウェルビーイングの向上を目的に、「Wave of Wellness Programme(ウェーブ・オブ・ウェルネス・プログラム)」と題し月ごとに取り組みを実施しました。その一環として、メンタルウェルビーイングに焦点を当てたウェビナーを開催し、従業員がヘルシーマインドやマインドフルネスについて学ぶ機会を提供しました。

日本における健康管理・健康増進活動

取り組みの経緯

2008年にオリンパス株式会社⼈事部⾨に従業員の健康活動を推進・統括する部署を設置し、健康保険組合と連携しながら、国内グループ会社も含めた日本地域全体の健康推進活動の⼀元的な管理を始めました。以後、産業保健体制、健康管理運営の標準化や健康管理システムの構築・整備を進め、こうした取り組みの成果を基盤として、活動を推進しています。

オリンパス健康宣⾔

オリンパスグループは、グローバル⾏動規範の中で「安全で衛⽣的な職場環境を最優先とし、職場での事故や職業病を防ぐための事前措置を講じ、働きやすい環境づくり・健康とウエルネスの促進を図る」と定めています。この推進に向けて、⽇本では「オリンパス健康宣⾔」を制定し、国内グループ会社も含めて、従業員とその家族の健康維持・増進を⽀援しています。
健康宣⾔の制定に合わせた重点取り組みとして、受動喫煙対策を進めるとともに、⽣活習慣の改善指導や、がん早期発⾒のためのがん検診の受診勧奨と費⽤補助、ココロの健康障害の防⽌などを通じ健康維持・増進を進めています。
これらの活動によって、私たちは⼼⾝ともに健康で活⼒に満ちた組織⾵⼟づくりを推進し、⼀⼈ひとりの「健康と幸せな⽣活の実現」を⽬指します。

オリンパス健康宣言

~「人々の健康と幸せな生活の実現」のために~

オリンパスグループの経営理念では「世界の⼈々の健康と安⼼、⼼の豊かさの実現を通して社会に貢献する」と謳っています。この活動を⽀えるのは健康で活⼒あふれる社員とその家族であると考えます。
会社は社員と家族の健康を第⼀に考え、以下の取り組みを進めていきます。

1. 会社は、社員の健康を重要な経営課題と考え、安全と健康を最優先する組織文化の醸成を図っていきます。
2. 会社は、社員が心身ともに健康でいきいきと働く職場環境を整えていきます。
3. 会社は、健康保険組合と協力し、社員と家族一人ひとりの健康づくりを支援していきます。

推進体制

年度ごとの活動計画に基づき、人事EHS部門が主体となって、健康保険組合や産業保健スタッフ、産業医などの関係部門と連携し、オリンパスの国内グループ会社全体での活動を推進しています。

推進体制図

健康経営戦略マップ

従業員の健康管理・健康増進に関わる取り組みと経営課題との繋がりを明確にした健康経営戦略マップを作成し、アブセンティーズム(平均休業日数)とプレゼンティーズム(仕事における自身の能力発揮度)を健康経営の指標として、従業員の健康増進に向けた取り組みを積極的に進めています。四半期ごとにグループ会社全体の活動レビューを実施し、課題のフィードバック、情報共通を通じて個々の取り組みのレベルアップを図っています。各項目に5年後の目標を定め、四半期ごとにオリンパスグループ全体の活動進捗・実績について経営層とともにレビューしています。本レビュー内容はグループ会社へのフィードバックを通じた活動レベルアップとともに、次年度の活動計画への反映を通じて、健康経営施策の継続的な改善につなげています。

健康経営戦略

健康管理・健康増進活動

健康経営戦略マップに基づき、⽬標指標としているアブセンティーズムとプレゼンティーズム、ワークエンゲージメントを改善していくために、健康診断とケア、健康習慣づくり、メンタルヘルスを重点施策として、各種取り組みを積極的に進めています。

「健康診断とケア」に関する活動

健康診断の受診、健診結果の把握・改善は、健康管理上、基本的な取り組みです。定期健康診断の有所⾒者率、がん検診の受診率を指標として、改善に向けた取り組みを継続的に進めています。

定期健康診断・事後措置

各拠点に常駐している産業医、医療職を中⼼に、定期健康診断、事後措置に基づく⾯談、フォローをきめ細かく実施しています。有所⾒者および精密検査の受診が必要となる従業員への受診勧奨などの働きかけも強化しています。

がん検診

オリンパスでは、がんの早期発⾒・早期治療に向けて、⾃社製品である内視鏡検査を健康診断のメニューに組み込み、⾼い受診率(2025年3⽉期 胃部内視鏡 71.9%、⼤腸内視鏡 63.3%)を維持しています。
検診費⽤は⼀部を除き、被扶養者含めて健康保険組合が全額を補助し、婦⼈科健診も全年齢を対象とするなど、充実したサポートを提供しています。
検診後は結果を把握し、精密検査が必要な従業員には積極的に受診勧奨を実施しています。また、従業員向けに定期的にeラーニングやセミナーなどを開催し、がんに対する知識向上、検診受診率向上を促進しています。

がん検診メニュー

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検査項⽬ 対象 健保費⽤補助
胃がん(内視鏡、ペプシノゲン検査) 35歳以上 全額
⼤腸がん(内視鏡、便潜⾎検査) 35歳以上 全額
乳がん・⼦宮がん 全年齢⼥性 全額
前⽴腺がん(PSAマーカー) 50歳以上男性 全額
腹部超⾳波検査 40歳以上 全額
肺がん(肺ヘリカルCT) 40歳以上 半額(上限税込5,000円)

「健康習慣づくり」に関する活動

生活習慣病を予防し、心身共に健康な状態を維持するには、良い生活習慣づくりがとても大切です。オリンパスの国内グループ会社では、5つの良い生活習慣を設定し、それぞれの指標改善を進めています。

「5つの良い生活習慣」

  • 運動:1⽇30分以上の運動を週2回以上かつ1年以上の実施
  • 休息:寝つきの良さ、規則正しい睡眠、睡眠時間、⽇中の眠気がなく良好な心身の状態で過ごせている
  • 食事:毎⽇の朝⾷摂取、間食の有無、栄養バランス・摂取カロリーの意識度
  • 禁煙:1⽇当たりの喫煙状況(電⼦・加熱含む)
  • 飲酒:1週間4⽇以下の飲酒

健康診断・問診回答の結果から、休息(睡眠)・食事・運動の3つを重点取り組みに設定し、各拠点の医療職が中⼼となって、従業員の主体的な⾏動を⽀援するため、さまざまな活動を実施しています。

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項目 活動
運動

休息

食事

喫煙

【国内グループ会社全体】

  • 2025年3⽉末喫煙率15.4%(前年⽐0.2ポイント減)
  • 全拠点において敷地内の全⾯禁煙
  • 禁煙治療の全額費⽤の提供(健康保険組合)

【各拠点活動】

  • 喫煙者に対して産業保健スタッフが卒煙に向けた⽀援を実施(全拠点)
  • 新入社員向けたばこセミナー(日の出・長野・青森)、肺年齢測定会(日の出)、3人チーム禁煙チャレンジ(白河)
情報発信・教育

【国内グループ会社全体】

  • 社内情報配信コンテンツにて健康情報の定期配信(配信回数8回)
    コンテンツ:健康診断、がん検診、メンタルヘルス、睡眠、眼精疲労、花粉症等
  • ウェルスポートナビ(健康づくり支援ツール)を導⼊し、月2回健康情報コラム配信や動画配信を提供(健康保険組合)

「メンタルヘルス」に関する活動

働く場所や時間の多様化など、働き方の変化を受けてメンタルヘルス対策はますます重要な要素となってきています。従業員自身が自らのメンタルヘルスの状態を理解するとともに、心理的安全性の高い職場づくりに活用するべく、オリンパス株式会社および国内グループ会社を対象にストレスチェックを一斉に実施しています。受検率は約90%であり、例年と同レベルを維持しています。高ストレス者への面談についても確実に実施しました。
これに加え、セルフケアセミナーやラインケア研修による予防対策、不調者に対する専門職や外部機関によるカウンセリング、休職者の復職支援など幅広い活動を行っています。

セルフケア メンタル教育
 ・全社員向けセルフケアeラーニングのセミナーの実施
 ・マインドフルネスオンラインセミナーの実施
 ・医療職による新入社員向けセルフケアセミナーの実施
ラインケア 職制教育・支援
 ・階層別の職制向けメンタルヘルスのセミナーの実施(オンライン・対面)
 ・全職制向けメンタルヘルスのセミナー(動画視聴)の実施
 ・階層別新任職制向けメンタルヘルスのセミナーの実施
事業場内産業保健スタッフによるケア 相談窓口・復職支援
 ・各拠点に常駐している産業医、医療職が従業員、職制からの相談に対応
新入社員との面談
 ・新入社員、中間採用者の教育と状況把握を目的に、全員に個別面談を実施 3)職場状況チェック
 ・職場管理者に対して、メンタルを含めた職場管理上の懸念事項を把握するためのアンケート(年2回)を実施し、その結果に応じて必要な対策を実施
事業場外資源によるケア 外部心理カウンセラー等
 ・個別のケースごとに外部の心理カウンセラーによるカウンセリングを実施
 ・外部カウンセラーによる教育セミナーの実施
外部の相談窓口の設定
 ・外部の健康相談窓口を設置

治療と仕事の両立支援

健康管理・増進の各取り組みを通じて、病気予防と重症化予防に力を入れていますが、同時に病気療養者に対しては、治療と仕事の両立支援の観点で、積極的な支援対策を進め、従業員が安心して仕事に従事できる環境を整備しています。具体的には、各拠点に常駐する産業医・看護職が、療養を必要とする従業員に対して、有給休暇やフレックス制度、在宅勤務制度などを活用した、療養から復職までの具体的な支援計画を作成しています。2020年4⽉からは、さらに従業員をサポートする取り組みとして、厚⽣労働省が⽀援を推奨する疾病に対して、特別休暇を付与する制度の運⽤を開始しました。

女性特有の健康支援

女性特有の健康課題に対してのサポート活動を推進しています。2022年から外部講師(医師)によるオンラインセミナーを開催し、各回参加者より高評価を得られています。引き続き、⼥性の健康課題に焦点を当てた取り組みを積極的に展開していきます。

2025年3月期の実施内容
テーマ「月経・婦人科系疾患と仕事との両立について」)
ライブ配信参加者:45名(ライブ配信後オンデマンドにて配信) ※視聴者の91%がセミナーの内容に満⾜と回答

海外駐在員の健康支援

海外拠点に勤務している日本人駐在員は2025年3月期末時点で約150名います。
海外駐在員の健康支援として、担当の産業医、保健師・看護師を配置し、赴任時、帰国時の面談に加え、日常的な健康相談にも対応しています。この取り組みは駐在員本人だけではなく、その家族の健康支援も含んでいます。
駐在員は赴任時や帰任時に行う法定の健康診断以外に、日本に一時帰国した際にも健康診断(人間ドック項目)を受けることができ、健康診断の確実な受診と、結果に基づく事後措置対応の充実を図っています。
また産業医が海外法人に定期的に訪問し、現地での生活環境、仕事環境を把握し、健康支援策の向上に努めています。

感染症に対する取り組み

感染症対策については、一般的な予防措置だけではなく、自社でガイドラインを作成し、業務上の必要性に応じて、適切な対応を実施しています。

  • 業務上、医療施設に訪問する従業員に対して、B型肝炎の抗原抗体検査および予防接種の実施
  • 感染予防教育の実施
  • 海外赴任者及びその家族、海外出張者向けの予防接種のガイドライン作成と予防接種の実施
  • インフルエンザ予防接種費⽤の⼀部補助

ステークホルダーへの支援

従業員家族
従業員がイキイキと働く上で、従業員のご家族の健康は重要な要素の1つと考えています。そのため、健康保険組合で扶養者が健康診断・がん検診を受診された際の費用を負担しています。また、海外赴任帯同者への健康診断・予防接種および赴任期間中の健康支援も行っています。

外部取引先
働く人々の健康はより良い製品やサービスづくりにおいても重要であると認識し、パートナーさまにおける健康増進活動の促進を目的として、その取り組み状況について調査を実施しています。また、外部委託業者も対象とした救命救急講習などを、定期的に開催しています。

外部評価

健康経営度調査および健康経営優良法⼈ホワイト500の認定

オリンパスグループは、2018年4⽉に「オリンパス健康宣⾔」を制定し、健康保険組合との協⼒により、従業員および家族の健康の維持・増進をしっかりと⽀援していくことを経営として明確にしました。以降、健康⽀援の推進体制を⾒直し・強化し、オリンパスグループの健康課題を明確にしながら、職場環境や働き⽅の変化に応じた各種健康施策、⽣活習慣改善対策を積極的に展開してきました。また、各施策の効果検証に加え、健康経営全体の評価指標を設定し、積極的にオリンパスグループ企業サイト上で公開しています。
今回、これらが評価され、2017年から9年連続で「健康経営優良法⼈〜ホワイト500〜」に認定されました。同時に、関連会社のオリンパスマーケティング、会津オリンパスも「健康経営優良法⼈」に認定されました。

オリンパス健康経営優良法人2025/ホワイト500
オリンパス

会津オリンパス/健康経営優良法人2025
オリンパスマーケティング
会津オリンパス

令和6年度 「がん対策推進パートナー賞[情報提供部門]」受賞

全国約5,500の企業・団体が参画し、職域のがん対策を推進する厚生労働省委託事業「がん対策推進企業アクション」から、オリンパス株式会社が令和6年度「がん対策推進パートナー賞[情報提供部門]」を受賞しました。本賞は、がんに関する情報提供や健康増進の取り組みを通じて、従業員の健康意識向上と職場環境の整備に貢献した企業を表彰するものです。当社は、ほぼ全てのがん検診項目の無料化や、がんなどの治療を受ける従業員への特別休暇の付与といった治療と仕事の両立支援制度の整備、がん検診に関するeラーニングの全従業員への実施など、従業員間の健康意識向上に貢献したことが評価されました。

スポーツエールカンパニー認定

従業員の健康増進のためにスポーツ活動の促進・⽀援に積極的に取り組んでいる企業として、スポーツ庁による「スポーツエールカンパニー」に5年連続で認定されました。特に、コロナ禍による運動不⾜の解消に取り組むなど、従業員の健康に配慮した取り組みが評価されました。また、関係会社のオリンパスマーケティングも2年連続で「スポーツエールカンパニー」に認定されています。

オリンパス、スポーツ庁「スポーツエールカンパニー2025」に認定:2025:ニュース:オリンパス

活動実績

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カテゴリー 内容 実績 目標
単位 2024年3⽉期 2025年3⽉期 2028年3月期
アブセンティーズム※1 ⽇/(⼈・年) 1.05 1.53 <2
プレゼンティーズム※2 7.4 7.5 <5
健康診断とケア 定期健康診断・
事後措置
健診受診率(⻑⽋者除く) 100 100 前年度より改善
健診の
有所⾒率
⾎圧 16.1 16.5 <12
⾎中脂質 28.4 28.7 <25
⾎糖 6.9 6.7 <5
事後措置⾯談対象者率 22.0 17.8 前年度より改善
事後措置⾯談実施率 99.6 99.1 前年度より改善
がん検診 胃部 85.5 85.7 90<
⼤腸 82.5 82.5 90<
乳がん 82.9 84.0 75<
⼦宮がん 78.0 78.8 72<
健康習慣づくり 5つの良い⽣活習慣の平均保有数※3 3.4 3.4 4<
メンタルヘルス ストレスチェック ストレスチェック受検率 91.6 88.9 前年度より改善
⾼ストレス者率 15.3 17.1 <12
⾯談希望者に対する⾯談率 100 100
従業員当たりの医療費の前年⽐ +5.1 +7.2% 前年度より改善

※1 年次の業務外傷病欠勤利用日数の全従業員平均

※2 東大1項目プレゼンティーズム(0~100%)を用いた調査のうち、69%以下と自己評価した割合

※3 5つの良い生活習慣:運動、休息、食事、禁煙、飲酒の良い習慣保有数