大腸がんの早期発見と治療

1. 早期発見の重要性

大腸がんは、加齢とともに罹患するリスクが高まります。米国がん協会による大腸がん検診のガイドラインでは、45歳を過ぎたら大腸がん検診を受けたほうがよいとされており、日本では国立がん研究センターが、40歳以上の人に大腸がん検診を推奨するガイドラインを定めています。早期の大腸がんであれば、がんと診断されてから5年たった後も生存している患者さん割合を示す5年相対生存率は90%です。しかし、残念ながら、進行する前に発見される大腸がんは、全体の約40%程度にとどまっています。そのため、大腸がんは早期発見が重要です。大腸がん検診では、一般的に検便による便潜血検査(FOBT)が行われていますが、国、地域によっては大腸内視鏡検査が行われています。

検査の方法や検診制度は国、地域によって異なります。

2. 大腸がんの主な治療方法

内視鏡は、初期の局在するがんの治療にも使用されます。大腸がんを早期に発見できれば、内視鏡による病変部の切除が可能です。お腹を切開する必要がないため、患者さんにとって身体的な負担の面でメリットがあると言われています。その他の主な治療法には、外科手術、化学療法、分子標的療法、放射線療法、免疫療法(免疫系を標的とする)などがあります。これらは通常、進行したがんに使用されます。大腸がんは、早期に発見できれば早期治療の可能性が高まるため、早期に発見することが非常に重要といえます。

本コラムは、がんに関する一般的な情報提供を目的として、医師監修の下作成されています。 医師その他医療従事者等が行うべきアドバイスやサービスの提供に取って代わるものではありません。健康状態に関して気になることがございましたら、かかりつけ医師、または専門医にご相談くださいますようお願いいたします。

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